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丹波ー京都を歩く旅-発端


「発端」


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実家である丹波の農村・里山風景を描いて、一年目は実家の所番地を中心にその周囲を観察。

二年目になって観察区域を町内、市内へと広げてみた。

町内をある程度巡りきり隣町へ出たとき、ふとそれまでと違う感覚が浮かんできた。

「旅」という感覚。


車のなかった歩行時代、村から出ることは今に比べればまれだったろう。

必要もなかった暮らしぶり。

だから隣町ともなるとそれはもう”旅”だったかもしれない。

どこの村外れにでも鎮座する道祖神、お地蔵さまに手を合わせて旅を祈念する村人の旅立ちの姿が浮かばないでもない。

実際に私は子供時代からの経験的な歩行範囲を超えて隣町に出たときにそう思ったのだった。


旅に出るならどこだろう?

田舎から向かうのであればやっぱり都会。

歩行時代の都会といえば京の都。

今はなき歩行時代の街道を歩いてみたい。

ヒストリック丹波トレイルを京都まで辿りたい。

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というような発端にて、丹波ー京都の三日間の歩行時代の追体験を敢行しましたのでレポートします。

下調べもなく歩いてみて気づいたことがたくさんありましたけれど、今回の旅の「基軸」ともなる存在にも歩いて初めて気づかされました。

それは石の道標でした。

市境の峠道への途中、幹線道路から外れた細い村道の道沿いに古い道標はありました。

それは「京・大阪」の方向を示していました。

その後、道々に現れる道標たち。

その道標を巡るように旅は進んで行きました。

時代を超えて佇む石たちとともにタイムトリップ・トリップです。

とはいえ、古い時代の街道を歩き切れたわけではありません。

街道の道順も把握し切れませんでした。

心残りはありますけれど、ひとまずはこの旅の記録をまとめてみます。


sal

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