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香水サンプル祭り その2

 その1はこちら

やり方

 胸元に1プッシュ。香りが強いものや苦手な香りがメインの場合は臍下に。
 これ、だめだー!とギブする時はアルコール消毒液で拭いている。
 以下順不同。


SHIRO / シロ

●マーベラススター
 あまーい!キャラメリゼした甘さ、アーモンドプードルのホロホロッとした香ばしさ、みたいな。なんだっけ?この匂い知ってるのに思い出せない。
 内容はアニス、ココナッツ、チョコレート、バニラ、シダーウッド、サンダルウッドだそう。ココナッツ!そしてアニス…ああ、そうか海外のお菓子っぽいんだ。ココナッツたっぷりで独特な香りのあるウェハースかビスケットとバニラクリームが挟まったチョコバー。それだ…カルディにありそうなやつ。
 どんどんココナッツが強くなって残る。少しクドいな。もうちょっとペッパーとか効いてたらメリハリ付くんじゃなかろうか。


MAISON MARGIELA / メゾン マルジェラ

●By the Fireplace / バイ ザ ファイアープレイス
 薪が燃えてる匂いがする!すごい!苦臭い(笑)。あったかい…落ち着く。
 店頭で腕に乗せた時はただただ甘かった、でも今は苦くておいしい。やっぱり腕と胸で全然香り方違うんだなぁ…。
 バニラだけじゃなくこっくりとした香ばしさがあって(栗!)、嗅いだらたちまち焚き火を前に酒片手に甘栗というイメージが浮かぶの面白い。いやでも室内ですね。暖炉です。暖炉に当たった事ないから栗と燃える木の匂い=焚き火と思ってしまったけど、これは北風ピューピューではなく室内でぬくぬくしてる香り。 

●Jazz Club / ジャズクラブ
 店頭で感じたのはお酒ばーんタバコどーん大人の遊び場だぜって強烈なイメージだったんだけど、私の肌だとほっこりした香りになってる。あれ…?
 ファイアープレイスみたいに栗っぽい香りがするのはなぜだ。ラムだからか?なんでこんなこっくりほっこりしてるんだろ。そしてタバコが全然出てこない。な、なんで…シトラス系もわからないな。
 タバコを感じたくて追加プッシュしたけど変わらず。
 私、お酒まったく飲めないしタバコは嫌いなんだけど、香水の香りとしてはとっても好きなんだ。だから寂しい。

●Whispers in the Library / ウィスパー イン ザ ライブラリー
 DIPTYQUEのオルフェオンとSANTA MARIA NOVELLAのエバが好きと告げたらジェネレーターにおすすめされた香り。
 おお!これこれ!このなんかスパイシーな?お酒のような?ツンとするかんじ!これだよ〜!しかもオルフェオンよりも甘くこっくりしてる。
 私は落ち着いたウッディな香りが好きらしい。スパイシーさとバニラやアンバーも加わるとドンピシャ。最高だあ…オルフェオンほど酒臭くもパウダリーでもない。家でまったりするのにすごく合ってる。落ち着く〜。
 名前にある図書館かはわからんが乾いてるのはわかる。もうちょっとホコリと乾いた草の香りがあれば、本っぽいんじゃないのかと思ったが。
 香り自体が強くないので、もっとつけていいかも。レイヤリングもできそう。


DIPTYQUE / ディプティック

 画像には載ってないが、店頭でハンドクリームを購入した際に香水サンプルをもらった。

●Eau Mohéli EDT / オー モエリ
 イランイランがメインの香り。いい…優雅な色気がムンムンしている。私はフローラルの好みが結構分かれるんだけど、これは大好きだなぁ。
 EDTなのもいい、優しい。後を濁さないで妖精のように消えていく。

●Orpheon EDP / オルフェオン
 大好きなオルフェオンはソリッドなので、EDPも是非試してみてと頂いた。
 ジャスミンがふわふわ。ジュニパーベリーは遠く、ウッディとフローラルが爽やかで軽い。苦味がない。ソリッドだとお酒感がずっと強いんだよね。あれが好みだ。EDPは軽やかでおしゃれで、だいぶクラブ『オルフェオン』のイメージが違うな(笑)。
 だんだんお酒になってくるけどトンカビーンが目立つ。トンカが目立つのが私はちょっと苦手、パウダリーなのが。やっぱりソリッドに出会ったのが運命だったねぇ。ソリッドのほうが直感的で勢いがあって情熱的。愛してる。


