新・サンデー日記

農村には池が多いことを今になって合点している。

田んぼには用水池が必要なのか。


早朝、その用水池の

鏡のように真っ平らだった水面に

やがて漣が立った。


水面に映った木々が霧一色の空にひらひら滲む。

風が吹いたのだったが

私は車の中にいたのでその風を肌には感じない。

視覚だけで切り取った風だった。


水面が鏡のように真っ平らであることに見慣れてしまって

水面とは鏡のようであるという私の中のお定まりが

そのとき漣によって破られた。


そういう小さくて大切な出来事を描き記したいといつも思う。


そんな農村用水池の朝。

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