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実践的パネルでポン1 -おじゃまたいせんでは何をしているの?-

おはようございます、こんにちは、こんばんは、鈴見です。

今までは"哲学的パネルでポン"と称し、パネポンを間接的に見るような記事を書いてきましたが、今回はパネポンを直接的に見よう、といった記事になります。

キッカケとしては、2023年10月15日に行われたパネポンの対戦会に行って来ました。
そこで色々なお話を聞いてるうちに、「対人戦の立ち回りがまとめられたものって、意外と無い気がするな~」と思ったためです。
オンライン対戦自体は日々活発に行われていると思いますし、その中で学べることはきっとたくさんあるとは思うのですが、案外気付かないことも多いと思います。
そう思って、他のパネポンプレイヤーに聞こうとしても、「勇気が出ない…」「迷惑にならないかな…」「聞きたいことがあっても、具体的に何を聞いたら良いか分からない…」と思う方も、恐らくいらっしゃると思います。
そこで、文字ベースである程度まとまったものがあれば、色々と良いかな?と思った次第です。
本当は動画が今の時代に合ってると思うのですが、それはまたの機会に…。

【前提】
今回の記事は、SFC版・ゲームレベルはLv10を想定しています。
とは言いつつ、どのレベルでも活用できる話だと思いますので、「こんなことをやってるのか~」といった気持ちで見て頂けると嬉しいです。

ただ、相も変わらず割とパネポンの知識がある方向けの記事になっていると思います。
そして、あくまで主観+偏見+感覚を言語化したものですので、この記事内で書かれたものが全てではないことも、予めご了承ください。
また、パズルの組み方や特定の技に関しては、今回はほぼ言及しておりません。
少なくとも今回の記事に関しては、パズルの組み方などは可能な限り自由であって欲しい、という想いがあるからです。

【読み方】
理由を説明していたら、1つの項目に対する文章があまりにも長くなってしまったため、分かりづらくなってしまいました。
なので、【結論パート】【解説パート】で分けました。
マニュアルとして読みたい方は【結論パート】、考え方として読みたい方は【解説パート】も併せて読んで頂けると良いかも知れません。

前置きが長くなりましたが、見ていきましょう。


【結論パート】

<初手>

最初の3秒カウントダウン

最初の3秒は「どこから攻撃を始めるか」「どこで相手の攻撃を受けるか」などを"ノーリスク"で決定できる時間です。
自分の盤面を3秒でじっくり見て、「ここで同時消しや連鎖を
組めそうだ」「ここは消すとまずいかな?」といった展開を想像しています。

Twitter(X)を見る時間ではないわよ!(自戒)


攻撃をする場合、場を均すことだけを大事にしない

左:均す前 右:均した後

均すことは、相手の攻撃を受けやすくなるというメリットがあるので、悪いとは言えません。
しかし、均すという行為は、操作がたくさん必要になるときもあります。
操作が多くなると、他にやりたいことがあっても、他のことが疎か・間に合わなくなる可能性があります。
つまり、他にやりたいことがあった場合は、均すという行為は過剰、とも言えます。
なので、明確に「相手の攻撃を受けるぞ」と思うとき以外は、均すことだけに注目せず、可能な限りパズルで対処し、他のことを行う余裕を生んでいます。


9段ぐらいを目安に、せり上げ過ぎない

特にLv10の場合だと、STOP時間が無い・自分がパネルを消していない場合、11段の場合は4個消しを1つ、10段の場合は8個消しを1つ撃ち込まれるだけで、ほぼ即死です。
もし、攻撃量を増やしたい・大量同時消しなどの理由があってギリギリまでせり上げる場合は、4個消しなどでSTOP時間を確保できるように意識しています。
ですが、その4個消しすら失敗してしまうというリスクがある、ということは頭の片隅に入れています。


ツイン・トリプルタワーを作らない

左:ツインタワー 右:トリプルタワー

作らない方が良い理由としては、3つあります

・解消する方法はあるが、時間が掛かる
・1つのタワーを解消できても、もう1つか2つのタワーを解消できるとは限らない(Lvが上がるほど厳しい)
・天井に着いている状態だと、解消が間に合わず死んでしまう

解決方法としては、4つあります。

・連鎖の始点を1番端から縦消しで行う
・1番端で縦の同時消しを行う
・横連鎖をメインにする
・余裕があるとき(処理落ち発生時など)に少し均す

「なぜツイン・トリプルタワーが悪いことを引き起こすのか?」「なぜこの解消方法が有効なのか?」については、解説パートで超絶長々と(具体的には9000文字over)書いてあるので、そちらをご参照ください。


<初手以降>

場を均すことだけを大事にしない

初手以降でも、均すことを大事にしないようにしています。
初手で挙げたようなメリット・デメリットに加え、『おじゃまパネルの解凍速度に、均しが追いついていなければ、均す操作を削減しなければならない』という要素が加わります。

基本的には、プレイヤーの操作速度>解凍速度となっているのが望ましいです。
ですが、この式が成り立ちそうにない場合もあります。
そのときは、場を均すことだけに集中せず、パズルで解決する方法を模索します。


ツイン・トリプルタワーを作らない

初手でも超大事ですが、初手以降でも超大事です。
初手以降でも同様に悪さをします。

初手以降だと、タワーができやすい場面・できづらい場面が出てきます。
なので、「今はどっちだろう?」と考えながら、攻撃と盤面の調整をしたりしています。


おじゃまパネルの揺れ時間の活用

おじゃまパネルには、"揺れ"という特性があります。
https://youtube.com/shorts/Mf8lsRyRcb8?feature=share
(隙あらば宣伝)
この揺れ時間は、せり上げボタンを押し続けていたとしても、絶対に死なない時間です。

相手から大連鎖が送られてきたときには、この猶予時間を噛み締めながら、自分のやりたいことをやったり、心を落ち着けたりしています。
逆に言えば、自分が相手に対して太いおじゃまパネルを送った際には、猶予時間を噛み締められながら、相手のやりたいことをやられてしまいます。
なので、余程攻撃が足りないとき以外は、連鎖で攻撃を送るのは可能な限り控えたいところです。


おじゃまパネルの解凍順の活用

おじゃまパネルは、右から左へ解凍が行われます。
つまり、右が1番早く「解凍されたパネルの色は何色か?」ということを確認できます。
なので、1番早くに確認できたパネルを利用してパネルを組む……のではなく、実は寧ろ逆です。

このテクニックは、太いおじゃまパネルに限定した話です。

特に、おじゃまパネルが残り2段になったときが、1番注意すべきと言えます。
ラスト1段が1番余裕の無い場面なので、余裕が無くなることに備えられるのが残り2段のとき、ということです。

