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隔離ライフ @ 成田帰国 2021.12 (2)

こちらの記事の続きです。

隔離ライフといっても、おとなしくしている(会社員なら在宅勤務扱いでお部屋で通常営業)がメインで、楽しく語れる「ライフ」があるわけではありません。入国したときに誓約をしたとおりに、入国者行動監視センター入国者健康確認センターの赤いアプリによる健康確認とか、所在地確認とか、ビデオ通話に応答するとか、そのへんを粛々とするのがお上から求められているミッションです。

なお、このミッションを完全ブッチ(どうやら入国後1週間程度)した場合に限り、厚生労働省のホームページで氏名(ローマ字表記)などの一部の情報が、1週間に限り公表されます。何その甘っちょろい対応。厚生労働省は国民を本気で守るつもりがあるんでしょうか。えっ、これが「氏名や、感染拡大防止に資する情報」なんですか?

水際対策と称する対策、どんな対策がされているのかをおさらいしてみましょう。

日本に入国(帰国)するための飛行機に乗るために必要なもの

COVID-19のPCR検査の陰性証明書

「出国」72時間前以降の検体採取が要件です。抗原検査ではだめです。厚生労働省謹製の書式であることが強く推奨されています。現地の検査機関等の書式では日本入国時に「現場が混乱」するからだそうです。日本入国時に細かいことはいろいろチェックしたりしているみたいですが、検体採取時刻、ちゃんと時差までチェックしているんですかね。どうです?

健康に関する質問票の入力(QRコードの作成)

日本政府的には「途中まで入力しておいて、座席番号が確定してからQRコードを作成」のようですが、航空会社によっては「QRコードを作っていないと搭乗拒否」もあります。こわい。

一度QRコードを作成(表示)してしまうと、入力内容の変更ができず、一から作り直しになるという親切仕様です。予約時に事前座席指定が可能であればその座席を入力してQRコードを作成してしまうとよいでしょう。チェックインしないと座席番号が確定しない場合には、座席番号のところは入力せずにQRコードを作成もできるようです。

日本に着く飛行機で配られるもの

健康カード

小学校の身体測定の結果を記録するようなネーミングです。何度も受ける書類チェックで「健康カード出してください!」とか結構えらそうに言われることがあるのですが、これを「健康カード」と認識するのに時間がかかります。回答欄の裏の右上に小さく「健康カード」と書いてあるだけの不親切仕様です。日本のおもてなしです。

何か症状があるかと、過去14日間にどこに滞在していたかに丸をします。

誓約書

入国後14日間の自宅等での待機、公共交通機関の不使用、健康フォローアップの実施、地図アプリ機能等による位置情報の保存、保健所等から位置情報の提示を求められた場合には応ずること、接触確認アプリの利用等について内容をよく理解したうえで誓約書を検疫所へ提出してください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00249.html

太字と下線だらけで、もはや太字と下線が強調の機能を果たしていない誓約書です。

えっ、ちょっと待って。

誓約書を提出していただけない場合は、検疫所が確保する宿泊施設において、14 日間待機していただくこととなります。

https://www.mhlw.go.jp/content/000863645.pdf

提出しなければ税金で滞在場所確保、ですか? こういうのはしっかり自己負担にしてくださいよ。

12条に基づく質問

急遽付け足し感のある、この十七条の憲法みたいなネーミング。

質問票WEBに加え、以下の質問にも入国前に予め回答し、検疫での持参をお願いします。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00251.html

なんで、QRコードの質問票に入れなかったのでしょうか。プリンタなんかない人、どうするんでしょうか。実際のところはたいたいの場合、機内で配られるのでそれで大丈夫ですが。

日本に着いたら受けるおもてなし

とにかく空港内でたくさん歩きます。成田空港の第2ターミナルだと、本館に着いたのにサテライトまで歩かされてさらに本館に戻ってくる、そんな動線でした。降機した直後から一列で並ばされて行進させられますが、先導する人が後ろも振り向かずにすたこらさっさと行くので、ついていくのに必死です。つか、監視人、じゃなかった案内係のとしての仕事はそれでいいんでしょうか。機内で運動不足な帰国者への運動の機会の提供と、前向きに捉えましょう。

