カメラの中のコロナ禍
〜#いまコロナ禍の大学生は語る
私にとっての「コロナ時代」と「大学生時代」〜
2020年4月、大学入学と同時に手に入れた念願のカメラ。
「大学在学中、このカメラにはどのような瞬間が収められるだろうか」
この期待とは裏腹に、
しばしカメラはクローゼットの奥に、買った時の箱の中で眠っていました。
同年10月頃、ようやく中学時代の幼馴染に会いました。
本来ならば4月に会う予定でした。
ファインダーから覗く幼馴染たちの顔は、
いつも以上に満面の笑みで輝いて見えたような気がします。
もしかしたら、幼馴染に会えたことによる私の弾けた嬉しさが
そのように感じさせたのかもしれません。
カメラのフォルダは、その時の風景や幼馴染の顔が写った写真で溢れていました。
私は写真を見返しました。何度も何度も見返しました。
彼女たちが目を合わせ、久々に会う照れ隠しではにかむ表情をとらえた写真。
その数枚後には、思い出話で盛り上がりマスクの上からでもわかるくらい友人の目や眉毛や仕草から「今」を思い切り楽しんでいる様子が。
「大学でもこのように何気ない時間を心底楽しめる友人ができるのだろうか...」
そんな不安が一瞬頭をよぎり、哀しさを覚えた日もありました。
↓こちらは、その時不意に撮影した空の写真です。
今、見返すと
不安定な世の中に心淋しく彷徨う自分自身を、
写真に映る鳥に無意識的に投影しているようにも感じられます。
ーーーー時は経て、
不安と淋しさからスタートした大学生活も、
気がつけばあと10ヶ月ほどで終わりを迎えることとなります。
先日、ふと大学の友人と話をしていました。
「私たち、実質、大学2.5年生だよね」と。
大学4年間のうち、
実際に大学に通って学びを享受し、友人をつくり、活動できたのは約2.5年。
マスク着用をはじめとした制限が撤廃されたのは2023年4、5月。
制限のない「普通の」大学生活はまだ1ヶ月も経っていません。(2023年5月現在)
今手元にあるカメラには、
2.5年間に大学、サークル、課外活動などを通して出会った友人たちとの写真が収められています。
「これが4年分あったらな」と、切実に想う今日この頃です。
たかが2.5年。されど2.5年。
「大学生」としてのこの2.5年が少しでも充実するように、と
協力し支えてくれた全ての方への感謝の気持ちを込めて、
#いまコロナ禍の大学生の私は語ってみました。
@企画の発案者や運営者のみなさんへ
このような貴重な機会をいただけたこと、感謝申し上げます。
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この文章は、「#いまコロナ禍の大学生は語る」企画に参加しています。
この企画は、2020年4月から2023年3月の間に大学生生活を経験した人びとが、「私にとっての『コロナ時代』と『大学生時代』」というテーマで自由に文章を書くものです。
企画詳細はこちら:https://note.com/gate_blue/n/n5133f739e708
あるいは、https://docs.google.com/document/d/1KVj7pA6xdy3dbi0XrLqfuxvezWXPg72DGNrzBqwZmWI/edit
ぜひ、皆さまもnoteをお寄せください。
また、これらの文章をもとにしたオンラインイベントも5月21日(日)に開催予定です。
イベント詳細はtwitterアカウント( @st_of_covid をご確認ください )
ご都合のつく方は、ぜひご参加ください。
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