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【 SVBC0982 中の人3/3 】” デザインって何ですか? “ / シュトウタカユキ from シュトウデザイン・ラボ

そもそもあんた達誰やと?って企画ラストの第3弾目。
最後は中の人3人目、シュトウデザイン・ラボという名前で活動しております、シュトウタカユキの回です。

ラボって屋号を付けたのは、ラボ = 研究 という事から、ずーっと色々なことを吸収・学んでいきたいから。
僕自身まだまだ分かってないんですけど、ひとまずデザインって何ですか?
誰か教えてください!

デザインに関わらず、様々な事を知りたいし話したい!変な人と絡みたい!

中の人紹介という事で自分の生い立ちみたいなものをテキストにしてみましたが、僕は特に大した人生は歩んでないものですから晒すのが恥ずかしい部分もありますけれど、お手隙の際にご覧いただけるとありがたいです。

<シュトウ>

今回はシュトウデザイン・ラボっていう事で久々来たね。なかなか来ることないもんね!
デザインのフシブシが伝わってくる、この本棚だけでもね。
どうなってるのか聞いてみましょう。
よろしくお願いします。

< 小野  / 林田 >

よろしくお願いします。
まずは生い立ちみたいな事になっちゃうけど。。
幼少期から口ベタ、引っ込み思案で、外でみんなでワーって遊ぶよりも 一人で何かを描いたり作ったりするのが好きだったみたい。
一時期はテレビとか冷蔵庫なんかの断面を勝手に想像して、 ひたすら家電の断面図を描くのに没頭していて、母親がすごく心配してたようです笑。

書き込んだ年賀状をイトコと送りあったり、そんなことばっかしてた記憶。(正月とは全く関係ないギロチン除霊の絵とか送ってた泣^^;)
やっぱ描くこと作ることが好きだったのかなもともと。

小学校低学年の頃、スケッチ大会で描いたアスレチックの絵が何か賞もらって。それ以降、絵の提出期限が迫ると僕だけ掃除の時間も絵をかいて良いって担任の先生に言われて。
それがクラスメイトから大バッシングで、人前で絵を描くのに恐怖を感じるようになった。
それからは割と活発になって、みんなと遊んだりしてたんだけど、密かに絵は描き続けてた。

シュトウデザイン・ラボ 作業場

中学の頃に、資生堂の企業文化誌「花椿」を手にし衝撃を受ける。

それまでは、デザインっていうものを意識してなかったけど、 花椿っていうフリーペーパー、好きな人は好きやったやん。ページ切り取って壁に貼ったりとか。僕も写真とかデザインに関心を抱くようになった。

アズマヤっていうデパートの1階に資生堂あって、毎月3部ずつくらいもらいに行ってたもんね。完全に商売ターゲットの客層ではない中学一年(学ラン姿&坊主頭)が、堂々ともらっていっても別に何も言われんかったよね笑。

ーーー  フリーペーパーやから、あの時代やから、結構配布あったっちゃろうね。 それで販促。ネットがない時代やね。 ーーー

そうそう。 いつ行っても大概たくさん部数あったし。
このくらいの頃から、なんとな〜くやけど、こういうモノを作っていきたいと思うようになってた。

資生堂の企業文化誌:花椿
ダイキくんにも昔の貴重なやつ結構もろた
1976年3月号の1ページ。
今の時代だったら出版社へのクレームすごそう。。

高校になると、引っ込み思案な性格を都合よく忘れ、バンド活動にいそしむ。

高校でドラムを始めて。
バンド自体も楽しかったけど、チケットなどを作るのも楽しかった。

雑誌に載ってる写真、例えばスケボーしてる人の形なんかに習字紙を置いて、上からペンでなぞって形を作っていく。
カセットテープに付属しているタイトルとかを表示するためのシールを使ってイベントタイトルとか作って。
ウエイトの重いゴシック体バーーーン!みたいなやつに装飾を描き足してデザインフォントみたいな雰囲気にしたりして笑。完成したものを繰り返しコピーして文房具屋でラミネートかけて。。。
誰に教わるわけでもなく、自然とトレースや写植みたいなことをやってた。