たくさんのチェックポイント

書類のチェックとか、メアドの登録とか、スマホにアプリを入れてるかのチェックとか。

たくさん歩いた上に、何度も同じ書類を提示してチェックされます。親切すぎます。チェックのために雇われている人の数を考えるとなんかなーと思いますし、人の数だけ感染拡大リスクも高いわけですし、雇われている人もリスクにさらしているのではと思うのです。儲かっているのはこの人達の「調達」を手掛けている商人だけでは・・・と思いました。

数えるのが面倒なので自分は数えるのを諦めましたが、ネット界隈の体験談を拝読すると、8とか10とか書かれていました。

唾液による抗原定量検査

チェックポイントの中程にあるのが、この検査です。PCR検査ではありません。

レモンと唐揚げの写真が貼ってあります。これは検尿ではありません的な注意書きもあります。なお、諸事情により鼻ぐりぐりに回されることもあります。(これも抗原定量検査です。PCR検査ではありません。)

検査結果待ち

検査後1時間ちょっとで出ることが一般的ですが、検査を受けた順番に呼ばれるわけではありません。陰性であれば青紙あるいは赤紙を渡されます。この紙は「陰性だったから検疫は通してやる」証明みたいなものです。空港から近郊のホテル(成田空港の場合は成田市内のホテル)への入国者専用バスに乗るときにも提示が必要です。

いわゆる強制隔離対象国・地域からの帰国の場合、ここから待機施設へのバスに乗るまで前後を監視係に挟まれて一列で行進する必要がある関係上、対象者がある程度人数が集まるまで結果の通知がお預けされて、集まってから結果の通知、入国、税関、バス乗り場までの移動がなされました。

ミューな頃にはは結果の通知のときに、ここでヤニを吸うか吸わないかを確認された上で、待機施設となるホテル名が教えられましたが、オミクロンな昨今はバスのドアを閉めるまでどこに行くか教えないという運用がなされているという情報がネット界隈の体験談でありました。文句をぶーたれる人がいるから、ということが理由だそうですが、個人的には「どこのホテルに連れて行かれても、飛行機でどこに飛ばされても、待機期間が終わったら空港まで連れ戻されることがルールなんだからどこに行くかを気にしなくてもいいんじゃないの?」と思いました。

入国審査・預入手荷物の受け取り・税関

このあたりはここは以前と変わらずですが、閑散としています。

なお、荷物が壊れているとか、来てないという場合には、税関に向かわずに、その場で、航空会社(から業務を受託している会社)の人に主張して、所定の手続きをしましょう。自分はスーツケースをボコられていました。

入国したら

いわゆる強制隔離の場合は検疫所手配のバスで待機施設へ、あるいはチャーター機で中部とか関西とか仙台あたりに飛ばされた上でそこからバスで、みたいなこともあるようです。

いわゆる強制隔離でない場合は、公共の交通機関の不使用を誓約させられているので、ハイヤー(※タクシーは不可)やレンタカー、あるいはだれかに迎えに来てもらう、成田空港・成田駅近辺のホテルでの自主隔離に使える検疫所手配のバスなどで移動することが一般的です。

入国者専用のリムジンバス(到着地近辺の指定ホテルの予約をよやくしていることなど要件あり)、京成スカイライナーの入国者専用車両(旅行商品として販売・京成上野駅からのハイヤー利用など要件あり)もありますが、仮に十二分に周知されていても利用客はそんなにいないのでは?という要件であります。

ところでいわゆる自主隔離なホテル選び

インターネットの予約サイトのレビューで、いわゆる自主隔離での宿泊をされた方からのものがあればいわゆる自主隔離目的での宿泊を受け付けている可能性が高いと言えるでしょう。また、公式ホームページでいわゆる自主隔離目的のプランを出していたり、いわゆる自主隔離目的の場合の注意事項などの記載があれば、安心して(拒否られることなく)予約ができます。

15泊16日の長期滞在、気持ちよく予約をさせてもらえて、お部屋も長期滞在でがんばれる環境で、お値段もリーズナブルなホテルを探したいものです。

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