FUEGUIA 1833 / フエギア

●Yrupé / ユルーペ
 パラグアイオニバスという花の香りを使っていて、パパイヤやマンゴーなどの南国フルーツの香りを表現している。はずだった。
 ところがたまげた。たっぷりのバターで炒めたスナップエンドウみたいな匂いがする!そんなわけないのだが(笑)、私の肌の上ではなぜか有塩バターの香りになる。よく嗅ぐともっと果実っぽい青い匂いもする。でも…やっぱバターソテーだ…。どういうことだ。
 レビューを見るとみんな南国フルーティだと言ってるが私には塩気が感じられてフルーティさがよくわからない。なんでだ…?呪いか?(誰の?)
 おかしいなと思って直に嗅ぐと全然違う。確かに爽やか南国フルーティ!なんでこれが私の肌からは香ってくれないのだ…!
 なんなんだろな私の肌は…。ちなみに私は乾燥性敏感肌で体臭はとても薄いほうです。もしかして夏につけたら違う…?

●Alguien Sueña / アルゲン スエニャ
 ユルーペの悲劇にビビっていたが、これは大丈夫かも。ほっ…。
 きゅうり系の匂いがする。爽やかさっぱり。調べてみたらオスマンサス、カシス、パチュリ…。きゅうりは…?
 だんだんカシスとパチュリが合わさってくると、きゅうりというよりも…ドクダミっぽい!オスマンサスの甘みもふわふわしてるし、ミントみたいな爽快感もあるな。花の甘さと果実の酸味にミントとドクダミ。面白いな~。
 パチュリには土っぽさよりも瓜っぽい水感を感じる。水っぽいグリーンの香り=きゅうり…か。
 この名前はボルヘスの詩にある「誰かの夢」という言葉らしい。私のイメージは夏休みに田舎の祖父母の家に泊まった時の思い出みたいな。知らない家、知らない自然の匂い。遠い日。

●Tinta Roja / ティンタ ロハ
【注意】この香りがお好きな方には失礼そうな話になってしまいました。とても素敵だし好きな香りではあるんですが…。

 Roja(Red)だからローズかなと勝手に思ってたがチュベローズだった。
 赤いインクという意味で、タンゴの曲名だ。ある男の悲哀がテーマになってるのだが…こんなかわいらしい香りが!? と最初はびっくりした。
 このフェロモン系の、いわゆるアニマリックな甘い香りが私は好きだ。ちょっとクセがある甘さが好み。ムスクのぼわぁんとした煙った甘さとチュベローズのぶわぁんとした豊満さ、さらにバニラがむんむんしてる。

 一見かわいらしい魅力的な女の子感満載な香りだが、この香りからイメージされる女性像とは、と考えると…なんか現実味がない。
 要は、男の中にしかいない理想の女性像なんじゃないかと思う。いつもニコニコして何を言ってもどんな自分でもいつだって認め受け入れ愛してくれる女性。
 振られてから気付く、彼女が唯一の理解者だったのに、自分はなんてバカだったんだ、帰ってきてほしい、だけど彼女はもう振り返らない…なんていう女々しくて辛い失恋ソングは大抵男の歌。引きずりまくって、記憶の中で彼女は更に美化されていく。どんな女性と会ってもいつも彼女と比較してしまう。でもその人はもはや、男の頭の中にしかいない本当の彼女とは別の像。
 自立した知的なローズじゃないし積極的に誘うジャスミンでもない、これは明らかに「大事に守ってやらなきゃいけない女」そして「自分のものだけに閉じ込めておける女」だと思う。幼くて純粋で弱々しくて頭はちょっと悪い。でも胸はやたら大きい。女性から見るととても不自然な、かわいさと性的アピールをむんむんさせてくる、それ以外はからっぽの子。うん、やっぱり男に都合の良い、少年漫画ヒロインみたいな女の子。
 あざとさを出して男性にアピールするならこれすんごくいいと思う。

 いやとにかくとってもかわいらしくて素敵な香りですよ。私は好きだよ、うん。時間経って馴染んだらより一層、めっちゃいい匂いです。そういう体臭かってぐらいになる。
 ぜひともこれを美人なお姉さんに纏っていただき、したたかに手の上で男を転がしまくってもらいたい。

