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【明日より開催】展覧会:詩人・向井久夫 -愛と苦悩と下ネタの往復ビンタ-

ガン闘病中の向井さんの状態が、また悪くなった。

最後にスウィングに来たのは8月下旬。今年12月に横浜で開催される詩の展覧会に招待されており、その準備のためだった。

その時は今度はいつ来れるのかな……くらいに思っていたのだが、あっと言う間に立つことも歩くことも、食べることも難しくなってしまった。

先のことは誰にも分からない。
既に医師が推測した余命よりも、ずいぶん長く生きている。昨年11月に詩集『すきなように』を発刊した頃から、いつどうなるか分からない状態がずっと続いている(だからこそ詩集を制作した)。

でも確実に向井さんは、僕たちの目にもそれと分かるように、死へと近づいている。

今のうちに、まだ話すことも多少の冗談も交わし合えるうちに、痛みをしばし忘れて笑えるような、この世に生まれてきたことやずっと苦しかった人生を少しでも肯定できるような風景を創り出したい。

そう考えてあやちゃんや沼田君と話し合い、スウィング中を向井作品で埋め尽くすことに決めた。スウィング公共図書館が主催する、向井久夫大展覧会だ。

入院する病院の特別な計らいで、その日のうちに直接伝えることができた。ユーモアと自虐と皮肉に溢れた人が、ただひと言「ありがとう」と言ってくれた。

向井さんが実際にその景色を見ることは難しいかもしれない。でも写真や映像で届けることはできる。それにぜひ皆さんにも見に来てほしい。楽しんでほしい。そのことをまた、向井さんに伝えることができる。

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★展覧会:詩人・向井久夫 -愛と苦悩と下ネタの往復ビンタ-

会期:2023年9月19日(火)-終了未定    

   10時30分-15時00分 ※ 土日祝休館

会場:スウィング公共図書館 本館    

   京都府京都市北区上賀茂南大路町19番地

   Tel:075-712-7930(担当:河原)

向井久夫 Mukai Hisao
1960年生まれ、京都府京都市在住。2011年よりスウィング(京都府京都市)に所属し、2013年より詩作をはじめる。人生の深い悩みを吐露したかと思えば、抜群のバランス感覚で下ネタを綴る。2023年11月、初詩集となる『すきなように』を発刊。2023年9月現在、ガン闘病中。

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