余裕があるときには、解凍されたパネルの色に釣られることなく、形を優先します。


<いつでも意識をしていること>

相手の場を認識する

認識とは、見る以上把握未満、といったイメージです。
ここでの、見る・把握とは

・見る
 → 行動として相手の盤面に目をやること
・把握
 → 相手の盤面を自分の盤面や行動であるかのように理解すること

としています。

これらから、認識を具体的に言うならば、『相手の盤面に目をやり、どのような形をしているか・どのような行動をしているかなどを朧気ながら見ること』です。

これは、野球で言うところの、適時打を打ちたいためです。
もし、相手の場が天井ギリギリまで迫っていた場合、そこに同時消しを1発撃ち込めば、点数という勝ち星が入る可能性があります。


3個消しは可能な限りしない

3個消し単体では、何をどう頑張っても、相手におじゃまパネルを送ることはできません。
それに加え、n個消しのnの数が増えていくほど、STOP時間も増加します。

どうしても見つからないときや、STOP時間が足りないと思ったときには、3個消しで綱渡りをするのも1つの手段として頭に入れています。
3個消しをしないことよりも、死なないことの方が優先度として高いからです。
ですが、可能ならばもう1つでも2つでもパネルを見つけ、相手に少しでもおじゃまパネルを送りたいところです。
その1段や2段のおじゃまパネルが相手に刺さり、倒すこともあります。
おじゃまパネルが直接刺さらずとも、解凍されたパネルがたまたま相手のパズルを惑わすようなものになるかも知れません。

最早願掛けに近い部分が出てきていますが、『自分が生き残るための時間が増加する』『相手を倒すための一部になる』ならば、やはり3個消しよりも4個消しの方が良い、と考えられます。


真ん中で消さない

真ん中で消すデメリットとしては、『盤面を分断してしまう』ということです。
盤面を分断してしまうので、移動幅は大きくなるのに、パズル幅が狭くなってしまいます。
なので、盤面や状況が許す限りは、端で消す意識を大事にしています。

詳しくは、【解説パート】→<初手>→ツイン・トリプルタワーを作らないの項目に書いていますので、そちらをご参照ください。


保険を用意しておく

今から入れる保険があるんですか!?
…とするのではなく、早い段階からちゃんと保険は用意するように意識しています。
とは言え、何も考えずに用意するだけでは、保険という役割としては少々足りず、保険の用意の仕方もまた重要です。
具体的には、

・自分がやりたいことの邪魔にならない場所に用意しておく
・その保険を、あと1手で消せるようにしておく

ということです。
邪魔にならない場所の具体的な場所としては、両端下段になります。


色量のバランス

他の色に対して緑が多い

特定の1色が1か所に偏っていると、消すつもりが無かったのに消してしまう・消えてしまう、という事故が起きやすいです。
個人的には、6色の場合であれば、3段~4段の間に同色が6個~7個以上あったら、「結構偏っているな」と感じます。
これは、その色がどの場所にどれだけあるか、ということによって印象が変わってくるので、一概には色々と言えません。
それはそれとして、何となくでも「偏ってるかも?」と感じたときに、適時処理しています。


【解説パート】

<初手>

最初の3秒カウントダウン

3秒のカウントダウンの時間は、大体のモードで重要だと思っています。(エンドレスモードやパズルモードは例外的ですが)
たかが3秒、されど3秒です。

結論パートで、この3秒は、「どこから攻撃を始めるか」「どこで相手の攻撃を受けるか」などを"ノーリスク"で決定できる時間だ、という話をしました。

「どこから攻撃を始めるか」についてですが、具体的にどこから攻撃を始めるかは、盤面の状況・それぞれのプレイスタイル・経験値によって変動するため、少々言及しづらい部分ではあります。

「どこで相手の攻撃を受けるか」については、自分が攻撃した場合には大体盤面が崩れるので、攻撃を撃ち終わった時点では、最初に思い描いた理想通りになっていないことが少なくありません。
とは言え、攻撃が失敗するリスクは0ではない…どころか、特にアクティブ連鎖を多用する場合には、しょっちゅう失敗すると言って良いと思います。
なので、リスクマネジメントとして、「どこで相手の攻撃を受けるか」についても、この3秒で考えています。

具体例として自分のスタイルの話をすれば、「最初に考えたおじゃまパネルの受け皿となるパネルは、崩さないように攻撃していく」という意識をしています。
形としては、左端上か右端上の辺りに受け皿となるパネルを置くことになります。

緑の5個消しでおじゃまパネルを受ける

実際に自分がこの意識をすることで、初手で死ぬことは比較的少なくなりました。
但し、画像の位置での構えは、初手以降だと相手から同時消しが送られてくる場合には、解凍できない可能性のある場所となっています。
なので、初手のみに使える位置になっています。

これを崩さないように強く意識すると、実質的に4~5列しか使うのが難しくなってしまうため、攻撃のバリエーションは若干減ります。
それでも、相手に攻撃の圧を掛けつつ、生き延びるための準備を怠っていないと考えると、トントンではないかなと思います。


攻撃をする場合、場を均すことだけを大事にしない

パネポンの初期盤面は、均すことで必ず面一になります。
最初の盤面のパネル数は、必ず30個になるように設定されているからです。(6の倍数ならば面一になる)
面一な形には、相手の攻撃を受けやすくなるというメリットがあります。

面一になるということは、相手のおじゃまパネルがどんな形であっても、おじゃまパネルと消すパネルがくっついてさえいれば、解凍することができます。
つまり、均すだけで攻撃を受けやすくなるというメリットが生じることになります。
このメリットを考えれば、均すことが悪いとは言えません。

しかしながら、このメリットを感じるためには『自分の盤面を崩さないこと』が前提です。
自分は攻撃を送らず、相手の攻撃を受けるだけにする姿勢ならば、メリットを全て享受することができます。
ところが、相手が上級者になればなるほど、自分が攻撃を送らずに勝てることは、ほぼありません。
言い換えれば、相手のレベルの高さに比例し、勝つためには攻撃が必要になります。
そして、パネルを消したときには、最初に均しても、相当上手くやらなければ、最終的な盤面はかなり崩れます。
つまり、極論ではありますが、「最初に均したのは、一体何のためだったのか?」ということにもなりかねません。

パネルを消す関係・パネル量の関係・盤面の形によって均しが必要になる場合もありますが、「何のために均すのか?」を考えなければ、行動が過剰になってしまいます。
ゲームレベルが高くなればなるほど、どうしても均す時間ですらシビアになってきてしまいます。
つまり、自分の行動の精査をしなければならなくなってきます。
均すとしても、何のために均すのかを考え、均すことに意味を持たせたいところです。


9段ぐらいを目安に、せり上げ過ぎない

パネルを消す・攻撃を送るためには、パネルというリソースが絶対に必要です。
なので、たくさんパネルを消す・攻撃を撃つために、気持ちとしてはギリギリまでせり上げたくなってしまいます。

絶対にパネルを消すのを失敗しないならば良いのですが、個人的にはパネポンは『じこはおこるさ』のゲームだと思っています。
ただ3個消ししようと思っただけなのに、それが上手くいかなかった…といったことは、ざらにあります。
事故のリスクを考えると、3段ほど余裕を持たせた方が無難ではないか、と思います。