ーーー 結構ライブはやってた? ーーー

定期的にやりよったね。 2ヶ月に1回くらいのペースでやりよったんやないかな。

ーーー じゃあ、その度に? ーーー

そやね、毎回フライヤーとか作ってた。
この頃はもう、音楽やファッション、グラフティとかのアートなどに刺激受けまくってたから、創作意欲の加速度増してたよね。
自分が出ないライブのフライヤーとか頼まれて作ってたもん。
おまえ印刷屋か?ってね。

最近でも同級生が当時のチケットを見せてきて。
ずっと財布の中に入れちゃってたりとかしててね、 ちょっとそれもう捨てて!みたいな。
今見るとかなりクオリティは低いけど、当時はパソコンもネットも普及していなかったし、やはり田舎だから情報が本当になかった。

18歳、上京しグラフィックデザインに足を踏み入れる。

それで東京の学校に行く!ってなって、 そっからグラフィックデザインっていうものをやってく事になるとよね。
そしたらまた俺みたいな田舎もんがいっぱい集まる訳やから、めちゃくちゃやったね笑。
また別のタイプの変わった人たち。刺激受けたし楽しかった。

ーーー 逆に俺の方がイケてるみたいな? 若いしね、自分に自信がないとやってられんからね ーーー

ホント、若かったし皆自信に満ち溢れてた時期やったと思う。
1年の時から、同期で原宿のギャラリー借りてグループ展開催とか、とりあえず皆デザイン作りまくって人に見てもらうって事をやってたね。
今ではかなり大きい案件を扱うデザイナーになってる人も多数いるけど、宮崎に来たりとか(主な目的はサーフィン)、 コロナ禍ではなかなかなかったけど僕も東京行ったりとかのタイミングでデザインの情報交換はしてる。

2001年(19歳)〝 無彩色と有彩色の17人展 〟
@原宿デザインフェスタギャラリー

ーーー 地域によっても違うやろしね。全体も違うやろうし。 ーーー

同じ案件でも作るデザインとかもまた変わってきてたりとかしてて。
んで、やっぱ流れが早いよね。
逆に都会勢は、地方のデザインに苦労することもあったりして。

トレンドを追ってるデザインではないじゃん、こっち(地元)っていうのが。 そういうのが好きだけど、新しい話を聞いたり見たりすると、ね。
すごく感化されるよね。

学生の頃、授業が午前中で終わった時とかに、中庭で缶チューハイ飲んでたりしてたとよね笑。
他の科の先生に見つかって、その某メーカーのチューハイの缶を見られながら、「君たち暇そうだからちょっと来て〜」って言われて。これ怒られるやつやん…とか思ってたらイラスト科 研究室の中に、その某チューハイの新フレーバー発売前のイラストサンプルがいくつかあって「どれが良いと思う?」って意見求められて、すっごーーー!!ってなったの覚えてる。
そんな事が多々あって、身近で貴重なモノに触れられるありがたい環境やったなと今でも思う。

それから卒業して就職して。

ーーー 就職もやっぱデザイン系の? ーーー

少数精鋭のデザイン事務所。ちょっと建築とかも入ってたとこやったんやけど。
10年経ってこっちに帰ってきて。 帰るのが震災の時で、こうちゃんと一緒のタイミングだったけど僕は震災は特に関係はなくて、その前からやはり延岡がいいなとか、満員電車が嫌いとか、人混みが嫌いとか。
多分そこから自転車も好きになったと思うっちゃけど。

・自作ピスト
Affinity Cycles "Lo Pro"  Custom Ver "SUMMER"(観賞用)

そういった流れで帰郷し、色々なご縁があり、心優しい人たちに助けていただいて。
道に落ちてるもん食いながら、どうにか生き延びております。

ーーー 乞食スタイルね? ーーー

乞食スタイルで笑。

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ここでちょっとした質問タイム。
短いですが、良かったら音声をお聞きください。
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ーーー 将来的にどういうことをやりたいとか、わからんけど今考えられる中で将来的にどういう展開に持っていく? ーーー

