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登山の道具を買う楽しみ

趣味は迷うところがいい。

今、私は、登山やキャンプでごはんを炊くクッカー、「メスティン」を買おうと、色々考えている。
「メスティン」とは主にごはんを炊く容器のことで、昔ならば「飯盒はんごう」であったものが、ノルウェイのトランギアという会社が蓋付きの四角い箱に取っ手のついたものを発売したところ、日本では米を炊く容器として広まったらしい。もう「飯盒はんごう炊爨すいさん」は時代遅れかも知れない。
私が見ている登山の動画もたいがいテント場での料理ではこの「メスティン」が使われている。
私はこれまで少ないながらもテント泊登山をしてきたが、ごはんを食べたいときは、クッカーに湯を沸かして、それにレトルトのごはんをパックごと入れて温めて、別の容器に移して食べていた。だから、レトルトのパックを温めたお湯がもったいなく捨てるのは惜しいし、まさか飲むのも汚いだろう。そうなると、お湯でレトルトのごはんを温めるのではなく、米を炊くほうが水を無駄にしないし、米は荷物として嵩張らないし、なにより美味いだろうし、そして、面白そうだ。炊き込みごはんなどやってみたい。
しかし、そのメスティンはどんなものを買おうか考え中だ。メスティンは四角が基本だが、丸いものもある。私は米を炊くならば丸い方がいいと思う。しかし、現在定番なのは四角の物だ。市場にはメスティンと言えば四角い物が多く出回っている。そして、今日、仕事の後、スポーツ用品店に行って、メスティンを見たら、トランギアのオーソドックスなやつしか置いていなかった。私はトランギアのメスティンは王道とは言え、買いたくはない。なぜなら、買ったら、バリ取りという、金属の縁のザラザラを紙やすりなどで削らなければならないらしいからだ。いや、ノルウェイの生産者はバリ取りまでして、生産完了とは考えないのだろうか?だから、私はトランギアは買わない。バリ取りがすでにしてある物を買おうと思う。それとシーズニングというよくわからないことをしなければならないのも嫌だ。シーズニングとはネットで調べたところ、米のとぎ汁でメスティンを煮沸して、なんというか、コーティングを施すらしい。そういう作業をするのは私の性に合わない。
明日、店を回ってどんなのがあるか見てみようと思う。六月の登山に持って行こうと思ったが、焦ることはないと思い直して、七月の登山に間に合えばいいか、くらいに思っている。メスティンを買わずとも、すでに持っているクッカーを生かし切れていない現状がある。私のするのはインスタントラーメンを作ったり、先に述べたようにレトルトの米を温めるくらいだ。レトルトのカレーを温めることもある。以前、ソーセージを焼いたり、ステーキを焼いたことも少しあったが、面倒なことが嫌いな私は、おかずを焼いたり煮たりということはあまりしない。そんな私が時間のかかる炊飯をするだろうか?メスティンを買っても宝の持ち腐れではないだろうか?いや、メスティンなんて安いものだが、ダイソーで五百円で売っているとのことだが、物は大切にしたいので、むやみに買おうとは思わない。ここはじっくりとメスティンについて動画などで知識を得てから、買おうと思う。
こうやって、くだくだと、書いてきたが、これは悩みなのかも知れないが、あくまで趣味の話である。
山に登ったときに食事をどう楽しむか、そこに論点が絞られた話だ。
優柔不断で、鍋ひとつ買うのに、一ヶ月もかけるのか?と思われるかも知れないが、迷うのが楽しいのである。
メスティンを買ったら、何を作ろうか?
俺にどれだけのレパートリーがあるか?
以前、「山メシ」とか「山メシ。コンビーフごはん」「山カレー」などと題した文章を書いたらnoteの「#アウトドア記事まとめ」に取り上げられたことがある。「山メシ」ではごはんとツナ缶というメニューで、次は「コンビーフごはん」という、コンビーフをごはんに混ぜただけのもので、最後は「山カレー」つまりレトルトのカレーである。恥ずかしいメニューだ。もっと凝ったものを載せればかっこいいのに、私には料理の技術や知識が足りない。
バリ取りやシーズニングの必要がない物、できれば火が均一に通るであろう丸型、そして、収納しやすい物を買いたい。それを明日、街に出て、色々な店を回り、見てこようと思う。そして、六月中旬ぐらいには買うだろう。
あー、楽しみだ。
こんなことで迷うことほど楽しいことはない。

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