ひとつぶのをかし　その①

人それぞれ、悩みごとがある。

とにかく人生って、うまくいかないこともたくさんあるわけで……

未来を不安に思ったり、過去を悔やんだり、私たちは大忙し。

そんな折、あの名作映画『日日是好日』を見ました。

雨の日は雨を聴く。五感を使って、全身でその瞬間を味わう。雪の日は雪を見て、夏には夏の暑さを、冬は身の切れるような寒さを。毎日が好い日……そういうことだったのか。−−−−−−−−映画『日日是好日』より

夏には夏の、おもしろさがある。

空から降りそそぐ蝉の声、まぶしい陽の光、肌にまとわりつくような湿気……

身の回りの「季節」を味わおうとすると、一気に「今」にもどってきます。

おや、そんなふうに季節を味わっていると……なにやら聴こえてきましたよ。

☆不思議なお姉さんがでてきた−−−−−−−−！？【つづく】

はじめまして、このまんがの作者の「すずなごん」と申します。

「和歌」が大好きです！

日常生活ではかなりの気にしいですぐくよくよする私ですが、「和歌」をはじめとする日本の文化に心を癒されたことが何度もありました。

過去にも未来にもとらわれずに「今を生きる」ことは、この世知辛い世の中で、なんだかとっても大切なことのようです。

「茶道」「和歌」をはじめとして、そのときそのときの「季節の美しさ」を 味わうことに重きを置いている日本の文化は、ひょっとして心を今に持ってくるためにあるんじゃないかと、『日日是好日』を見ていて思いました。

だとするとやっぱり（！？）日本の文化は世界の平和に欠かせない気がしますよ。

このまんがは私もふくめた、みんなの分身である「うたこちゃん」が「和歌」を中心に日本文化の世界を旅しながら「今この瞬間の美しさ」をあつめていく物語です。