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お釈迦様の時代の苦しみ

 仏教の基本的な教えに、以下の苦集滅道の四諦があります。

 私達には「生・老・病・死」の四苦があります。これが『苦諦』です。その原因は欲望です。これが『集諦』です。さて、この苦しみを除くためには、原因となる欲望を無くすれば良いのです。これが『滅諦』です。その具体的な方法があるという教えが『道諦』です。

 さて、このような苦しみは、お釈迦様の時代と、私達では大きく違っているのです。お釈迦様の時代でなくても、日本に仏教が入った飛鳥時代から、色々と庶民に仏教が普及した平安時代でも、病気になれば現在のように、効果のある薬もないし、設備の整った病院に入院することもできません。さらに、死んだ人は鳥辺野の野ざらしという風に、死体が腐敗して、骸骨になった姿も普通に見ているのです。こうした、状況での『苦』です。

 これに対して、お釈迦様の教えは

「欲を捨てて、正しい修行をすることでで救われる」

です。

 しかし、現在は病院などが充実しているし、生きる為のインフラ設備もかなり充実しています。そこでは、『生老病死』が、あまり実感として感じられないでしょう。その代わりに、学校などの社会制度への不適合や、人間関係のトラブルで苦しむ人が増えています。

 そこで、現在に適応した、教えが必要になります。

 

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