かいしゃやめたい

しごと中、いちにち一度は思う。

実際に辞めるか辞めないかでいえば、たいていの場合は辞めてない。

けど過去には辞めてもいる。辞めるのはめんどうくさい。だから辞めない。それだけでも仕事を続ける理由としては立派なものだ。しかし、せっかく平日を全部つかっているのだから、消極的な理由以外にも、かっこいい理由がほしいものだ。

他人の相談に乗ることは得意だった。特に20代のころには。皆まだ働きはじめだったし、学生時代のパーソナリティからの延長線上で、その人のことが推し量れたりもしたからだ。

他人の相談事を聞かされて、いつも思うことがある。たいていの相談事は、よくない事態に直面して発生する。幸せいっぱいな相談事とはあまり出くわしたことがない。よくない事態とはいえ、相談する時点でそのひとは生きている。相談している。愚痴っぽく話している。たいていの場合、よくない事態はその人の頭の中にしかない。相談してくる人は、よくない想像で頭がいっぱいになっているのだ。本当にどうしようもない事態の人は、相談なんかできないだろう。

他人事として接すると、そのことがよくわかる。だからこう言う。

「よくない想像ばっかりしているけど、それはまだ起きていないことだし、起きないかもしれないことだ。ならば、逆ベクトルでいい想像も、同じくらいにしてあげないと、自分がかわいそうだよ」と。すごくいい考え方だと、われながら思う。

いま仕事をやめたくて仕方ない。そして、自分の悩みにも他人事みたいに処理する力がほしい。ということは、本当は仕事を辞めたくないのかな。

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