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カンボジアで乳がんになるvol.10. 日本とバンコクで検査を受けた結果

26歳からカンボジアで暮らし始めて早25年。日本に来ると1週間でアウェイ感に疲れを感じ、早くお家(カンボジア)に帰りたいといつも思う。それでも日本人の私。

バンコクのお医者様からは「バンコクと日本、どちらで治療を受けますか?」と聞かれ、日本のお医者様からは、「カンボジアで治療をすることは考えていないですか?」と聞かれました。
手術、治療となると時間もかかるし、自分のホームに近い方がいいのでは?と先生も配慮してくださってのこと。

私が住んでいるのはカンボジアの首都プノンペンではなく、シェムリアップという首都から300キロも離れた町。世界遺産アンコールワットがある賑やかな観光地でホテルやレストランは山ほどあるけれど、医療となるとなかなか厳しい状況なので、今回もシコリに気づいてからカンボジアではなく、すぐにバンコクの病院に行くことに決めた。

バンコクの病院から日本の病院への紹介状をもらうことができなかったおかげ?で、時間はかかってしまって不安になった瞬間はあったけれど、日本とバンコクの違いを知ることができたのはいい経験だったと思う。

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バンコクと日本での検査から治療方針を決めるまでのプロセス

■バンコクでの検査
@サミティベート病院

1) エコー+マンモグラフィ
→腫瘍が見つかる
2) 針生検
→腫瘍が癌細胞と診断される。診断はステージ2の浸潤性乳管癌
サイズは3.05cm
3) 医師から治療方法の説明
【Option1】
乳房全切除+放射線治療30-40%
(術後の経過で放射線治療の可能性あり)

【Option2】
部分切除+放射線治療100%
.放射線治療は5週間(月〜金毎日)
治療の選択肢はこの2択で、癌宣告受けて1時間後にどちらにするか決めるようにと医師から言われた。

*乳房再建については2択
1)自分のお腹の脂肪
2)インプラント

■日本での検査
@むらさき乳腺クリニック
1) エコー+マンモグラフィ
→腫瘍が見つかる
2) 針生検
→腫瘍が癌細胞と診断される。ステージはこの段階では診断できない。サイズ的にはステージ2だが、転移があればそれ以上になるため。MRIやPET検査が必要とのこと。
3) 虎ノ門病院へ紹介

@虎ノ門病院
4) 針生検の病理検査の再検査
→むらさき乳腺クリニックで行った細胞検査を再度行ってがん細胞かどうか、癌の種類などの特定、確認。虎ノ門病院の結果もむらさき乳腺クリニックと同じ。
5)MRI検査
→がん細胞の大きさや場所などの確定
6)PET-CT
→他の臓器への転移がないかの検査
7)医師からの治療方法の提案

バンコクでは針生検までで検査は終わり、すぐに外科手術をする日程を決めることになった。私がOKであれば検査後、1週間以内には手術が行われる予定だった。

日本では、いきなり総合病院にかかることができないシステムなので、まずはクリニック(むらさき乳腺クリニック)を受診し、その後に総合病院(虎ノ門病院)へ。バンコクでは針生検の結果が出てですぐに手術でしたが、日本は針生検の後にMRI、PETの検査があり、手術前により入念に他の臓器への転移や脇リンパ節への転移を調べてくれた。

身体の一部を切除するということは私にとっては大きな覚悟なので、日本の病院でより丁寧に検査できたことは良かったと思う。


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