見出し画像

「大学生のうちは遊んでおけ」という回答は正直求めていない

(2019.07.14執筆)


就活生あるあるです。



定番逆質問「学生のうちにやっておけば良かったこと」

 就活のインターンやグルディス等でよくある定番逆質問、「学生のうちにやっておけば良かったと思うことは何ですか?」を発動するテンプレ就活生の皆サン、こんにちは。


 ワタクシも大学3年生の時は、もれなくテンプレ就活生でやらせて頂いていたので、この鉄板ネタを乱用していました。その時よく返される模範解答が、「大学生のうちに、いっぱい遊んでおいたらいいよ」





………。





「えっ…?ええ?」
って感じですよね。正直。


 それを聞いたからといって「ハイっ!そうします!明日から精一杯アソび狂いますっ!」となるワケでもなければ、「このシャカイジン…。どうやら拙者をハメようと目論見ているな…」となるワケでもないです。


 今回は、この「大学生のうちは遊んでおけ」の真意に我々就活生はどう向き合っていけばいいのか、というお話です。


子供の頃の夢

 ここで話を急展開させ、読者を困惑の渦中に巻き込みたいのですが、「目の前の人に将来の夢を尋ねた時」を想像してみて下さい。


A.「ウルトラマンになりたい」

B.「Jリーガーになりたい」

C.「商社マンになりたい」




 コレ、大学生だとしたらAの子を心配するんですけど、小学1年生って聞くと圧倒的にCの子の将来を心配してしまうのは何なんでしょうね?人種差別?


 ちなみにAの子に言いたい。ウルトラマンって凄いですよね。あれ、ボランティア活動ですよ。更に、ウルトラマンは多少の犠牲を厭わないのがスゴい。ビルとか結構踏み倒してますからね。人類は救われる人と救われない人がいるから戦争になるんです。みんなが平等だったら戦争になんてならないワケです。ここまで来ると、もはやウルトラマンは戦争のトリガー。とすると、誰も救われないことこそが人類にとっての救いなんじゃないかとすら思えてきまgんlふぁんkjgっrっd…


 失礼致しました。まだ5時間くらいウルトラマンについて語る気迫が有り余っていますが、本題からしあさっての方向に逸れていくので仕切り直します。とりあえず言いたかったのはこれだけです。


「ウルトラマンは、カネにならない。」


 こういうことに、気付くんですよ。小3くらいで。そして、Jリーガー、商社マンと大人の階段を上っていくんですね。なんか寂しいです。

 そして満を持して社会人になった後で、「大学生のうちにもっと遊んでおけば良かった」と唱え始めるワケです。


カネにならないことに全力を注げる時間

 社会人になると、金にならないことをやる人間は、正味バカだと見なされてしまいます。やりたいことにも、それなりのレベルが求められてしまうんです。ウルトラマンがどうとか、言ってられない。

 だから、カネにならないことを全力でできるのって学生のうちだけだと思うんですよ。「カネになるかどうかアヤしいこと」も同じです。

例えば、こういうこと。


 当方、音楽を異常なほど掘り漁った経歴の持ち主なので分かるんですけど、こういうのは、私は好きでもなかなか売れないです。

 なんでかって言うと、利己的な音楽だからです。この人達は、やりたくてやってるだけ。売れる売れないから逆算できるような人間なら、「こんな音楽を作ろう!」とは300周位回っても、転変地位が起こっても、アマテラスノオオカミが七日間で惑星をもう一つ創造しても、絶対にならないんですよ。

 そして、社会でメジャーになるものは、基本的に全部利他的です。有名なコンポーザーが作曲して、美人を48人集めてボイトレさせて踊り狂わせれば売れるんです。だって利他的だもん。


 つまり、「売れるかどうかアヤしい」ようなコンテンツにはビジネス的に手を出しにくいように、段々と、そういう『カネになるかならないかも分からないことにチャレンジすること』が、難しくなってくるんですね。


『カネ』にならないことも、『ムダ』ではない。

 とりあえず言いたかったことは、学生のうちはカネになるかならないかとか気にせずに、利己的なことを貫いてみるのがいいんじゃないですかね、ということです。上の曲みたいに。

 「バカ」というレッテルを貼られずに、カネにならないことに全力で取り組めるのは学生の時しかなくて、それは決してムダではないと思うんですよ。ムダに意味があるというのか、意味があるからムダではないというのか。

 とにかく、意味のあるムダです。


 社会人が「大学生のうちにやっておけば良かったこと」に「遊び」と答えるのは、そういう意味だと思います。社会人になってからテンプレの呪文を唱えないように、まだ学生のうちに、利己的なことをし尽くしたいですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?