ツイン・トリプルタワーを作らない

ツイン・トリプルタワーは、死因3位・致死率1位だと思います。(当社調べ・個人の感想)
死因1位は操作ミス、2位は天井までせり上げる、だと思っています。

・なぜツイン・トリプルタワーがなぜ悪いのか?
おじゃまパネルの仕様として、おじゃまパネルにくっついているパネルが1点でもあれば、それに支え続けられます。
このことから、『ツイン・トリプルタワーにおいて、ある1つのタワーを解消しようとしたときには、他のタワーにおじゃまパネルが支えられてしまうため、おじゃまパネルが解凍できない』という問題が起きやすいです。
そして、パネポンには、カーソルは1つしかありません。
更に、1度に動かせる操作可能範囲は、パネル2個が限界です。
つまり、『カーソルが1つしかないために、ツイン・トリプルタワーの形になった場合、解消する手立てが操作速度に依存してしまう可能性がある』のです。

…非常にややこしい言い方をしてしまったので、もう少し紐解いていきましょう。

まず、タワーの解消の仕方を見ていきましょう。
タワーを解消するためには、次の2パターンが挙げられます。

・タワーに3個消し以上が含まれていれば、3個消し以上を利用して解消する
・タワーに3個消し以上が含まれてるかどうかに関わらず、パネルを横に落として崩す形で解消する

この2パターンのうち、大きな問題になりやすいのは後者です。
そして、後者の中でも『タワーに3個消し以上が含まれていない場合』が1番の問題です。

タワーに3個消しが含まれてないときには、パネルを消す時間が利用できないので、下などでパネルを消してSTOP時間を稼ぐか、タワーを必死に崩すしかありません。
ですが、特にツインタワーは、パネルというリソースが少な目です。
リソースが少ないということは、そもそもの消す選択肢が少ないということです。
これは、『頭のリソースを割く量が少なくて良い』というポジティブ方面で捉えることもできますが、今回はネガティブ方面で捉えます。
そうすると、『同時消しや連鎖でSTOP時間を稼ぎづらい』という面が見えてきます。

加えて、タワー自体は、ごく一部でパネルが高く積み上がっているという偏った状態です。
この状態は、パネルを落とさなければパネルを消すことが難しい状態です。
しかし、1度落としたパネルは上に戻すことができない以上、やり直しは利きません。
なので、「下などでパネルを消してSTOP時間を稼ぐしかない」とは言ったものの、パネルが少ない上にリスクも大きく、これは生き残るためには不安要素が多いです。

そうすると、「タワーを必死に崩して均すしかないね」となるのですが、少なくともLv10ではほぼ無理と言って良いと思います。
それは、天井に着いていた場合、崩す速度が猶予時間に間に合わないためです。
特に、相手から送られてきたおじゃまパネルが細かいおじゃまパネルだった場合、太いおじゃまパネルより猶予時間が短いため、もっと無理になります。(大まかな仕様は、後述の『おじゃまパネルの揺れ時間を有効活用する』で書いています)
つまり、タワーを必死に崩すしかない、という方法もまた、生き残るためには力不足です。

・タワー解消とおじゃまパネルの関係
細かいおじゃまパネルと、太いおじゃまパネルの話が出てきたので、ここからは具体的にタワーを解消とおじゃまパネルの関係を想定してみましょう。

複数のタワーは同じ高さである、ということを前提とします。

解消するタワー側にくっついているおじゃまパネルが、細かいおじゃまパネルだった場合、ツイン・トリプルタワーであっても、そのおじゃまパネルを解凍できるパターンは存在します。

この場合は左であっても右であっても、どちらでも解凍ができる

逆に、解消するタワー側にくっついているおじゃまパネルが、太いおじゃまパネルだった場合、解消していない側のタワーにおじゃまパネルが支えられてしまうため、解消する側のタワーは太いおじゃまパネルにくっつかなくなります。

水色を消しても、おじゃまパネルは解凍できない

これは、3個消し以上が含まれているかいないかに関わらず、タワーを解消する際には必ず崩すような形になるからです。
なので、解消する側のタワーでは、太いおじゃまパネルを解凍できるパターンが存在しません。
つまり、『解凍しなければならないのに、解凍するためのタワーを自分で解消してしまう』という場面に必ず遭遇することになります。

・タワーに対するプレイヤーの動き
ちょっとややこしく感じますね。
なので、もう少し簡略化して言うならば、解凍という役割を持てるタワーと役割を持てないタワーが出てくる、ということです。
ポケモンの役割論理的に言うならば、ヤワー(役割あり)とボワー(役割なし)ですぞwww

シングルタワーは、基本的にはヤワーです。
シングルタワーであれば、タワーとおじゃまパネルがくっついていた場合、タワーを崩すことにより、おじゃまパネルの揺れによる猶予時間が発生し、考える時間を少し得られます。
なので、少なくとも悪い形ではありません。
但し、パネルを横に落として3個消しをするのと同時に、同時消し複数or同時消しと連鎖のおじゃまパネルを解凍しようとした場合、おじゃまパネルが離れてしまって一挙に解凍できない、というゲームの仕様があることだけは注意です。(確かSFC版のみ)

緑色を引き抜いて水色で消すと、4個消しのおじゃまパネルしか解凍されない

シングルタワーには良い要素があるのですが、ツイン・トリプルタワーとなると、途端に自分を苦しめる要素に変貌します。
ツイン・トリプルタワーでは、ヤワーが複数存在することになりますが、ヤワーが複数存在すると、ボワーになるタワーが出てきます。
なぜボワーになるタワーが出てくるかと言えば、カーソルが1つしかないからです。
更に、1度に動かせる操作可能範囲は、パネル2個が限界だからです。

この項目の冒頭の言葉を繰り返しましたが、ここで間違えてはいけないのは、"パネル2個が限界であって、2か所ではない"ということです。
「当たり前では?」と思われるかも知れませんが、これは勘違いが起きやすいところだと思っています。

それは、同時多発的に現象を起こせるように見えることと、カーソルは高速移動(Not操作速度)が可能なことが要因です。

どこかでパネルが消えている間、ボタンを長押しして高速でカーソルを移動させ、別の場所でパネルを消す…といったことがパネポンではできます。
これは、2か所で現象を起こしているとも見ることができ、つまり同時多発的です。
ただ、これはあくまで疑似的なものです。
疑似的にはそうできても、いずれはパネルが消える速度・移動速度の兼ね合いに限界が生じます。
その限界の1つに、ツイン・トリプルタワーの処理が挙げられます。

