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ウクライナ侵攻で浮かぶ既視感

今回の、ロシアのウクライナ侵攻について、色々と流れてくるニュースを見ていると、昔の朝鮮戦争時代のことが色々と思い浮かんできます。

朝鮮戦争に関しては、日本の歴史教育が、色々と迷走した結果、入り乱れた情報により、誤解を持っている人が多くいます。

そのため、現在のWikipediaの示す、ストーリーで簡単に振り返ってみましょう。

1950年6月25日に金日成率いる、北朝鮮軍はソ連のスターリンや中国の毛沢東の内諾の元、南北境界の38度線を越えて、侵攻しました。これに対して、準備不足の韓国軍は敗退を重ねます。
しかしながら、当時日本に駐留していた米軍司令マッカーサーは、韓国支援に動きます。さらにアメリカ大統領のトルーマンも、国連でソ連の拒否権がある安保理でなく、総会による「平和のための結集決議」で、北朝鮮に対する弾劾・武力制裁を決議するように動きます。
こうして、国連旗を掲げた、アメリカを中心とする多国籍軍は、一時は苦戦しますが、物量に任せて、北朝鮮軍を押し戻します。さらに38度線を突破し一時は、中国との国境に近づきます。
敗勢が厳しくなった金日成は、ソ連のスターリンに泣きつきますが、スターリンは動きません。その代わりに
「中国の毛沢東を頼れ」
と助言します。毛沢東は、アメリカとの戦争は避けたいが、朝鮮半島の火が中国に及ぶことをおそれ「中国人民志願軍」が「自主的に!」参戦します。彼らは、ソ連からの支援された大量の武器などを使い、人海戦術で国連軍を圧倒します。
その後、国連軍も持ち直し、戦線は膠着状態となります。そこでマッカーサーは、中国の脅威排除のためにも
「満州地区の爆撃や核兵器の使用」
まで口に出します。この状況を危険と見た、アメリカ大統領トルーマンは
  マッカーサーを解任
します。
その後紆余曲折を経て、停戦協定が結ばれ、現在に至っています。

さて、このように振り返ってみると、今回のウクライナ侵攻と、多くの共通点が見えてきます。まずは、独裁者の決定で侵攻が始まる。さらに、国連の安保理でも拒否権のため「非難決議」はできないが、総会での「非難決議」ができる。さらに周辺国は、世界大戦を恐れて、表立って軍事的な行動はしないが、武器援助と「義勇兵」の参加を認める。

確かに、朝鮮戦争では「義勇兵」を送ったのは、共産圏でありそれを支援したのはソ連です。今回は、EU諸国やアメリカからの支援や「義勇兵」が送られています。

さて、ここでもう一つ大事な類似点があります。それは

戦争当事者が核兵器使用を口にした

点です。朝鮮戦争において、マッカーサーが口にした「核兵器」は、現在の分類でいえば「戦術核」です。それと比べると、プーチンは「戦略核」まで持ち出して、恫喝しています。

マッカーサーより重罪のプーチンの処罰はあるのでしょうか?




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