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『ゲーム』という娯楽コンテンツを生かした最高のゲーム【パラノマサイト布教&クリア後感想】

 ちょうど気になっていた作品がセールをやっていたので手を出したんですが、とんでもなく面白くてクリアして1日経ったにも関わらず余韻が収まることなく、久々にnoteを立ち上げてしまうくらい興奮しています。

 この作品、Nintendo Directで発表されていたので存在は知っており気になってもいましたが、「ホラーかあ…」と怖がりなのでいまいち手が出ずに年を越しました。しかし先日、Twitterで「この作品は最高だ」との海外ニキの感想が連続でTLに流れてきてそんなに面白いなら…と正月セールもやっていたことなので購入しました。結果、最高のゲーム体験ができたので、もし購入を検討している方は次の布教を後生なので読んで行ってください。

気になっている方への布教

 まずは気になっているけど地雷を避けたい……という方へ今作の特徴などを説明させてください。重大なネタバレを含まないようにはしてますが、買った後に「思ってたんと違ったな…」とならないために少しだけ本編の内容に触れています。「何一つ知らずにゲームをプレイしたい!」というような方はもうそのまま買ったほうがいいです。その勢いで買え。ストアを開け。クレジットカードの番号はお分かりですね?

■あらすじとゲームシステム

 ごく普通の会社員・興家彰吾は、友人の福永葉子とともに、深夜の錦糸堀公園で、地元では有名な怪談、《本所七不思議》について調べていた。
 《蘇りの秘術》と関係するという葉子の話を半信半疑で聞き流していた興家だったが、目の前で次々と奇妙なことが起こり始める‥‥。
 時を同じくして、《本所七不思議》を追う人々がいた。
 連続変死事件を追う刑事、クラスメイトの自殺事件の真相を求める女子高生、そして失った息子の復讐を誓う母親。
 本所七不思議を中心にそれぞれの思惑が絡みあい、物語は凄惨な呪い合いへと発展していく。

Steam版公式より引用

 今作は複数の登場人物のパートを渡り歩いていくアドベンチャーゲームです。イメージとしてはデトロイトビカムヒューマンみたいなやつです。七不思議にまつわる呪殺の力を手に入れた彼らの視点を渡り歩きながら呪いの真相へとストーリーが進んでいきます。
 トレーラー映像を見てもわかるように、呪殺の力を手に入れた登場人物たちがそれぞれの目的のために《蘇りの秘術》を求めて奔走する物語です。与えられる呪いは一人につき一つのため、残りの七不思議と同じ数のライバルが彼らには存在することになります。なお、その呪殺の力を手に入れた人のことを「呪主(かしりぬし)」と作中では呼称します。

■どのくらい怖い?

 私のようなホラー初心者がまず気にするのはこれでしょう。結論から申し上げますと私は怖かったです。
 探索パートの一部では操作キャラが360°その場でぐるっと回るような視点移動が特徴です。まずこれが怖い。ただでさえ背後を取られるのが怖いホラーゲームで自ら後ろを振り向かなければならない恐怖は初心者には刺激が強かったです。
 それとホラー界隈の専門用語で「ジャンプスケア」というらしいのですが、シンプルに驚かしてくる要素があります。普通に「うわっ!!!!!」と声が出て心臓バクバクさせられました。ただホラー慣れしている方のレビューを見ると、ある程度びっくりポイントの予想がつくらしいのでそんなに怖くなかったらしいです。すげえや。
 CERO指定高めのホラー作品で心配なのはグロ要素もあるでしょう。こちらに関してはその瞬間を見せられる訳ではありませんが、描写として四肢切断くらいはあります。同じCERO:D作品との比較としてバイオハザードやサイコブレイクほどグロくはないです。参考までに私のグロ耐性についてですが、私の場合同じCERO:Dでもこの2作は好きな実況者のゲーム実況も見れないほど耐性低めです。反対にNieRシリーズやダンガンロンパは平気です。

■今作はバトルロワイヤル?

 あらすじやトレーラーから呪主同士のバトルロワイヤルを想像した方も多いことでしょう。しかしここで一番注意していただきたい点があります。というのも今作、呪いによる殺し合いの要素は少ないんです。
 呪主たちは半ば事故のような形で力を手に入れるため、彼らの半分以上は真っ当な倫理観を持った常識人です。蘇って欲しいと強く願うほど大切な人がいたとしても、殺人が前提となった《蘇りの秘術》を本気で求めれるほど悪には堕ちれない人達です。
 そのため、ダンガンロンパのようなバトルロワイヤルを期待して今作をプレイすると裏切られるのでおすすめ出来ません。

