日本文明は改善力がある
日本の文明を、西洋文明や中華文明と比較すると
より完全なモノを自力で求め進化する
が特徴になります。もう少し言えば
今あるモノを活かしながら改善する力がある
と、皆が考えています。
これが中華文明の発想では
昔の聖人政治に近いモノがよい
という
退化論的発想
が根底にあります。そこでの政治は
天が徳を認めた皇帝が
科挙で能力を保証された
官僚が統治
と言う形です。ここでは四書五経などの知識が基礎になります。
なお
徳を失った王朝は交代
易姓革命
です。
一方、西洋文明では
人間は部分的に知るしかない
そこで
ましなモデル化に交換する
と言う形の進化論
発想があります。
そこでは
戦いに勝った者の支配
より強いモノが出たら交代
と言う生存競争的発想です。こうした進化論の発想が西洋文明にあります。
さて、日本の支配に関しては、中華文明や西洋文明に飲み込まれず、上手く自分たちの力を示しています。例えば
革命のある孟子は取り入れず
科挙の制度も取り入れず
と言う風に儒教と距離をおきます。そこで日本の支配を見ると
聖徳太子などに始まる律令制による天皇支配
平家の台頭から始まる武家の支配
明治維新の立憲君主制
戦後昭和の民主主義
と言う変遷がありますが、その中でも、よくする為の改革があります。例えば、武家政権でも
手探りの鎌倉時代
地方大名が力を持つ室町時代
より安定した徳川政治
と、改善が見られます。こうした改善発想が、日本の政治交代です。これは
人も仏の智慧を持ち
あるべき姿を観る
全体的な配慮ができる
と信じているから
今あるモノを活かしてよくする
発想が出るのです。
また
天皇を残し権威の拠り所
としています。これは
八百万の神
の存在を認めるから、交代でなく棚上げ、と言う発想になります。
こうした、西洋文明や中華文明との違いを、意識することが大切です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?