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支援者自身が自分をケアするための「シャンパンタワーの法則」

支援の仕事をしている人であれば、こういった言葉を他者にかけた経験がある人は多いのではないでしょうか?

「ゆっくり休んでくださいね」
「そんなに自分を責めなくていいよ」
「十分に頑張っていますよ」

一方で、同じ言葉を自分自身にかけるとなると、どうでしょうか?優しい言葉をかけるどころか、自分にはこんな言葉をかけている人もいるかもしれません。

「もっと頑張らなければ」
「休むと周囲に申し訳ない」
「人にどう見られるかも気になる…」

対人支援の仕事は、文字通り人を直接相手にする仕事です。人の人生にかかわる仕事のため、気が抜けず、かつ正解もないため、ジレンマを抱えながらギリギリのところで頑張っている…そんな人も、多いのではないでしょうか。

でも、そういったギリギリの余裕のない状態で働き続けることは、とても苦しく、かつバーンアウトなどに繋がってしまう可能性もあります。余裕のなさから間違った判断をしてしまったり、本来持っている力を発揮できなくなることもあるかもしれません。

こんな仕事続けられない、辞めたい…と離職に繋がってしまう可能性すらあるかもしれない…

けれど、私たちはどうしても、じょうろを手に持ち、他者に水を注いでまわる。そんな姿勢が身についている人が多いのではないかと思います。それは支援についての学びから得てきた知恵や技術でもありますよね。

では、私たち自身は、そのじょうろの水をどこから得ていけばいいのでしょうか?そのヒントに「シャンパンタワーの法則」があります。

シャンパンタワーの法則では、一番上の自分のコップに、一番に水が注がれます。そこからあふれる水が、例えばその下の家族へと、友人へと、社会へと、満たされていきます。

満たされる水がなければ、他者に渡せる水も、ありません。無理に渡そうとしても、干からびたりヒビが入ってしまったりすることもあると思うのです。

このシャンパンタワーの法則は、とても有名な考えですが、個人的には図の一番下の「社会」の中にもまた「自分」がいると考えます。社会生活の中でさまざまな人やものごとから栄養を与えられ、それがまた自分のコップを満たすものとなって、誰かを満たしていくことができる。

そのいい循環が、支援のその先のより優しい社会づくりに繋がるのではないでしょうか^^

確かに福祉の現場で支援の仕事をしていくことは、心身の体力がとても必要なことです。でもだからこそ、私たち自身がこの仕事を継続したり、社会をいい方向に変えていくためにもっと自分に目を向けてみてもいいと思うのです。

セルフケアをしたり、自分自身の生き方について考えることを支援者で居続けるための必要なセルフメンテナンスだと考えてみる。

自分自身について目を向けることは、決して自己中心的であること、自分さえよければよいと考えることとは違います。

他者にかけている言葉を自分にもかけてみましょう。

今日も頑張った~!とか
おつかれさま!!とか
ゆっくり休んでね。というような言葉を。

それが自分の周囲の身近な人、家族、友人、そして社会へと溢れて広がっていく社会になるといいな、と思います。

今日も、おつかれさまです!!!

Graphic Recording:みま さんに描いていただきました^^




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