メリットが無いのに絶対契約させられる?家賃保証の深すぎる闇

2020年12月にこのようなニュースがありました。

https://twitter.com/YahooNewsTopics/status/1334043691967647744?s=19

賃貸マンション向けの家賃保証会社株式会社casa社長によるパワハラ疑惑

このニュースを見て「家賃保証会社」って何をしている会社なのだろうと思った方もいると思います。

部屋を借りる時に、不動産屋が家賃保証会社がなんとかって言ってたなあっていうくらいの方も多いんじゃないでしょうか。

何をやってるかわからない「家賃保証会社」ですが、気づかない内に契約をしている人が多いのも「家賃保証会社」です。

そして私は、そんな家賃保証会社で働いています。

家賃保証会社は、「闇」が多すぎます。

現役従業員だからこそ知ってる、家賃保証会社に潜む闇について全てお伝えします。

まず結論から言います。

家賃保証会社は、契約者(入居者)にとってメリットが全くありません!!

そんな契約をしてしまっている人が多くいる理由は、「よく分からないから」です。

賃貸で部屋を借りたことのある人は、

不動産屋に言われるがままに印鑑を押して契約したって経験あるんじゃないでしょうか。

その中に紛れ込んでるのが家賃保証会社との「保証委託契約」です。

保証委託契約は、借主(入居者)が家賃の支払いを遅れたときに借主に代わり貸主(家主)に家賃を立替払いするという契約です。

不動産経営をしている家主が最も心配することは、家賃が入ってこないことです。

その不安に対して存在しているのが家賃保証会社です。

仮に入居者が家賃を滞納しても保証会社が立替払いをしてくれるので、家賃収入が止まることはありません。

家主にとって家賃保証会社は非常に頼もしい存在です。

じゃあ入居者に取ってはどんなメリットがあるのでしょうか。

改めていいます。

契約者にメリットは、全くありません。

なぜメリットが全くないかというと家賃をきちんと遅れずに払っていると使用することのないサービスだからです。また、もしも何か事情があって支払いが遅れた場合も立替払いした分は家賃保証会社から厳しい督促があります。

サービス内容が入居者にとってメリットが無い上に保証料を支払わなければならないです。

保証料は、契約時に家賃の30〜100%、入居中は月払い又は年払いが一般的です。入居期間や家賃にもよりますが、10万円くらいを保証会社に支払うことになります。

不動産屋で契約する際に、家賃保証はよく保険のようなものと言われますが保険のようなものであって保険とは全く違うので注意してください。

家賃保証というのは家主が家賃未収リスクを保証する保険のような仕組みです。(*保険料は入居者が払います。)

家賃保証でメリットがあるのは、家主だけです。家主の為の保険料を入居者が支払うというおかしな仕組みになっていることを一人でも多くの人に知っていただきたいです。

そんなメリットがない契約をしてしまっているのは、部屋を借りる「賃貸借契約」の契約条件に組み込まれているからです。

不動産屋に行っていくつか部屋を内覧して、この部屋と契約しようと決めてから保証会社との契約が必須の部屋だと知り、気に入った部屋だったので契約する為には仕方なく保証契約をしてしまうケースが多いです。

もしくは、部屋を借りる契約はそういうものが普通だと思って疑わずに契約をしてしまうケースもあります。(かつての私です。)

不動産業界は、お金をいかに稼ぐかという風潮が強いため取れるところ(何も言ってこない人)から取れるだけ取るという悪い業者が多いです。

例えば、仲介手数料は原則家賃0.5か月分が上限なのに、1か月分取る仲介業者も未だにいます。(そのあたりは別記事で書こうと思います。)

お金を多く稼ぐ不動産業界だからこそ生まれたのが家賃保証会社と言っても過言ではありません。

家賃保証会社が誕生した背景には、少子化が進み部屋を借りる人がどんどん減っていく中で不動産業界全体で新たな収益源が必要となったということがあります。

家賃保証会社が出来るまでは物件管理会社が家賃の回収・督促業務を行っていました。この督促業務が普段の管理業務を行う負担になってしまっていたので、督促は保証会社に任せるようになってきました。

さらに管理会社には、家賃保証会社から保証料の一部がバックとして支払われるので、家賃保証契約をした契約が増えれば増えるだけ管理会社は儲かるという裏事情があります。

家賃保証会社の中には管理会社が作った会社もあり、それまで同じように督促を行っていた部門を保証会社にしてこれまで取れなかった保証料を取るようにしているような会社もあります。

だらだらとまとまりなく書いてしまいましたが、

家賃保証会社は、家主や管理会社がメリットを得るために入居者が費用負担をするというおかしな仕組みをしているということを覚えてほしいです。

私は現在、家賃保証会社に勤務しておりますがこの仕組みはあまりにもおかしいと思っているので何とか変えられないか考えております。色々と新制度を検討してますが、現状の法令・商慣習等では難しいです。

ひとりでも多くの方に家賃保証契約っておかしくないかという疑問を抱えてほしいです。そしてそれが変化につながると思っております。

今後も家賃保証会社や不動産業界のお金のことについて書いていこうと思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

すずたけ。

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