■とにかく面白かったのでやっていただきたい

【謝罪】
〇 パラノマサイト
✕ パノラマサイト
 プレイ中ず〜〜っと間違えてました。大変失礼しました。

 ここまで、地雷を避けてもらうためにネガキャンぽくなってしまいましたが違います。とんでもなく面白いんですこの““ゲーム””
 ホラー耐性クソ雑魚の私ですが、今作は導入から既に今作の演出に魅了されてしまい、怯えながらも先へ先へと歩みを止められませんでした。それほど深く刺さりました。
 ボリュームはお値段相当なのでわりと短時間でサクッと最高のゲーム体験を浴びれます。発売されているのはswitch、Steamのほかにも、スマホアプリとしてiOSでもAndroidでも配信されています。スマホでも!遊べるんです!!
 超大作をやる体力は無いけど面白いストーリーを求めている方はパラノマサイトをいかがでしょうか。是非ご検討ください。ホラー苦手な方はお昼に始めようね。


■買わないかな・・・という方

 じゃあせめて私の話を聞いて行って!!!!!!!!!!!!!!!!





好きな部分

 さて、ここまでは布教用に語ってきましたが、そもそも私がnoteを開いたのはパラノマサイトについて語り散らしたいからです。語らせろ。

※~ここからは重大なネタバレを含む好きなシーン語りです~※

 未プレイの方は是非ご自分で結末を見届けてからまたお越しください。買わねえけど何がそんなに面白いかの話だけ聞きたいって方はとりあえずじゃあ聞いてください。

■"ゲーム"

 ゲームといえばどんな娯楽でしょうか?パラノマサイトについて語る前に一度私の中での考えをお話しさせてください。

 私の中でゲームとは「プレイヤーの存在をもって完成するコンテンツ」と解釈しています。
 例えば漫画や小説などは、著者によって作成された後は"完成された状態"で世に出されます。娯楽コンテンツとしては読者がいなければ成立していないのでしょうが、少なくとも未完成ではありません。
 それに比べてゲームとは基本的にプレイヤーの手が加わることによって、ようやく成立するコンテンツです。プログラムという話でいえばもちろん完成しているのですが、コンテンツとしてはプレイヤーの手が加わることを前提に作成をされます。プレイヤーがコントローラーを握り、画面を操作する。この動作が加わることによってようやく完成しえる娯楽だと私は考えています。

 だからこそ私は「私の手で操作をすることに意義がある」というゲーム体験が大好きです。ダンガンロンパで黒幕の席を選択する瞬間のAボタン。ポケットモンスターSVで絶体絶命の中カーソルを下へ進める十字キー。バディミッションBONDで真エンドへ行くために暗号を入力するswitchのボタン。今までの好きなゲーム体験です。

 そんなゲームが好きな私には今作はドンピシャもドンピシャで素敵なゲーム体験でぼこぼこにされました。それではお付き合いください。


■冒頭

 ぜっっっって~~~~~あの演出考えたやつ許さねえ~~~!!!!!

 当時そんなこと考える程度にはビビりました。ただし、この演出は知らない人もいる可能性があります。

 プレイヤーネーム入力のお時間です。

 ・・・え、なんで????

 そもそもこの時点でちょっと違和感を抱きました。なんたってこのパラノマサイトは自分のアバターが存在するようなゲームではなく、登場人物の視点で進むゲームだったはずなので、この世界に「プレイヤー」が存在することになるのが変な話なんです。何のために名前がいるんや…と思いつつも、まあ深く考えるのは苦手なのでおとなしく名前を入力します。

 これでおっけ~~~~!

ここでしんっ…と止まるBGM

 ・・・は??????????

 いや、こ~~~~~~~~っわ。
 確かに私は「すず」と入力して「OK」を押しています。間違いありません。しかし『案内人』と名乗る彼は「すずらん様」と呼んできます。いやいやいやいやいやいや・・・え???

 ご覧のように当時怯え散らしています。なんたってこれ、プレイ始めたの夜なんです。大馬鹿〜!

「はい」の選択肢を選んだ時

 ざっっっっけんなよテメェ!!!!!!!!!
 お前が当ててきておいてしらばっくれてんじゃねえ!!!!!!!

「いいえ」の選択肢を選んだ場合

 まあこの演出を実際にプレイして見た方はだいたい感づいているでしょうが、カラクリのご説明です。

 ここで案内人が呼んだ名前はswitch本体のユーザーネームです。彼は本体の情報を読み取りプレイヤーの名前を呼んできたのです。
 
 実はこのスクショ、この記事のためにサブのアカウントで撮りなおしてきたものです。
 
 私が本当に初見でこのゲームを始めたときはもちろん本アカを使っていたんですが、そちらは濁していますが本名にかするようなユーザーネームを使用しています。
 そのため、私は本当に自分の名前を呼ばれたような感覚で本当にゾッとして全身に鳥肌が立ちました。しばらくその画面から動けなくなり5秒ほど固まった後に、否定をするのが怖くておもわずswitchのユーザーネームを認めて「はい」を押してしまうほどビビってました。認めた場合、案内人は「あれ?本当によろしいんで?」と聞いてくるのでその時点で正気に戻りようやく『すずらん』と正せました。