Lv10においては、ツイン・トリプルタワーの形になっている&天井に着いていた場合は、処理が間に合わず、ほぼ間違いなく死んでしまいます。
これを回避するためには、理屈上で言えば、ほぼ同時に2つ・3つのタワーを解消することが必要です。
これは、ツインであれば1つのタワーに、トリプルであれば2つのタワーに3個消し以上のパネルが含まれていることが条件です。
しかし、そうなっている状況は意外とありません。
そうすると、頼れるものが自分の操作速度しかなくなってしまうのですが、少なくともLv10において人力の操作速度では、猶予時間に間に合わせることは厳しいです。
この項目の冒頭で、「解消する手立てが操作速度に依存してしまう可能性がある」と言いました。
しかし、依存した時点で、状況的には実はもうほぼ詰みかけています。
なので、「ほぼ間違いなく死んでしまう」と言っています。

・もう1つの悪い点
ツイン・トリプルタワーには、『解凍しなければならないのに、解凍するためのタワーを自分で解消してしまう』という悪い点がある、という話をしてきましたが、実はもう1つ非常に悪い点があります。
それは、『盤面を分断してしまう』ということです。
界隈では"谷"とも言われているようです。

パネポンのゲームのルールとして、パネルを"同じ高さ"で移動させるためには、移動させるパネルの下にパネルかおじゃまパネルが必要になります。
もしパネルかおじゃまパネルが無かった場合には、移動させるパネルは下に落ちます。
これらが一体何を意味しているかと言えば、もし盤面が分断されている・おじゃまパネルも無い状態で、あるパネルを左から右から持っていこうとした場合、同じ高さで持っていくことは不可能になります。
つまり、最短距離で横方向へ移動させることは不可能、ということです。
下に落とす前提であれば、左から右へ持っていくこと自体は可能なのですが、同じ高さで移動させる場合と比べて非常に時間が掛かります。
これは、単純に横移動させる距離に加え、落とす距離が足されるからです。

先述で、「タワーを解消するためには、他のタワーに3個消し以上が含まれていることが条件だ」という話をしました。
その際に、「他の場所からパネルを持ってくれば良いのでは?」と思った方もいらっしゃるかも知れません。
これは可能か不可能で言えば可能であり、選択肢として十分に挙げられるものです。
ですが、ツイン・トリプルタワーを考えたときには、リソースが少なく、選択肢が限られているため、パズルのスタートラインに立てるかは狭き門です。
そして、『とにかく時間が掛かる』というデメリットがあり、看過できるものではありません。
時間が掛かるということは、ゲームスピードが上がれば上がるほど、この方法が通用しなくなっていきます。

・悪い点まとめ

・解消する方法はあるが、時間が掛かる
・1つのタワーを解消できても、もう1つか2つのタワーを解消できるとは限らない(Lvが上がるほど厳しい)
・天井に着いている状態だと、解消が間に合わず死んでしまう

できてしまった場合には解消が難しい・死に直結するという点から、ツイン・トリプルタワーは作らないという意識は、おじゃまたいせんの中で1番強く持っています。

・解決方法
悪い点について長々と話をしてきましたが、ここからは「じゃぁどうすれば避けられるのか?」という解決方法についての話です。

具体的な方法としては、

・1番端で縦の同時消しを行う
・連鎖の始点を1番端から縦消しで行う
・横連鎖をメインにする
・余裕があるとき(処理落ち発生時など)に少し均す

といったところです。
どれも意外と難しいと思いますが、効果はあると思います。

・1番端で縦の同時消しを行う
恐らく、1番実践しやすいと思います。
4個消しなどを見つけたときに、1番端に寄せて消すだけです。
「だけです」とは言いましたが、ゲームレベルが上がるほど、どのタイミングでそれを行うか、という見極めが難しくなっていきます。
それと同時に、"タワーを予防する"という仕事が増えているようなものなので、普段よりやらなければならないことが増えます。
つまり、仕事をこなす速度=操作速度も自然と求められます。
逆に、見極めと操作速度の2つを満たせていれば、予防に向けて動くことができます。

・連鎖の始点を1番端から縦消しで行う
「お仕事増えるのヤダ…」という声が聞こえてきた気がしますので、仕事を増やさずに1番効果が出るものがあります。
それが、『連鎖の始点を1番端から縦消しで行う』です。

「1番端から縦消しで連鎖するだけで、そんなに効果が出るの?」という疑問を解消するためには、パネルの消し方の構造についての話をしなければなりません。

「パネルを消すためには、パネルというリソースが絶対に必要」という話を『9段ぐらいを目安に、せり上げ過ぎない』という項目でしました。
これはゲームのルールなので、変わるものではありません。
ですが、『パネルを消しやすくするためには…』となると、少し話が変わってきます。

パネルを消すためには、パネルをどこかから持って来なければなりません。
それは、1パネル分の移動であっても、縦横合わせて10パネル分の移動であっても、変わりはありません。
但し、10パネル分の移動の場合は、ある条件が必要です。
それは、何も無い空間です。
正確に言えば、「縦移動をする場合は、持って来るパネルとの間に何も無い空間が必要」です。
「横移動をする場合は?」と問われれば、これはカーソルが必要になります。
パネルの有無に関係なく、入れ替え操作を行うだけで横移動になるからです。

まとめると、カーソルは横移動を媒介し、何も無い空間は縦移動を媒介する、ということです。

因みに、パネポンは上から下へパネルを落とすことはできますが、下から上へ持ち上げることは、せり上げ以外では叶いません。
ですが、せり上げもまた、何も無い空間が存在しなければ叶いません。
なので、ここでは上から下へと限定して言わず、縦移動と言っております。

余談ですが、縦移動は横移動に基本的には依存します。
と言うのは、横移動無くして縦移動の発現は有り得ないからです。
例外として、おじゃまパネル解凍時のパネルのみ、横移動に依存せずに縦移動することが可能です。
依存しない代わりに、プレイヤー側からは何も影響を及ぼすことができません。
ややこしい言い方をしていますが、要するに「パネルを落とすのにはカーソル操作が必要」という当たり前のことを言っているだけです。

・何も無い空間の重要性
話を戻しますと、ここで重要なのは、『パネルを消すためには、パネルをどこかから持って来なければならない』と、『縦移動をする場合は、持って来るパネルとの間に何も無い空間が必要』の部分です。

パネルを消すためには、パネルをどこかから持って来なければなりません。
どのような格好でも、いつでも1手だけ動かしてパネルを消せるならば、それはこの上ない理想形ですが、そうは問屋が卸してくれません。
大抵の場合は、今ある盤面の中で消せそうだと思うところを見つけ、そのために消すためのパネルを自分で用意することになります。
ところが、これもそうは問屋が卸してくれません。
特に、横方向の面積は6パネル分しかないので、確率的に横方向上に持って来たいパネルが無い場合もざらにあります。
そこで、「横に無いなら、上から持って来れば良いじゃない」という選択肢が出てきます。

