個展「ENiKKi1003」の見どころ
展示にあたって、昨日に引き続き頭の中の作業です。
どう鑑賞してもらったら面白いかを考えると、シリーズの肝は”絵日記であること”な気がしています。
この一年、いろいろな面からシリーズを捉えてみた気がしますが、ああでもないこうでもないと考えてきて、結果出来上がったものは絵日記だったという感じです。
だから、本を見てもらって、絵日記を見るように鑑賞にてもらうのが一番望ましい気もします。
絵日記というと小学生の夏休みの宿題として定番(な気がしますが僕はつけたことがありません)、朝顔の成長の様子が描いてあったりなイメージで、描いてる本人小学生の成長も描き写されるような気もします。
一年を通じて描けば季節を写し、作家の心象変化も写し取られるのが絵日記とも言えそうです。
文も作品に添えて、ゆっくり一枚一枚、たとえば回廊を歩くように鑑賞してもらえたらいいのですが、そんな広いギャラリーはありません。
というか、むしろ絵日記というものを別の捉え方で見てみたい。
つまりメタ絵日記ですね。
結果、グリッド状に密集して並べて、数十枚の絵を一枚の絵として見せるような手法になりました。
絵日記から文が消えて、絵一枚一枚の内容も部分化(=抽象化)します。
”絵日記のイメージラッシュ”という感じです。
作品同士が近接し合っており、一枚一枚をじっくり鑑賞するのがむずかしい展示方法です。
絵一枚一枚の内容を追うより、全体の”印象”を鑑賞してもらうことになりそうです。
図録として絵日記本を配置しますので、文ももちろん確認できますが、展示意図としては絵日記の内容と原画を確認してもらって終了というわけにもいきません。
ということで、絵日記イメージラッシュの”印象”をブーストする方向で展示予想図を見つめ直します。
明日へつづきます
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