 正気に戻ると同時にすぐにカラクリに気づいてからは、この演出を考えた人への怒りと称賛で感情がぐちゃぐちゃになりました。キレながら大爆笑して盛大な拍手をしている状態です。好きすぎてちゃっかり動画も撮りました。

 この時点から私はもうこの『パラノマサイト』というゲームにすっかり魅了されました。この演出をされた時点で私の中では5億点です。なんたってこんな演出は""""ゲーム""""でしかできませんからね。

 ・・・ちなみにこの演出の時、ユーザーネームと同じ名前を入力した場合はどうなるのか?についても検証してみましたが、ちゃんとBGMも止まらず案内人はにこやかに「はい、○○様でございますね?」とそのまま朗らかに会話を続行していきました。絶対に許さねえ。
 最初に「知らない人もいるかもしれません」と書いたのはこういう理由です。正直パラノマサイトやる人たちは全員この体験をしてほしいんですが、「ユーザーネームとは違う名前を付けて!」なんて怪しさの塊でしかありませんので誘導は無理です。無念。


■"あたりまえ"を利用する

 近年のコンピューターゲームには必ずと言っていいほど、テキストの速度やBGM音量の設定がありますね。そしてゲームを中断できるように"セーブ"と"ロード"があります。もはやあって当たり前すぎて存在に疑問すら抱かない項目でしょう。
 パラノマサイトはそんなゲームの根っこともいうべきシステムも利用してきました。

①サウンド設定

 オプションとはプレイヤーの快適性を高めるため調節をできるように開発側が設けている機能であり、昨今ではテキストスピードや音量を調節させてくれないゲームの方が珍しいくらいです。なので、だいたいのゲームは本編内での説明すらありません。

 パラノマサイトも当然いろいろと調節ができるようになってますが、親切にも案内人がオプション画面の案内をしてくれます。さすが案内人と名乗るだけありますね。
 そんなパノラマサイトですが、キャラクターボイスはつけられていません。セリフはすべてテキストのみです。

・・・ですが。

オプション画面

 ご覧の通り、CVが無いにも関わらずボイス音量の設定があります
 これも事前に情報収集をしていた方は疑問を持ったことでしょう。キャラクターボイスが存在しないのにボイス設定?と。
 かくいう私もトレーラー映像ではCV表記が無かったため、「あれ?CVあったっけ?」と疑問に思ったものです。好きな声優さんが出演しているという理由で購入する層がいる以上、アピールポイントがトレーラーに無いのはありえないでしょう。

 こちらの要素はチュートリアルも兼ねた序盤のパート、興家彰吾(おきいえしょうご)編で役目を発揮します。

 まず状況を説明しましょう。

 そもそも呪主たちは無条件で呪殺できるわけではありません。目の前から立ち去る、火種の所持、嘘をつく・・・など、呪主たちはそれぞれの呪いに対応した条件を相手が踏んだ時にのみ力を発揮できます。
 スクショの彼は自分でも明かしてますが、条件は「呪影(左側にうっすら見える足・呪いの本体のようなもの)のを相手が聞く」です。

 ちなみにこのシーンでの興家は一切の抵抗が出来ず死亡します。条件をこの男が吐いた時には声を聞いてしまっているので、興家彰吾自身が死を回避することは不可能です。

 ですが、何人たりとも抵抗が出来ないとは言ってません。この状況で死を回避する手段を持つ人物が一人います。

 たった一人、相手の条件も回避する方法も知っている人物。そう、プレイヤーです。
 プレイヤーはゲーム内のキャラクターには許されない2度目があり、声を回避するためのボイス設定も与えられています。そうして死を回避し、キャラクターを救います。

 実はオプション画面の説明で既に案内人からヒントを出されています。 これを覚えていた方は条件を聞いたときにピンときたことでしょう。


②セーブ

 オプションの話をしましたが次はセーブ機能です。採用していないゲームなんてそれこそもう現代のゲームには存在しないでしょう。
 近頃はオートセーブが多くなって何時間もプレイしたデータがパァなんてこと少なくなりましたね。かつて子供たちの敵だったリセットさんも最新作では廃業させられるほどです。

 彼女は逆崎約子(さかざきやっこ)。親友・白石美智代の自殺に納得できず《蘇りの秘術》にすがるような思いを抱いていたところ、呪主になってしまう女子高校生です。
 彼女のパートは深夜の学校でこっくりさんを行うという怖いもの詰め合わせパックみたいな状況から始まりました。めっちゃ怖かったです。
 詳しいことは割愛しますが、この時のこっくりさんで呼び出された霊というのが実は白石美智代の霊であり、現在は約子に憑依している状態です。そんな逆崎約子編の結末は親友の霊体と別れることで終わりを迎えます。

 約子の向かいに座るのは黒鈴ミヲという同級生であり、今作でとてもたよりになる霊能力者です。現世にとどまってしまった霊をあの世へ導くことができます。
 事件の真相が明らかになり約子も親友の死に向き合えたところで別れを告げて白石を送り出すことになりますが、こっくりさんの表を使って白石はストップをかけてきます。

