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私のテント泊登山。山で文章を書くということ

一昨年、私はふたり用のテントを買った。テントを買うのは初めてだった。
その年の私のメインイベントは、奥穂高登山だった。これはテント泊ではなく山小屋泊だった。そのあとで、静岡県にある南アルプスの茶臼岳にテントを担いで登った。この山に登るのは三回目だ。初めてのテント泊登山で、しかも、この山はずっと長い急登が続く。私は靴擦れができてしまった。
そして、茶臼小屋のテント場にテントを張った。まあ、この内容は、その年にnoteに書いていると思うから割愛するが、雨だったのでテントの中で過ごす時間が長かった。そこでテントの中で何をしたかというと、まずは昼寝だった。これまた新しく買ったシュラフで快適に眠れた。それから、ビールを飲んだりして時間を潰したと思う。それでも時間があったので私はテントの中で、持って行ったキャンパスノートに文章を書いた。現在、このような文章を書いているように私は文章を書くというのが、癖にまでなっている。noteにエッセイなどを投稿するか、小説を書くかしている。
昨年は、テント泊は鳳凰三山の南御室小屋のテント場でした。そこでもテントの中で文章を書いたと記憶している。いや、昨年は剣岳にも小屋泊で行っているし、鳳凰三山にはテント泊とは別に小屋泊でも行っている。小屋でも時間があれば文章を書いている。
山の上では、巷を「下界」と呼ぶ。つまり、山の上は「天界」である。天界で文章を書くことは、下界で書くのとは違う。天界の思考回路で下界の読者に向けて書く。下界に帰ってからもしばらくは天界の余韻があるのでその頭で文章を書く。
文章とは書く場所で違ってくるのかもしれない。
そういえば、川端康成は中伊豆の宿で『伊豆の踊子』を書いた。そのように宿に籠もって書く小説家は多いと思う。
現代ならば、喫茶店に入り浸って文章を書く人も多いだろう。
しかし、私はまだ、パソコンを持ち出して喫茶店で書いたことはない。私の場合、喫茶店では、特に小説を書く場合、気が散って乗ってこないのではないかと思う。小説は自宅でじっくり書きたい。いつもの自分で、自分の文章を書きたい。

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