何も無い空間が必要なのは、『場を均すことだけを大事にしない』理由の1つでもあります。
場を均すと、何も無い空間を埋めることになります。
これは、縦方向の移動ができなくなる、ということを意味します。
パネポンでは縦方向の入れ替えができないので、縦方向の移動ができなくなると、途端にパズルのパターン数が狭くなります。
逆に言えば、縦方向の移動を確保すれば、パズルのパターンが広くなります。
加えて、盤面の形上、横方向よりも縦方向の方がパネル数が多く、横よりも縦のパネルに頼ることが多くなります。
頼ることが多いのに、目的も無くパネル移動の幅を自ら狭くしてしまっては、パズルの難易度が上がってしまいます。

・パズルの難易度を和らげるために
ここでの難易度とは、「理想の色を持って来やすいかどうか」とします。
「パズルの難易度を下げたい!」と思ったときに、ここで縦消しの登場です。

縦消しは横消しと比べると、横消しと同じ数だけ消しても視覚的な空間ができやすいです。

どちらも同じだけ消したのに、何となく縦消しの方が空間がある感がないでしょうか?
これは、奥行きの差が原因だと思います。
盤面の上になるほど表面、下になるほど奥と見ています。
両者を比較すると、奥行き幅は縦消しが3、横消しが1です。
つまり、下の方に向かって空間がより開いている縦消しの方が奥行きがある、と言えます。

先程、「縦の方向の移動を確保すれば、パズルのパターンが広くなる」と言いました。
画像を見ると、その理由が見えてきます。
もし、1番上にある黄色を下から4段目に移動させたいと思ったとき、どちらがそれを叶えられる盤面でしょうか?
これは、左画像の縦消しをした場合になります。
これが何を意味するかと言えば、「理想の色を理想の場所へ持って来ることができる可能性がある」ということです。
例えば、「黄色で4個消しをしたかった」など、黄色を持って来たかった理由があると思います。
しかし、右画像では、再び何かを消さなければ、黄色での4個消しをすることができません。
つまり、黄色の4個消しをするために掛かる手間が減っており、パズルの難易度が下がっている、と言えます。
更に、黄色に着目をすれば、左画像では下から5段目からも持って来ることが可能です。
手段が増えている、すなわち、パズルのパターンが広くなっていると言えます。

以上を踏まえた上で、話を滅茶苦茶戻します。
元はと言えば、「パネルを消しやすくするためにはどうすれば良いの?」という結論を出すために、ここまで超長々と話をしてきました。
結論としては、『パネルを消しやすくするためには、縦消しをすると良い』です。

そして、更にもう少し話を戻さなければなりません。
元はと言えば、『連鎖の始点を1番端から縦消しで行うと、なぜタワーを予防できるのか?』という話でした。

左下の黄色にご注目ください。
左端で縦3個で黄色を消すと、黄色→水色→紫と、自動的に3連鎖になります。
すると、左端の残りパネル数はどうなるでしょうか?
答えは、黄色3個+水色1個が消えるので、元々あった6個-(3個+1個)=2個となります。
連鎖の始点を縦消しにしただけで、6段あった高さを2段まで低くすることができます。

・端のデメリット
連鎖の始点を縦消しにすると、高さを解消できることが分かりました。
しかし、ここで端の特性を頭に入れておかなければなりません。

端という場所は、連鎖の制限が掛かりやすい場所でもあります。
それは、左端であれば左からパネルを持って来ることができないし、右端であれば右からパネルを持って来ることができないからです。
至極当然のことなのですが、左右からパネルを持って来ることができる端以外の4列でパネルを消すのとでは、難易度が雲泥の差です。

何が難易度の差を生じさせているかと言えば、手数の量です。

この画像で、1番上の段から黄色を2個、1番左に落としたいと思ったとき、どれぐらいの手数が必要でしょうか?
右から3つ目にある黄色は3手、右から1つ目にある黄色は5手掛かるので、最低でも8手掛かることになります。
そして、もし真ん中に縦3つの空間、両端に黄色があったとして、その黄色2つを真ん中に落としたいとなったときは、何手掛かるでしょうか?
これは、最低5手です。

ゲームレベルが上がれば上がるほど、連鎖を組むための時間が短くなっていきます。
つまり、掛かる手数が多ければ多いほど、連鎖難易度が上がってしまいます。

連鎖難易度が上がってしまうのはツラいので、掛かる手数は可能な限り少なくしたいものです。
「どうやって?」という話ですが、上記の画像で引き続き見ていくと、黄色は下から5段目にも存在しています。
そして、これは1手で左に落とすことができます。
そうすると、黄色を2つ持って来るための手数としては、最低4手になります。
つまり、連鎖難易度を下げるためには、『目的地の近くからパネルを持って来れば良い』ということが言えそうです。

そして実は、端の連鎖において手数を減らすことが連鎖難易度を下げることに繋がる以外に、もう1つのメリットがあります。
お待たせしました。
それが、『ツイン・トリプルタワーの予防』です。

そもそも、何も無い空間にパネルを持って来るという行為は、盤面の一部分を削って足りないところを補う、といったものです。
ここに、需要と供給の関係が生まれます。
何も無い空間という需要に、パネルという供給されるということは、供給元のパネルが削られることを意味します。
ここに連鎖難易度の話を入れ込むと、基本的には簡単な連鎖の方が望ましいので、目的地の近くからパネルを持って来るようになります。
目的地の近く、つまり、隣の列です。
隣の列が供給元になるので、その列が削られることになります。
つまり、目的地の近く…とにかく近く…とやっていれば、端から右ないし左にどんどんと連鎖が波及していくような形にもなっていきます。
これを言い換えるならば、左(右)→真ん中→右(左)の順番で盤面が万遍なく崩れていく、ということになると思います。
パネル状況などに左右されるため、万遍なく崩れていくという理想はなかなか実現しませんが、最低でも極端なツイン・トリプルタワーの予防は可能です。

因みに、万遍なく崩すための方法が『横連鎖をメインにする』です。

・連鎖範囲 (超余談)
盤面を左・真ん中・右と縦2列ずつで分けて見たいと思います。

例えば、1番左から縦消しで始めた場合、次に連鎖になるのは、"左から真ん中のどこか"になります。
逆に言えば、"右のどこか"にはならないはずです。
右のどこかにならないと言い切っているのは、1番左端で縦消しを行った場合、次に連鎖になる範囲としては、特殊な例を除いては、最大で縦5個、横4個分にしかならないはずです。(ちょっと自信無い)

左:差し込めば2連鎖縦5個 右:差し込めば2連鎖横4個

つまり2連鎖目は、横に関して言えば、左2列+真ん中2列の範囲までしか影響を及ぼさない、ということを意味します。
そして、右のどこかになるのは、3連鎖目以降ということでもあります。
なので、急に「反対側のパネルを連鎖で崩したい!」という判断になっても、自分の手で崩すか、連鎖を続けるなどの方法しか無いということです。