 このシーンよりも前、気を失った約子はまぼろしの白石と会話をします。拒絶する理由を考えた約子はその時に言われた白石の言葉を思い出します。

 思い出した白石の願いをミヲに伝えたところ、こんなことを言われます。

 彼女との出来事を忘れない。そんな思いを行動で示せと促します。
 ここでの行動とは「忘れないよ!」というような決意表明をしろと言われているわけではもちろんありません。白石は多くの人に尊厳を踏みにじられ、挙句の果てに殺されました。そんな彼女に言葉だけの宣誓なんてもの、無価値でしょう。

 ここでようやくこの話の本題を始めます。セーブって、ありますよね? 

 これも最初の時点で案内人から意味深な説明をされます。
 案内人も言っているように、作中でのセーブとはただの情報の記録ではなく、記憶に残す行為でもあります。「忘れないでほしい」という白石の願いを、セーブ=記憶の保存という行動で示すことをミヲは促してきたのです。

好きすぎて2回見たものの1つ目のデータを上書きするなんて真似ができませんでした。

 このシーン、作中でも屈指の涙腺ゆるみポイントで、まさかホラーゲームで恐怖以外の感情で泣くことになるとは思いませんでした。来世の存在と彼女たちの再開を強く願うばかりです。


 ・・・ちなみにミヲのセリフ、明らかにおかしいところがありますよね? 
 この話はまた後です。


■干渉

 今作のように複数人の視点を渡り歩いて物語が進むタイプのゲームにおいて、プレイヤーとはキャラクターが知りえない別パートでの情報を知っている存在です。ですが通常、そのような情報はキャラクター自身には影響することはありません。
 しかしここまでの話からお分かりになるでしょうが・・・今作、いわゆるメタゲーの要素があります。一部のパートではキャラクターの知識・情報に依存せず、全知であるプレイヤーの力でストーリーが進みます。

 操作キャラにして呪主の一人、志岐間春恵です。興家彰吾編ではこちらの命を狙う敵として現れます。
 彼女の呪殺条件は「火、もしくは発火道具を持っている」です。例えばライターとかマッチとかですね。体に火がついていてもOKです。そんな状況ある??と思われるかもですが、要するに相手に自分で火を少しでもつけちゃえばあとは呪殺できるんです。

 そしてこちらが彼女を目の前にしたときの興家彰吾の所持品です。100円ライターを持っています。おもいっきり発火道具。何も知らない興家彰吾君、負け確です。普通なら。

 このパート、初見では興家の死亡は不可避なのですが、その代わり死亡した時点で志岐間春恵の条件が判明します。そして2度目が許されているプレイヤーのコマンドに操作され、志岐間春恵と対峙した興家は謎の衝動によりライターを投棄します。

 まさか条件が知られていると思っていない志岐間春恵は驚きを隠せません。そりゃあそうですよね。興家彰吾は知っているはずがない情報なので。

 殺害の条件を失った彼女は逃げ出します。今更ですが、興家彰吾が手にした呪殺の条件は「自身の目の前から立ち去る」です。逃げ出した彼女を目の前にして、彼の条件が整いました。条件が整うと左上に「呪詛行使」と出るため、この時ZLを押すと相手を呪殺できます。
 余談ですがこの興家彰吾編、プレイヤーが同情して見逃そうと思ったところで結局は呪殺行使されて死んでしまうんですよね。そして興家彰吾編がひと段落したところで案内人からこんな質問をされます。

 どういうことかさっぱりです。

 これ以外にも興家彰吾編ではプレイヤーが意見する場面があります。

 公式のあらすじにもあるように、興家彰吾は友人の福永葉子と共に本所七不思議と《蘇りの秘術》について調べていました。そして深夜の公園で彼女と話している時、異変を感じます。

 彼女に視線を戻すとひどく怯えて興家の背後を指さします。怖すぎるってば。

 プレイヤーが恐る恐る振り向いてみるも何にも見当たりません。左上に「押せ!」と出たのでとりあえず押しておきます。

 何かが起こったような感じがしてまた葉子に視線を戻します。すると・・・。

 なんと、葉子が変わり果てた姿になって死亡していました
 何が起こったかよくわからないままに探索をすると興家は葉子のそばに転がった何かを発見し手に取ります。それは呪詛珠(じゅそだま)と呼称される七不思議ごとに存在する呪主たちに与えられる呪具でした。今作での呪詛とは霊感を持つ者のみが使用できる術ですが、この呪詛珠があれば霊感の無い者でも呪詛を扱うことが可能になるとんでもない道具です。
 彼が拾ったのは「置いてけ堀」の呪詛珠です。呪殺の条件は先ほど述べたとおりです。