●Muskara Phero J. / ムスカラ フェロ ジェイ
「フェロモンと類似した分子構造をもつ『香りのない分子』を採用した新発想のフレグランス」「肌本来のもつ香り分子を吸着して揮発を促す効果をもつ成分」だそうです。
 一応この香水自体にも香りは薄くあるけど、私にはアルコール臭だけが強く感じられてちょっとウッとなった(下戸)。
 少しずつなにかの匂いがしてくる。…えっ?ほんとか?これか?なんか仄かすぎてわかりにくいけど…これ私の体臭じゃね?あれ?でもめっちゃいい匂いしてきた…!
 だんだんと香りが強くなってきた。あったかい。私は体臭が薄いんだけど、汗をかくとなぜかフルーティな甘い香りがする。そこに少しバニラが混じる、そんなかんじ…。えっ!? ほんとに?め、めちゃくちゃいい匂いじゃん…!!
 寝香水として付けたんだけど、もう、すんごくリラックスしました。ほああってとろけそうだった。
 朝になっても甘い体臭が香る。嬉しいけどこれすごくプライベートな匂いだから朝から嗅ぐとちょっと違うな(笑)。午後からが似合う。

●Arábica / アラビカ
 10月のサロパで肌乗せもした香り。あの時はウードと混ざってしまったので改めて。名前のとおりコーヒー豆の香りの香水。
 やっぱ、ただのコーヒーじゃなくてかなりアニマリックだよね。レザーみたいな燻ったような重たさがある。おいしい香りとはちょっと違う。ギラッとした重厚感。
 これ単体だとかなりメンズ。女性は何か甘い香りとバランス取ると良さげ。それこそミルキーなキロンボかな。キロンボも試したいな~サロパでフラスコ嗅いでうっとりしたのを覚えてる…。

●La Tierra del Rayo / ラ ティエラ デル ラージョ
 うわーこれおいしい!超おいしい香りする…!好きー!
 酸味の効いたブラックコーヒーのような深いコクに、葡萄っぽいフルーティな甘酸っぱさ。これレーズン。うわー超おいしいです…。
 甘酸っぱさの正体は私が苦手なローズだけど、おいしいから今のところ大丈夫。ああ、どんどん赤ワインになってきた。酔いそう。でもタバコ臭さというか木の焦げるような深い香りがあるからメリハリついててすごくいいね。夜につけるの最高じゃん。
 コーヒーとか言っちゃったけどこれはあくまでウッディな香りで、ワインの木樽という事なんだろうな。でも酸味の強いコーヒーって言った方が私はイメージしやすい。下戸だからワインは料理に使うぐらいでまったく飲まないし、匂いを嗅ぐだけでもウッてなるのに、これほんとおいしいです。たのしい~!

●Luna Roja / ルナ ロハ
 ラティエラのおいしいワイン味に続いてこれもワイン味。大人気らしくずっと売り切れみたいですね。サロパ最終日にムエットだけもらったっけ。
 やっぱりこれもおいしい香り!ラティエラよりこっちの方が優しくまろやかで飲みやすい。なるほど女性に人気なのもわかるな。かわいいもん。フルーティで癖もなく軽い口当たり。
 がぶがぶ飲みたいのはラティエラ、女子で集まっておしゃれにスイーツ食べながら飲むならルナロハ。私は集うより一人でマイペースに過ごす方が好きだからラティエラ派(笑)。

●Jacarandá / ハカランダ
 ハカランダ。ジャカランダ。ジャカランダの花に香りはないけどあるならっていう香り。
 ツンとしたアロマティックな香り。好きこれ。樹の下にいるような…甘さはなくて、幹と葉と土の匂い。草の青々しさはないし木材の匂いじゃないので、ウッディとかグリーンっていうのとはちょっと違う。
 シトラスのキュッとした酸味にジュンとしたパチュリの湿った匂い、花のむわっとしたクセ。そよそよと静かに吹く風、はらはらと頬に落ちる花びら、眩しい日差し。う~ん爽やかな初夏の昼下がりってかんじ。

●Entre Ríos / エントレ リオス
 ツンと苦みが走るシトラス!なんだろこの匂い知ってる…古着屋さんのような…外国のヴィンテージ物の匂い…ウッディな感じかな?
 あ、あれだ昔ばーちゃんの押入れにあった救急箱の中の絆創膏の匂いだ(笑)。
 レモン、ベルガモット、ローズウッドとかなりシングルノートっぽいね。複雑さはなくてキーンとエッジィ。矢のように突き抜けていって、切り裂かれていった空気がボワ…とウッディな残り香を降らせる。
 外国の、眩しくて暑い朝。異国の香り。列車。せかせかと忙しく動き回る午前中。


 とりあえず祭りはこれでおわり。
 まだある事はあるんですけどね。感想まとまったら載せるかもしれない。


学んだこと

 例え店頭で運命を感じたとしても、その場でフルボトル購入は危険だからやめろ!(何かありました)
 家でサンプルを使用ししっかりラストノートまで知れ!

以上です。


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