・太いシングルタワー
話を戻しまして、端で縦連鎖をした結果、最終的に想定できる形がもう1つあります。
それは、太いシングルタワーです。

大体3列分ぐらい

これは、片端辺りのみで連鎖をするとできやすいです。
逆に、真ん中辺りのみで連鎖をすると、ほぼ間違いなくツインタワーになるので気を付けましょう。

太いシングルタワーは、形として良いか?と言われると良いとは言えませんが、ツイン・トリプルタワーよりはマシです。
マシな理由として、太いシングルタワーはパネルがひと塊になっており、パズルのパターンとリソースとしては多くはありませんが、少なくもありません。
ただ、3列分のシングルタワーを想定したときには、残りの場が低い3列に4個消しのおじゃまパネルが入ってくることがあります。
この場合のおじゃまパネルの処理は、割と厄介です。
まず、この場合は本筋のおじゃまパネル群と分離していることが多いです。

おじゃまパネルが離れてしまっている

画像のような状態になってしまうと、全て一緒に解凍するのが難しくなってしまいます。(画像は形を変えれば紫で一緒に解凍できる形になってしまいましたが)
一緒に解凍できないと、どちらか一方のおじゃまパネルが盤面に残ってしまうため、その名の通り"おじゃま"になりがちです。
また、場が低いところにおじゃまパネルがやって来ているので、下の方で解凍しようとしても、解凍するためのパネルが無い場合もあります。
そうすると、太いシングルタワーを利用して解凍することになります。
しかし、決して多いとは言えないリソースを割くのは、なかなか苦しいところがあります。

こういったことから、形としては良いとは言えませんが、パズルのパターンとリソースの面から、マシな部類と言えると思います。


<初手以降>

場を均すことだけを大事にしない

ここで言う解凍スピードとは

・ゲームスピードに伴う解凍スピード
・おじゃまパネル量に伴う解凍スピード

の2種類を指します。

・ゲームスピードに伴う解凍スピード
解凍時に「ポポポ…」と音を出しながら、おじゃまパネルが普通のパネルに変わっていきます。
これは、ゲームレベルが上がるほど「ポポポ…」のリズムが速くなります。
これがゲームスピードに伴う解凍スピードです。

・おじゃまパネル量に伴う解凍スピード
これは少しイメージがしづらいかと思いますので、例で見ていきましょう。
相手から4連鎖分、つまり3段のおじゃまパネルが送られてきたとします。
これを解凍するとしたら、3段×6列=18パネル分の解凍時間が掛かります。
次の例として、5個消しのおじゃまパネル(4列)が3段降ってきたとします。
これは、3段×4列=12パネル分の解凍時間が掛かることになります。
これらが何を意味するかと言えば、解凍時間中は死ぬことはないので、ある意味では猶予時間です。
つまり、解凍するパネルの量によって、猶予時間の長さが変わってきます。
これが、おじゃまパネル量に伴う解凍スピードです。
因みに、おじゃまパネルは画面に表示されている分しか解凍されないため、自分の場が高ければ高いほど、おじゃまパネルの解凍に伴う解凍スピードは速くなります。

・色々なスピード
これら2種類の解凍スピードがあるのですが、現象としては1つにまとまって現れています。
では、なぜわざわざ分けたかと言えば、状況によってネックになるものが少し違うからです。

ゲームスピードに伴う解凍スピードが速いと、『思考速度+操作速度』がネックになります。
では、おじゃまパネル量に伴う解凍スピードが速いと、何がネックになるでしょうか?
これは、『思考速度+操作速度+準備有無』です。

・思考
「何色で消す・どこで消す・どのように消す・攻撃を切るor切らない・形は良いor悪い」などを考えるフェーズであり、思考速度はこの速度です。

・操作
思考を実際に行動に移しているフェーズであり、操作速度はこの速度です。

・準備有無
これは、解凍するパネルが4個消しのパネルだった場合、猶予時間が3パネル分になります。
そして、ゲームレベルが上がれば上がるほど、ゲームスピードに伴う解凍スピードが速くなります。
Lv10でこれを考えたときに、3パネル分の解凍時間は、人が反応できるかできないかの瀬戸際のスピードになっています。
「反応できるかできないか」とは言いましたが、「反応はできても操作が追いつく」とは言っていません。
ここで、操作を追いつかせるための手法として、元々準備しているかいないか、ということが出てきます。
準備したところで、解凍されたパネルの色に依存するので、運が絡んでしまう話ではあります。
なので、運に恵まれなければ、その準備が無駄になる…かと思いきや、案外そうではありません。
この話は、後述する『保険を用意しておく』の項目に繋がります。
そして、運に恵まれれば、準備が活きる場面が来た、ということです。
しかし、準備が無ければ、当然活きる機会は来ません。
一言で言えば、『備えあれば憂い無し』です。

思考速度と操作速度の2つに関しては、ゲームスピードについていくための速度です。
もし、ゲームスピードについていくための速度が足りていなかった場合、プレイヤーがやりたいことを実現するよりも先にゲームが進んでしまうため、プレイヤーは置き去りにされてしまいます。
置き去りを回避するためには、ゲームよりも先にプレイヤーがやりたいことを実現しなければなりません。
つまり、プレイヤーの速度>ゲームの速度となっているのが望ましいと言えます。

・プレイヤー速度がゲーム速度より上回るためには?
これは2つ挙げられます。

・ゲームレベルを下げる
・2つの速度のうち、どちらかに一極集中する

ゲームレベルを下げる方法は、当たり前の話ですが、1番簡単かつ確実な方法です。

とは言え、これではあまりにも話として寂しく、根本的な解決にもあまり近付けていません。
なので、2つの速度のうち、どちらかに一極集中するようにします。
これは、思考に集中するか、操作に集中するか、というパターンが挙げられます。
では、これらのどちらが良いか?という話になるかと思いますが、プレイヤーによります。
それは、思考が得意なプレイヤーと、操作が得意なプレイヤーそれぞれがいるからです。
得意なものは、基本的にはすんなりできる=時間が掛からないものです。
時間が掛からないということは、ゲームスピードを上回る可能性が1番高いということです。

「思考が得意なプレイヤーと、操作が得意なプレイヤーそれぞれがいる」と言いましたが、現状の傾向としては操作が得意なプレイヤーが多い気がします。(あくまで個人の感覚です)
これは致し方ないところであり、操作より思考の方が圧倒的に難しいからです。
思考は、無限と言って良いほどの数があり、そして1つの通りだけを考えても、それだけで完結することはありません。
対して操作は、ある動作を繰り返し行えば、それだけで完結するとも言えます。
完結するということは、"できる"という感覚が生まれます。
難しくて滞りがちなことよりも、大抵は"できる"ことの方をやっていきたくなります。

そして、ぶっちゃけてしまえば、パネポンは思考を操作で賄うことができます。
だから、パズルが苦手でも、パネポンはできる人が多いのだと思います。(かく言う自分もその1人)