 こうして呪主となった興家は死んでしまった葉子のために《蘇りの秘術》を求めて呪主同士の殺し合いが巻き起こっている深夜の墨田区へと繰り出します。
 しかしながら最終的にこのチュートリアルで興家彰吾は結局死亡してしまいます。死亡後に受けた案内人のアドバイスを元に、葉子を救うためもう一度葉子が死亡した章へ戻ります。

 怯えるところまでは同様。ですがこの興家彰吾もプレイヤーも先ほどまでとは違います。プレイヤー的には「押せ!」に従ったのが悪かった気がするので避けます。

 関係ないですがこのプレイヤーの選択肢、「いいから捨てる」や「何もない!」など圧が強くてシリアスなのに笑ってしまいました。

 声かけを続ける興家。おかげで無事に葉子は正気を取り戻します。興家は調査中止を提案、しぶる葉子を納得させるため自分だけで調べておくからと公園にとどまり葉子はタクシーで帰宅させます。

 さて無事に改変成功~~~!!!ですね。さあ次の章に行きます。

 ん?

 え・・・。

 「興家、また死んだが・・・??」と戸惑っているところにタイトルどーん!とメインテーマが流れます。
 干渉の話からはそれるんですが、メインテーマがコーラス入りのゲームの雰囲気に非常にマッチした神曲なので、戸惑いながらもこれから繰り広げられる物語に期待が高まる良いオープニングへの流れでした。最高です。なんぼでも見れる。

 話を戻しましょう。その他のパートでもプレイヤーが誘導をして救助するキャラクターがもう1人います。

 彼女は蝶澤麻由。「送り提灯」の呪主ですが、呪殺はしないので内容は割愛します。
 彼女のパートはいろいろあって記憶喪失&監禁となかなかハードな状態から始まります。
 彼女が監禁されている場所は薬品会社の廃工場で、監禁した犯人以外は見つけようがない場所です。脱出のために探索をしたところシリンダー鍵のかかったキャビネットを見つけ、暗証番号は作中のとある会社の創業年ということまではわかっています。ですが会社の創業年なんて分かるはずもなく、あてずっぽうしか彼女にできることはありません。

 ところでプレイヤーには「資料」というデータベースシステムが与えられておりまして・・・。

 わかるんだな~~これが。

 さすがに彼女も不審に思ってますね。そりゃあそう。

 このキャビネットに入れられていたのはファクシミリです。奇跡的に通信も可能な状態です。ですが「これで助けが呼べる!」と思うには早計です。まずファックスを送るにも紙とペン、そして送信先のファックス番号が無ければ送ることすらできません。さあ、ここでもプレイヤーの出番です。

 まず紙は普通にありました。そしてペンもありましたが・・・使える状態じゃありません。

 どうしたものか、と思うプレイヤー。いったん詰んだので他のパートを進めていると・・・。

 ほう?

 不思議なことも起こるものですね。不安そうですが、とりあえず脱出を最優先にしている彼女は従ってくれます。幸運にもこの監禁場所は元薬品工場なので除光液もありました。これでペンは確保です。残るはファックス番号ですね。これも別パートに心当たりがあります。

 ここは志岐間春恵の自宅応接間です。彼女のパートはこの部屋から始まるため、一番最初の探索でファクシミリの所持が判明しています。しかしながら、最初の時点で番号までは教えてくれませんでした。
 しかし蝶澤の救出のために再度訪れて調べると・・・

 教えてくれます。サンキューマダム。目の前に座っていた櫂利飛太(かい りひた)はいきなりファックス番号を口にした彼女にびっくりしてますね。
 これで蝶澤を救出するために必要なものがそろいました。

 もはや待ち受けられていたようです。

 彼女の考える通り、今の情報はすべてプレイヤーのものです。ですが彼女自身は知る余地もありません。

 このように、プレイヤーはキャラクターへ干渉ができます。キャラクター自身が知りえない、プレイヤーにのみ許された情報をキャラクターに与えることによって危機を回避させストーリーが進みます。
 このような演出は小説や漫画では叶わない、プレイヤーの手が届くように設計ができるゲームにしか作れない表現なのでこれもまたゲームの特徴を生かしたシナリオだと思います。

 

■プレイヤーに与えられた役目

 設定によるストーリー変化やキャラクターへの干渉など、いくつかのメタ要素が面白いとの話をしてきましたが、ではそもそも何故プレイヤーはこんなことを許されているのでしょうか?「そういうゲームだから」なんてそんな適当な理由では片づけられません。

  それではプレイヤーの正体は果たして何なのか。そのヒントとして、作中で干渉ができないにも関わらず、唯一こちらの存在を認知しているキャラがいます


 逆崎約子編でとても頼りにしていた霊能力者、黒鈴ミヲです。
 セーブすることを促してきた彼女は、明らかに"私"に語り掛けていました。また、プレイヤーの視点が変わった際に「今度は・・・」とこちらの視点移動も把握しているようなそぶりを見せました。
 彼女に認知されているということは、まずプレイヤーはただ干渉をしているわけではなく、作中に存在があります。そして霊能力者である彼女にだけ認知をされていることを考えると、幽霊や妖怪などが候補として挙げられます。

