小人のオーナメント　#ルールを知らないオーナメント　#毎週ショートショートnote

「君、毎月出ているよね？」
小人のオーナメントに声をかけたのは
サンタクロースのオーナメント。

今年もクリスマスツリーに
飾られた可愛いオーナメント達。
キラキラとライトもついて
クリスマスを盛り上げている。

他のオーナメントより大きい
サンタクロースは、どうしても
聞かたかった。
自分は毎年メインとして飾られる。
それは、とても誇りであり嬉しい。

しかしクリスマスが終わった途端に
クリスマスツリーと共に1年間
日の目を見る事はない。

一方、小人はちょこちょこと
何かイベントがあるたびに出ていく。
オーナメントのルールとして
基本的に年に1回の出番。
ルールを知らない
オーナメントではないはずだ。
むしろ小人は古参に入る。

2月中旬から飾られる雛飾りなど
3月3日を過ぎれば、
すぐさま箱へと戻される。

小人は笑いながら
サンタクロースに
スケジュール帳を見せる。


【正月、着物
2月鬼に豆を投げる。
3月着物を着る。
4月制服ランドセルを着用…】

「僕って忙しいんだよね♡」

【410字】

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