ですが、操作が得意になると、どうしても「均す」という行為に頼りがちになります。
なぜかと言えば、初手の場合で挙げた『均せば攻撃を受けやすい』というメリットを、得意な分野を行うことで享受できるためです。
つまり、思考によるメリットを生むより、操作によるメリットの方が生みやすく感じられます。
メリットを感じられる行為をしたくなるのもまた、至極当然です。
ですが、初手の場合で言ったような、操作から1歩進んだ…いや、寧ろ操作の1歩手前の「なぜこの操作をするのか?」という思考を取り入れてみるのも良いかも知れません。

余談ですが、思考と操作をバランス良く高水準で常に行うことができれば、先読み連鎖や複線連鎖が可能になります。


ツイン・トリプルタワーを作らない

自分の攻撃スタイルと、相手の攻撃スタイルによって、ツインタワー・トリプルタワーのできやすさが変わってきます。

自分の攻撃スタイルが連鎖主体:できやすい
自分の攻撃スタイルが同時消し主体:できづらい
相手の攻撃スタイルが連鎖主体:できづらい
相手の攻撃スタイルが同時消し主体:自分のプレイによる

といった感じになります。

・自分が連鎖主体:できやすい
連鎖の軸の位置は真ん中になりやすいため、特にツインタワーができやすくなります。
それでいながら、連鎖に注力しているため、盤面の形の調整がしづらくなってしまうからです。

・自分が同時消し主体:できづらい
盤面の形の調整がしやすい&攻撃の場所を選びやすいからです。

・相手が連鎖主体:できづらい
太いおじゃまパネルが常に与えられているような状況だと、時間的余裕があり、盤面を均す余裕があるためです。

・相手が同時消し主体:自分のプレイスタイルによる
同時消しのおじゃまパネルは解凍すると、全て通常のパネルに変わります。
解凍後の状況だけを見れば、せり上げたときと同じような状況になっています。
つまり、比較的どのようにも動ける状態になっています。
なので、タワーができるかできないかは、"おおよそ"自分次第になります。
但し、初手の同項目でお話した通り、相手の攻撃が細かいがために、おじゃまパネルが解凍の本筋から外れてしまい、上手くおじゃまパネルを処理できないことも時々あります。
その流れで、ツインタワーになってしまうこともなくはないです。
なので、一応"おおよそ"と言っております。


おじゃまパネルの揺れ時間の活用

同時消しのおじゃまパネルであっても少しの"揺れ"が発生しており、種類によって揺れの長さが変わっています。
これが連鎖による太いおじゃまパネルであれば、もっと盛大に揺れ、揺れる時間も長くなっていきます。

但し、太いおじゃまパネルが降ってきたからと言って、油断すると、死んでしまいます。
と言うのは、太いおじゃまパネルの上に細いおじゃまパネルがあった場合、細いおじゃまパネルが画面に表示された瞬間に、細いおじゃまパネルに揺れの優先度が変わるためです。
言葉だと非常に分かりづらい仕様なのですが、とにもかくにも、「いつでも死ぬと思って対処せよ」という意識でプレイしています。


おじゃまパネルの解凍順の活用

太いおじゃまパネルを解凍していくと、おじゃまパネルがどんどんと細くなっていきます。
つまり、

解凍時間が短くなっていく
||
猶予時間が短くなっていく
||
余裕が無くなる

ということになります。

余裕が無くなると、更に1番早くにパネルを確認できる右側でパネルを組みたくなります。
これは、対応が早くできるからです。
しかし、余裕があるときでも右側ばかりでパネルを組み続けていると、右側のパネルが少なくなっていきます。
と言うことは、余裕があるときは左で組まなければ、いざ本当に余裕が無くなったときに、1番早くに確認できる右のパネルを利用して攻撃を組むことができなくなってしまいます。


<いつでも意識をしていること>

相手の場を認識する

認識は、過去のRTA関連の記事内で言っていた、凝視と近いものがあります…というか、多分ほぼ同じです。
ただ、一応言葉として差をつけるならば、RTAの場合は相手がCPUのため、人間と比較してある程度は行動の予測がつきます。
行動の予測をするには、相手の盤面の内容もほぼ把握する必要があるため、見る時間としてはかなり多く取っています。
なので、「行動の予測と把握までして凝視となる」と、この記事ではさせてください。

適時打が打てるのは、「相手の場が天井ギリギリまで迫っている」と認識するからこそできることです。
そして、そこから1歩進むと、相手が攻撃を成功させているか否かも見ることができます。
成功していた場合は、STOP時間が発生しているため、相手に余裕があると言えます。
逆に成功していなかった場合は、STOP時間が発生しておらず、攻撃を再開しようとしていたり、盤面を整えたりしている可能性が高いです。
つまり、その時間は相手にとっての弱点になり得ます。
野球で言えば、ピッチャーの調子が崩れている状態です。
これはチャンスです。
このチャンスをものにするために、相手の場を認識するのは必要だと思っています。

因みに、初手に相手の盤面を認識をするのは、難易度としてかなり高いです。
それは、自分も攻撃などをしているため、行動が大変忙しいからです。
勿論、初手でもできるなら、どんどんとやってしまいます。
初手以降ならば、難易度としては易しめになると思っています。
初手以降は、おじゃまパネルを解凍する時間、つまり猶予時間がほぼ必ず発生します。
特に、相手の攻撃スタイルが連鎖主体ならば、解凍に時間が掛かるため、自分の場を整えた後でも、かなりの猶予時間が生まれます。
猶予時間は、余裕時間でもあります。
この余裕時間は、相手の場はどうなっているだろうか?と見るための練習時間になります。

・自分の認識の仕方
そうは言っても行為としては結構難しいと思うので、あくまで自分のスタイルを書き留めておきたいと思います。
具体的には、形は目のピントを合わせず、相手の盤面のパネルの1番上側を見る感じです。
そうすると、厳密に色は見えず、平らか凸凹かという形のアウトラインが見えてくるのではないかと思います。
平らならば形が安定していると判断し、凸凹ならば形が崩れていると判断します。
相手がどのような行動をしているかに関しては、音も含めて判断をします。
相手のカーソルが激しく動いていそう・キャラクターのかけ声が聞こえれば、攻撃をしている・必死と判断します。
カーソルがあまり動いていなさそう・かけ声が聞こえなければ、攻撃が見つかっていない・余裕と判断します。
これらを、朧気で良いので、見たり聞いたりして判断しています。
勿論、これらをハッキリクッキリとできることに越したことはないのですが、時間を確保していると言っても、自分の盤面が1番大事です。

・優先順位
実はこの項目は、勝つための手段についての話をしています。
ですが、負けない手段を疎かにして良い訳ではありません。
負けない手段とは、自分の盤面を大事にすることです。
極論、負けなければ勝てます。
なので、基本的な優先順位としては、自分の盤面>相手の盤面です。
自分の盤面をしっかり地固めした上で、少しでも勝率上げるために、あの手この手を駆使します。
なので、地固めが疎かになるぐらいであれば、ハッキリクッキリやるよりも、朧気にやった方が勝率が上がると思っています。