 話は変わりますが、プレイヤーとキャラクターたちのストーリー上の目的は、今回まき散らされた呪いの治め方呪詛珠の回収です。呪主たちの多くが善良な人間だったとはいえ、呪いの影響で殺意が高められることもあるようなので回収するに越したことはありません。

 本所七不思議というのはかつて江戸の時代に起こった《蘇りの秘術》をめぐった一連の凄惨な事件、「本所事件」が形を変えて語り継がれたものです。
 そんな本所事件は《蘇りの秘術》を研究し復活させ、禁忌の術を扱ったことで追放を受けた陰陽師、土御門晴曼(つちみかどセイマン)が現れたことから始まります。彼は世話になった一家に《蘇りの秘術》を話し、噂を聞きつけた同じく陰陽師の蘆乃(あしの)が秘術を求めたことで恩人一家が謀略に巻き込まれ死亡します。その後晴曼は蘆乃を撃退することに成功したものの、自身も命を落として相打ちとなってしまいます。しかしながら彼だけは自ら復活させた《蘇りの秘術》を自分へと使用していたため生き返ることができました。全てを後悔した晴曼は秘術を書き記した『禄命簿(ろくめいぼ)』を蘆乃に奪われており、生き返ったものの秘術を封印することができません。代わりに先の世で秘術を求めた者を止められるように『禄命簿・陰の書』を作成して子孫に託します。そして万が一秘術を求めた者が現れたとき、対抗できるよう仕掛けも施したうえでこの世を去ります。

 現代に話は戻りますが、呪いの治め方を求めて陰の書にたどり着いた刑事の襟尾(えりお)とミヲ。無事に望みの情報が手に入ります。

 まず呪影とは呪主たちが持つ呪いの本体的なものです。音量設定の話の時のスクショに映っている足や興家のくそ怖い女の子ですね。晴曼自身も呪いの一つとなっていますので、この《魂》とは晴曼が元になった本所七不思議がどれかを当てろということです。これはデータベースの情報から『送り提灯』だとすぐにわかります。

文字の後ろにある絵が呪影の姿です。

 次に現身。ようするに晴曼の子孫です。しかし陰の書を守っていた晴曼の子孫はストーリー開始時点で既に死亡していました。これはどうしたものか。絶望しているところに晴曼の言葉が続きます。

 死亡している上に特に強い霊感を持つ者がいいとまで要求されてしまいました。無理なんだってば。
 作中で明確になっている子孫は2人ですが、まだまだ血統が分かれている可能性はあります。しかし誰なのかわからないので後回しです。

 最後に精神。魂と何が違うんやと思っているところにミヲの解説が入ります。

 なるほど?なんとなくわかったような気がします。これについても晴曼の補足が入ります。

 ほぉ~~~なるほど。スクショを撮り逃していますが、現身と精神は現在同一の存在かもしれないということもミヲは言っています。
 そしてこれは逆崎約子編からの情報ですが、霊にとりつかれた瞬間は意識消失をすることがあるそうです。

 さあ!これで!課題は残るものの、本所七不思議やら呪いやらとおさらばできますね。な~んて思ってたら大間違いです。
 そもそも、呪主たちが現れてしまった以上、《蘇りの秘術》を求めて儀式を行った黒幕がいるはずなんです。そして未だ分かっていません。さらに実は呪詛珠のうち1つだけ持ち主が判明していないものが残っています。興家彰吾編で彼が所持していた「置いてけ堀」です。
 最後にもう一つ。興家彰吾編が終了した後、ここまで一切、福永葉子が現れていないのです。

 そんな状況で終わろうとする雰囲気にもやもやとしているところに声をかけられます。

 ヒッッッ

 去るな!!立ち去るな!!!!!!!!!!今こそ干渉するところだろ!!!!!!!

 あ・・・あぁ・・・・


 終わってしまいました。いや終わるな。終われるか。

 中盤くらいからあまりにも出てこないので嫌な予感はしていましたが、やはり黒幕の正体は葉子でした。これは後に分かることですが、晴曼に子孫がいたように、蘆乃にも子孫がいたのです。それが葉子でした。

 そしてここからが、本当のプレイヤーの仕事です。私たちには2度目がある。黒幕を出し抜く手段をこの分岐では持っていない以上、陰の書を手にしたプレイヤーにしかできないことをやらなければなりません。手がかりも揃っています。

 まず心当たりのある章へと戻ります。

 これは葉子が死亡し興家が呪詛珠を手にしたすぐ後のパートです。見渡した時に人魂のような何かを見つけていました。一度エンディングにたどり着いた今ならば、これが晴曼の呪影だったと分かります。

