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シリーズ「スカイスクレイパー」について

新シリーズ「スカイスクレイパー」は、”火事の家”をモチーフにしています。”火事の家”というのは以前から描いていた自分にとって馴染みのあるモチーフです。

家が燃えているわけなので、普通の感覚からいうと少し不吉ですが、制作意図はポジティブで、なにか原理的な限界(たとえば生命に対する死とか)を超克するような力強いイメージを火事の”炎”に持たせられないか、やってみています。

しかし今回は、家や人が燃えることに対する全く違った視野が広がるような絵が描いてみたいという思いに発展し、”火事の家”をできるだけ型にはまらず描いてみようと、”様々な手法、表現が合体したシリーズ”を制作することにしました。
具体的には、半立体油彩、立体物、物語的連作ドローイング、などです。

タイトルの「スカイスクレイパー」(=摩天楼)は、半立体の油彩で炎を描くときの、絵の具を少しづつ積み重ねて高みを作る作業と、高層建築が立ち上がっていくイメージとが重なったことが由来です。天空を目指す高層建築は、飽くなき人間の欲望と可能性をすぐさま直感させるような存在ですが、そこへ「蜘蛛の糸」や「ジャックと豆の木」などのイメージも重ねています。

当シリーズは、手法や小テーマごとに副題があり、半独立して展開し、ときにはタイトルの由来から全く離れるような表現にもなりますが、それらを並列して眺めていただくことで、より広範な、これまでにない表現方法をご覧いただけたらと考えています。

よろしければご支援よろしくお願いいたします。 購入金はポイントとして換算させていただき、作品と交換していただけます。