マガジンのカバー画像

波打ち際ブンガク

363
波打ち際ブンガク1年目が500円で読み放題! 360本くらいのオリジナル短編小説(1000字前後)がいっぱい。しかも読みきりばかり。 扉絵はAI出力!これはお得だ!
マガジン購読で去年の作品が読み放題! しかもオリジナル作品!二次創作無し! 読んで飛べる読むクスリ…
¥500
運営しているクリエイター

#煙草

【短編小説】東屋以外ぜんぶ水没

 東屋に駆け込むと雨が本降りになり、御苑の芝生は煙るほどの雨に飲み込まれていった。  俺…

にじむラ
1年前
4

【超超短編小説】リーチ一発夢裏裏

 1点千円で一局精算と言う馬鹿みたいな麻雀に負け続けて禁煙を止めようと思った。  しかし辺…

にじむラ
1年前
3

【超超短編小説】アルるの女の伽藍ドール

「煙草、やめないの」  爆発した髪の毛と一体化した様なズルズルのXXXLサイズ黒Tシャツと、中…

にじむラ
1年前
12

【超短編小説】ハッピー春モーニング

 充電ケーブルに繋がったままのスマートフォンが震え続けている。  電話とSMSが交互に着信を…

にじむラ
1年前
2

【短編小説】ばいばい、キャラメル、BOX

 こんな事になるなら俺もキャラメルを食っておくべきだったな。  そう思ったが既に手遅れだ…

にじむラ
1年前

【短編小説】Iron Tangue吉祥寺

 増築とか改築を重ねて不格好に膨れた駅の改札を抜けて、業者がおざなりに組んだパソコンの裏…

にじむラ
1年前
2

【短編小説】グッド・ナイト

 かつての正月と言うのはこんな感じだったのだろうな、と思う。  誰もが家に帰って家族や友だち、恋人なんかと過ごすのだろう。  孤独なひとはどうしているのだろう。テレビもインターネットも無くなって退屈では無いだろうか。  自分だったらどうするんだろう。  なんとなく好きだった人に会いに行ったり、むかし嫌いだった人を殺しに行ったりするのかも知れない。  もう強盗に意味は無いけれど、押し倒したり放火したりって言うのは、人生の最後に少しだけ意味を与えてくれるのかも知れない。  それ

¥300

【短編小説】こりゃ修羅場Lover

 喫煙室は未だに長蛇の列だ。  スポーツ観戦も飲み会も、かつての姿を取り戻しつつあるが喫…

300
にじむラ
1年前

【短編小説】天然MANウィズ座MISSION

 入国ゲートの向こうで手を振る男を見つけてスーツケースを引きずて行った。 「お疲れ様」  …

300
にじむラ
1年前
1

【短編小説】NOスモーキング巌流島

 船長はボートを島に近づけると無言でエンジンを切った。  ここで降りろ、と言う事なのだろ…

300
にじむラ
1年前
3

【短編小説】精神メタボリズム失敗シンドローム

 中銀カプセルタワービルだとかカルーセル型メリーゴーラウンドだとか、残って欲しいと思われ…

300
にじむラ
1年前
3

【短編小説】浅漬けサイコガン

 それだけは勘弁してくれ、と懇願する女を蹴り飛ばした。  女は泣きながら袖を捲った。俺は…

300
にじむラ
1年前
4

【短編小説】月の季節

 どこに行ける訳でもなかった。  自転車、車、オートバイ。どれに乗ったところで結局はどこ…

300
にじむラ
1年前
4

【短編小説】エリザベス女王杯のお前へ

 引き出物のカタログを眺めていると革の小銭入れに目が留まった。  共に生きるとか常に一緒にいるとか考えた訳では無い。何かの時に思い出すのなら形見とは言わないまでもこれを選んで持つ意味はあるかも知れない。  そう思って葉書に小銭入れの商品番号を記入した。  葬式の晩に一度だけ出て以降、彼が夢に出てくる事は無かった。墓がどこにあるのかも知らない。  馬鹿な同級生は「月命日には花を」などと言っていたがその軽薄さに反吐が出る思いをした。  酷く感傷的になるほど仲が良かった訳でもない

¥300