 プレイヤーの導きに従い、彼は火の玉の姿をした呪影へと触れます。

 そして場面は案内人との会話に移り、ストーリーは答え合わせに入ります。

 疑うな。

 これはデータベースから分かりますね。火の玉の呪影は「送り提灯」です。

 興家彰吾のいる公園と蝶澤麻由の監禁されていた廃工場は離れていましたが、それでも呪影現れた理由はそういうことらしいです。

 次は現身です。晴曼の子孫ですね。作中ではっきりと判明してる子孫は死亡済みです。ですが、あと一人います。

 彼にはかなりハイレベルな霊感があることを葉子に指摘されています。本編開始時点で生きており、かつ強い霊感を持つ人物ということでなんとなく推測が出来ました。

 最後は精神の名前を問われます。精神とは晴曼の意識ですが、それだけではなんのことやらさっぱりです。そもそも名前?ですよね。まずは精神に関する情報を整理しましょう。

 ・術式の発動と同時にその場に目覚める
 ・現身と精神は現在同一の存在かもしれない
 ・すでにどこかの誰かに取り憑いている
 ・取り憑かれた時に不調を起こしている可能性がある
 ・本人は恐らく晴曼である自覚は無い

 ここで今までのことを思い出してみましょう。
 まずゲームとしては当然ですが、プレイヤーはキャラクターの視点になって行動をします。今作では一番最初に倒れた興家を葉子が起こしてくるところから始まりますね。ストーリー開始時の時間帯は術式が発動したと思われる時間帯です。
 そして開始時点ではネタバレでも見てきていないかぎり、何も知りません



 当てはまる人物、居ましたね。
 名前を入れましょう。



 術式の発動と共に呼び覚まされ、災いに立ち向かう存在。

 プレイヤーの正体は土御門晴曼、その人です。

 文字通り『案内人』は案内人だったわけです。彼の正体については一切わかりませんが、少なくともプレイヤーを土御門晴曼として最初から正しく認識していた人物です。胡散臭いがすぎますが、全面的にちゃんと味方です。

 プレイヤーが土御門晴曼だったことが判明したところで、本格的に答え合わせに入ります。

・「押せ!」

 最初のシーン、葉子が死ぬ原因となった「押せ!」が現れたところです。このシーン以外の呪い殺せる場面では「呪殺行使」と書かれてあります。この「押せ!」は本当にここだけしか現れないのです。

通常のコマンド

 チュートリアルだからこの表記なのかと思っていましたが真相は違いました。これは呪主が行う「呪詛行使」ではなく、土御門晴曼が術式を発動した福永葉子を殺すための呪いを発動するコマンドだったのです。そしてプレイヤーは「これを押さないと進まないな」と思い取り合えず押します。こうして、晴曼の精神は何もわからずとも正しく役目を全うしていたのです。

・"興家彰吾"は何人殺した?

 案内人が聞いてきたこの質問。マジで意味が分からなかったのですが、ここに来て人数の意味が判明します。

 「霊の制御を自ら奪える」
 この言葉ですが、ようするに「プレイヤー(晴曼)のコマンドに従わない」ということです。
 興家彰吾編で興家自身が呪主になった後のシナリオでは、呪殺の条件を踏んだ状態でプレイヤーが見逃そうとしても結局は死にます。それはプレイヤーではなく"興家彰吾"が殺したからです。そのため、このシーンで問われているのはプレイヤーが殺していない人数です。

 また、本来は葉子を止める=殺す役目を持って呼び覚まされ役目を全うして殺害したのに、なぜ葉子を生き返らせようと行動してしまったのか?それは何も知らない興家彰吾の意思が強すぎて、晴曼が干渉できる域を超えてしまって制御が奪われていたからです。そんな晴曼を放置した案内人にもちゃんと目的があります。

 案内人の目的は晴曼に役目を全うしてもらうことです。そのため、やりなおしができることを利用してすべてを見せ、そして自ら使命を思い出せるように見事プレイヤーを導ききったのです。

・干渉 
 ファックスの番号など、おそらく多少念じることで情報を聞き出すことはできるものの、プレイヤーが見聞きした情報をはっきりと伝えて行動を促すことができたのは興家彰吾と蝶澤麻由の2人だけです。
 まずは興家彰吾。彼は晴曼の子孫でありゲーム開始時から晴曼の意識に取り憑かれています。現身になれる逸材ということもあったのでしょう。
 そして蝶澤麻由。彼女は霊感もなにもない一般人ですが、彼女に与えられた呪詛珠が送り提灯だったことが関係します。

 送り提灯の呪影は晴曼自身です。そのため、彼女は幸運にもプレイヤーの助言を得ることができました。

・ミヲがこちらの存在を認知していた理由
 あの子は霊的存在が見える子です。プレイヤー(晴曼の精神)は要するに霊体なので、操作キャラ以外でありながらもこちらの存在を感知することができています。
 ストーリーチャートを使ってあっちこっち憑依先を変えているプレイヤーの存在を感じて不審に思っていたことでしょう。ですがセーブの一件で害はないと思ってくれたのか、なにもされませんでした。

