句会で十年間の「雑巾がけ」

 句会での雑用(当番)を「雑巾がけ」といい、それを若年者や新参者で回しているところも多いと聞いた。だが、私はそのような雑用をせよと、誰からも言われたことがない。
 
 私が運営している6つの超結社句会(通信句会をふくむ)の幹事(会計・会場予約・不在出句あずかり・会報作成など)と代表(指導句会では指導者も兼務)をすべて私一人で引き受けている。すべての句会は、私自身の貴重な勉強の場でもあるから、全く苦にならない。
 
 超結社句会であるから、結社への貢献度アップのために、私の句会に参加するものは誰一人いない。句会は、表現の向上のために運営しているので、お話し目的や結社への勧誘活動など、その他目的での参加者は来なくていいのである。

 「超結社(特定の結社への勧誘一切なし、他の勉強手段と掛け持ち自由)、全員対等、実費のみ」この三原則をすべての句会で貫いている。だからこそ、私自身一俳人として堂々と「厳選」を貫けるのである。特定の結社への勧誘目的のために、指導や選句を甘くして、「若手歓迎」「初心者歓迎」などと軽率なことを、私は言いたくない。

 ここ数年で「俳壇賞」「俳人協会新人賞」「俳句四季新人賞」「新鋭俳句賞」など、全国的な俳句賞の受賞者を20名ほど輩出することができた。俳句のイベントやカルチャー教室から離れたところで、私は、私の方法で黙々と俳句の種を蒔いている。

 


サポートは、句会の勉強会で使っている本代などにあてたいです。 (二つの対面式句会と三つの通信句会を運営中)