違い。

そもそも、わたしは生まれた時から”ふつう“ではなかった。

自閉症スペクトラムと診断されたのは2年ほど前。
診断される前から、環境、ルール、人間関係に馴染めずに、ストレスで体調を崩すのは珍しくなかった。

わたしはどこか、ふつうの人とは違う。
違和感はあっても、その違和感をどう表現すればいいのか、わからなかった。
少数派であろう自分が間違っていて、多数派であろう人が正解だろうと、それだけを信じていた。

周りに合わせられない自分が悪い。
完璧にできない自分が悪い。
とにかくそう自分を責めるのが、当たり前になっていたのだ。

自閉症スペクトラムと診断され、その特性を知って多少息がしやすくはなったかもしれない。
でも散々否定し続けてきた癖は簡単に直すことができない。
誰かからかけられた言葉や失敗した記憶が、深く深く心に刻まれていて、過去のことだとはわかりつつも、習性に引っ張られてしまう。
前進したいともがきながら、経験したことのない世界に恐れを抱いている。
それがいまのわたしだ。

わたしは自分を信じたい。
他の人も同じように、信じられるようになりたい。
誰かと関わることを諦めずに、豊かでありたい。

どうしたらそれができるようになるんだろうか。
しばらく、それについて考える日々が続くかもしれない。

おわり。