・葉子が怯えていたもの
 ちょっとこれは他と違って私自身の考察が入ります。
 まずストーリー開始時点で術式は成功し本所七不思議の呪いは発動している状態です。そして発動と同時に呪主に選ばれた人間たちの手の中に呪詛珠は現れます。開始時点で興家は《蘇りの秘術》を求めているわけではないため、おそらく呪主に選ばれたのは黒幕である葉子の方です。

 彼女は蘆乃の復活を望んでいました。そのため、晴曼の子孫である興家の存在は障害です。事前に調べたうえで興家と接触していた彼女にはもちろん殺意がありました。
 ミヲと襟尾を殺害した時にわざと自分を避けて立ち去るよう仕向けた手口を見るに、「置いてけ堀」の呪詛珠を手に入れた葉子は興家が自分が指さす方向へと足を踏み出し条件を踏ませるように誘導しようとしていたと考えています。まあ失敗してますが。

・名前が違う理由
 案内人がプレイヤーの正体が判明した後でもプレイヤーのことを晴曼とは呼んできません。まあ名前を呼ぶようなシーンが無いと言われればそうなんですが、それでも作中でのプレイヤーネームはちゃんと土御門晴曼の名前として扱われます。それはデータベースから分かります。

 「本所事変」の項目です。最初はただ簡潔に言葉の意味だけが記されていますが、陰の書を手に入れたと同時に情報が更新されます。そしてこれは本所事変の一から十までを記した内容になっています。
 そんな本所事変の真相編ともいうべき本項ですが、見てわかるように一か所だけぬけがあります。男の名乗った名前の部分です。
 この項目は真エンドをクリアした後にさらに更新されちゃんと穴抜け部分が埋められます。

 ご覧の通り、プレイヤーネームとは晴曼が一家に名乗った偽名だったことが分かります。ここで変な名前つけてたとしたら雰囲気ぶち壊しだったことでしょうね。ちゃんといつものHNにしててよかったです。

感想

 いやもう全部好き~~~~~!!!!何もかもが好きですこのゲーム。ホラー要素以外。
 まず設定やセーブというそもそもが搭載してなくてはならない、例えるならばぬいぐるみにとっての綿のような部分からゲームシステムに利用するというのが大好きすぎます。
 それにswitchの特性も利用しているのがもうスタンディングオベーションです。switchはアカウント名をゲーム内に引っ張ってくることが可能なようなので、デフォルト名をswitchのアカウント名にしてくるゲームは知ってます。ですがプレイヤーネームを入力させたうえでアカウント名で脅しをかけてきたゲームは初めてです。個人のアカウントが作成できるようになったswitch時代ならではの素晴らしい演出だとおもいます。でも本名から連想されるHN使ってたからマジでビビったのでこれ考えたやつに拍手喝采を送りつつも絶対に許しません。本当に最初動けなくなったんですから。同じ名前を入力しちゃうとこの演出は見れないのがあまりにも惜しすぎます。全人類この恐怖味わってほしいです。お近くの方がパノラマサイトをプレイしようとしている時は、ぜひともこっそりswitchのアカウント名をあだ名や本名にして差し上げてください。その方はとてもいいゲーム体験を味わえますよ。寝れなくなるでしょうが。
 そして私が一番今回パノラマサイトで刺さったゲーム体験は、晴曼の精神の正体として自分のプレイヤーネームを入力する瞬間です。すべての真相にたどり着き、プレイヤーこそが土御門晴曼の精神だと感づき、恐る恐る入力する「すずらん」の4文字。今までのことがすべて腑に落ちると同時に「私こそが、晴曼だ」と案内人に名乗るあの瞬間。あのシーンの全てが好きすぎます。真エンドにたどりついた最初の一回しか体験できないのが残念でなりません。直線でセーブをしておけばと何回思ったことか!
 こんな風に自分の手でストーリーを進めている実感があるのっていいですよね。まさにプレイヤーがいてこそストーリーが完成するゲームの特性を、最大限利用しているのが本当に素晴らしいです。
 実は同じスクエニのゲームで同じようにプレイヤーネームを利用した最高の演出をされたことがありまして・・・。今作でもうスクエニ、一生ついていきます・・・と思わざるを得ません。

 そしてずっと演出の話ばかりしていますが、キャラクターもちゃんとみんな魅力的なこと!もれなく箱推しです。特に津詰・襟尾ペアが大好きすぎます。津詰が引退するまでずっとコントやっててくれ・・・。びくびくしながら進めていた夜間の章で唯一BGMも昭和の刑事ドラマのような軽快な曲で本当に癒しコンビでした。

 そんな最高の作品を送り出してくださったスタッフの皆さん。BGMや絵も含め、すべてが最高の作品でした。本当にありがとうございます!!!ぜひ次回作をお願いします!!頑張るので!!!

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