今のことはもちろん続けていくのはあるんやけど、コロナでもだいぶ変化したよね。色々あるじゃんメタバースとか。
でも、その必要性は俺はピーンと感じていなくて、、、

ーーー 急に走っていったもんね、あっち側にね。 ーーー

コロナ禍ではすごく何か、、仮想空間でライブしたり洋服展示会場みたいになってたり、そういうのはすごく良いんだろうなと思ったけど、 自分がやる機会も無かったしあまり必要性を感じてなくって、 どちらかと言うとユニバーサルデザインとか無駄をなくすような。
SDGsじゃないけれど、 例えば工業製品とか椅子とか机とか。できる機会があったら、それにちょっと携わってみたいなっていう気持ちは強くあって。

ーーー モノを創るっていう。 ーーー

そうそう、ビジュアルだけじゃないデザイン。
これ最近買った財布でね。俺こういう透けるの好きじゃん笑。 ビニール傘を再利用して作ったやつなんだけど。
何枚も重ねてプレスしてて、バッグとかポーチとか色々あるんやけど、捨てられたものに価値が出てる訳やん。 こうやって買うんやから俺が。
このブランドを作った人が〝 10年後には無くなるべきブランド 〟って自分で言っちゃう。

ーーー へー、だからリユースが、形が変わる。 ーーー

ビニール傘自体、無くなってほしいみたいな。
コンセプトから製品を作っていくようなことに絡んでいきたい。

ビニール傘再利用の財布

ーーー 長いスパンで考えられる、 さっき言ってた流行りを追わないようにしてるっていうか、そういうところにも繋がってるよね。タカユキ君はどっちかっていうと作っていく方やから流行りが出てる時には遅いわけじゃん。 そこを作るっていうのは、流行らせようとかいうことではないのかもしれないけど、そこに思想みたいなのが入ってればまたちょっと違う形だろうしね。この財布の話にしても。 ーーー

そやね、思想が強かったりコンセプトが固いとやっぱ強みが出るよね。

あとはよく聞かれるのが、アートみたいなことも言われるっちゃけど、 アートとデザインって別物で、コンセプトの出所が違うので アートは自分でやりたい事が形になっていく訳で。
僕の場合は、クライアントの頭にあるものをどう具現化(デザイン)していくかというところで、 満足度だとか、企業や製品にプラスアルファの付加価値を付けていかないといけない。
そのパーセンテージをもっと上げていくのが今後もずっと僕のやる事の一つかなとは思ってますね。

ーーー 引き出す能力も必要になってくる?  ーーー

引き出す能力もあるし、今企業もかなりデザインを取り入れてて。細かい部分でもね。 デザインを通達してくれる人も結構デザインを意識している人が多くて、 社内でブレーンストーミングを重ねて重ねて重ねて、かなり煮詰まったものを僕に投げてくるっていう情報伝達の達人もいる。 そういう意識が、デザインというものの考え方が、また変化というか進化してると思う。

ーーー 確かにね、視覚的な要素が昔よりさらに一般的に多くなってきたような気がする。昔はまだ他に考えることがあったと思うけど、今はパッと見えるもの情報が多すぎるから余計大きいよね、デザインの重要性というのが。 ーーー

パッと見えるデザイン、極端に言うとPinterestのような画像だけの表示みたいなのもどんどん出てくると思う。 文字情報が多すぎるとかそういうとこでも。
もっと勉強したいね俺も。デザインやってる人・多分何かしら作ってる人多いと思うし。

ーーー ある程度インプットせんと自分の中の過去のアーカイブを掘り下げたとしても、タンス開けてももう使い古されたやつばっかりみたいなのもあるから、常にインプットは必要な感じはする。
デザインとかでもプロじゃないけどすごいのを作ってる人とか、作ろうって考えてる人?そういう人もSVBCでピックアップできたら。
ーーー

ですね!!
今後もよりアンテナ張って活動していきましょう!

といった感じで、中の人3人企画でございました。
3回に分けた投稿でしたが、ご覧いただいた方々ありがとうございましたm(_ _)m
一体どんな奴らがやっているのか、、各3人の考えていることを少しだけでも感じていただけたのならありがたいです。
これからもSVBC(スーパーベリーバッドチャンネル)はアンテナを張りめぐらし、目の付け所をよりシャープにして活動して行きたいと思っております!
何卒よろしくお願いいたします。

▶︎【column #15】
図形を意識すると↑アガるかも? / シュトウタカユキ from STDL


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