3個消しは可能な限りしない

自分調べでは、Lv10において、同時消しでは1パネル増えるごとに、STOP時間が37F増加=0.555秒増加します。
「たった0.555秒!?」と思うかも知れませんが、5個消しをすれば、3個消しと比較して1秒以上増えることになります。
0.555秒を積み重ね、猶予の綱渡りをしていきます。
言うなれば、マリオでスターを延々と取得し、延々と駆け抜けていくようなものです。(マリオ3にこんなステージがあったはず)


真ん中で消さない

仮に、真ん中で縦3個+縦3個の6個消しをした場合、ツイン・トリプルタワーと比べて浅い谷になります。

浅い谷ならツイン・トリプルタワーよりマシと思われるかも知れませんが、侮るなかれ。
寧ろ浅いがために、ツイン・トリプルタワーよりも埋められそうな気がしてしまいます。
ですが、埋められそうだからと言って埋めに行ってしまうと、これは大変な手数が掛かります。
大変な手数が掛かるということは、埋めるために割く時間が多くなるということです。
すなわち、パズルに割く時間が少なくなります。
パズルに割く時間が少なくなると、間に合うはずのパズルが間に合わなくなり、攻撃も防御も疎かになってしまいます。

何とかできそう感を醸し出す真ん中での同時消しは、もしかしたらツイン・トリプルタワーよりも悪質かも知れません。

今は同時消しの例を挙げましたが、"盤面の真ん中の列"という立ち位置が頻繁に使われるのは、連鎖の方です。
それは、左端・右端のどちらからも素早くパネルを持ってくることができるので、パズルのパターンとしてかなり融通が利くためです。
加えて、これは自分だけかも知れませんが、盤面の端は割と目に入りづらく、真ん中に視線が集まりやすいから、という理由も感じています。
こういった理由から、真ん中の列は使いやすいのです。
しかし、使いやすいからと言って使い続けていれば、気付けば真ん中だけがポッカリと開いた谷の形になりがちです。
この谷の形は、何とか避けたいところです。

そこで、同時消しを利用しちゃおう、というのが次の項目になります。


保険を用意しておく

前項で、「盤面の真ん中の列という立ち位置は、連鎖において使いやすい」という話をしました。
では、逆に連鎖で使いにくい場所になるのは、どこでしょうか?
それは、両端の下段辺りです。

使いにくい場所と言っていますが、厳密に言うならば、『連鎖において使われるのが遅い傾向にある場所』です。
これと盤面の真ん中の列の立ち位置の文言を合わせるならば、『盤面の真ん中は、連鎖において使われるのが早い傾向にある場所』となります。

・なぜ連鎖において使われるのが早い・遅いが出てくるか?
これは、基本的には連鎖は、真ん中を中心として上から下にやっていくのがやりやすいからです。
真ん中で連鎖がやりやすい理由は、「パズルの融通が利きやすいから」ということでした。

では、「上から下にやっていくのがやりやすいのはなぜか?」と言えば、連鎖だからです。
連鎖は、上から下に向かって崩していくような形で作っていきます。
それは、連鎖自体が、消したパネルの上に存在するパネルを利用して進めていくものだからです。
つまり、連鎖に関しては、上の方からパネルがどんどん無くなっていきます。
逆に下の方のパネルを見ると、無くならないどころか、ダルマ落としのように、上からどんどんパネルがやってきます。
つまり、上のパネルが無くならない限りは、下にパネルが存在し続けることになります。
ということは、下のパネルが無くなるよりも、上のパネルが無くなる方が必ず早い、と言えます。

少々主題から逸れているので、話を戻します。

元の話としては、主力にしやすい連鎖は盤面の真ん中を1番使うのに対し、両端の下段は使う機会が少ない、ということでした。
使う機会が少ないと言っても、使う機会が無い訳ではなく、上段のパネルが無くなったときには、自然と下段のパネルを使う機会がやってきます。
しかし逆に言えば、それまではデッドスペースならぬデッドパネルになりがちです。
ですが、このデッドパネルを活かす方法があります。
それが、同時消しの事前準備、つまり保険の用意です。
いざと言うときに使う道具を、邪魔にならない場所に備えておきます。
両端下段は、主力にしやすい連鎖を組むのに邪魔にならない場所でもあり、パネルを取り出しづらくもない場所です。
つまり、保険を置いておくには非常に好都合な場所なのです。
ですが、取り出しづらくはないものの、事前にちゃんとまとめておかなければ、取り出しづらくなります。
その事前準備の内容が、『あと1手で消せるようにしておく』です。
ここまでして、ようやく保険の体を成します。

初手以降の『均すことだけを大事にしない』の項目で、「保険を用意しておく項目に繋がる」と言っていた部分がありました。
それは、解凍運に恵まれずとも、準備したパネルは"同時消しの素"となるからです。
同時消しの素とは、比較的簡単な手順と手数を踏めば同時消しができるもの、といったものです。

因みに、なぜ同時消しに限定しているかと言えば、形と安定感の問題からです。
STOP時間を確保する目的に限定して言うならば、連鎖でも問題は無いです。
ですが、今回はデッドスペースの活用方法も含める話をしたかったためです。
ここで連鎖を話に出してしまうと、連鎖をするにはデッドスペースが狭過ぎるため、デッドスペースを活用するという話にはかなりしづらいです。
そして、同時消しは組めば消えるものですが、連鎖は組んでもすぐには消えないというタイムラグが必ず生じます。
タイムラグが発生するということは、その間に連鎖に使うはずだったパネルを動かしかねません。
それでは安定感が無く、安心して使いやすい保険の体を成さない、と個人的には思っています。


色量のバランス

事故が起きると、自分が目指していたパズルができないという事態に陥りがちです。
とは言え、気を付けていても偏るときは偏ってしまいます。
その際は、邪魔にならない場所で同時消しなどにしたり、連鎖をしようと思っている場合には、発火に利用して量を調整します。
この場合の邪魔にならない場所とは、前述したデッドスペースに限らず、自分がやりたいことの邪魔にならない場所のことです。


おわりに

以上、おじゃまたいせんでやっていることでした。

理由や理屈を入れたら大変長くなってしまい、大変申し訳ないです…。
ですが、恐らく掘り下げに掘り下げた話をしていると思います。
と言いつつ、「まだ掘り下げが足りていないな」とも思っています。

今回はおじゃまたいせんに(一応)絞った話(をしたつもり)でしたが、やっていることの理由を見ていくと、『いかにパネポンのゲームシステムをどれだけ利用できるか』という話になってきます。
1番分かりやすいのは、『おじゃまパネルの揺れ時間の活用』『おじゃまパネルの解凍順の活用』だったのではないかと思います。

これだけ長くなってしまい、システム部分がまとまっていなかったと思うので、パネポンのゲームシステムをまとめて、それが何に活用できるのか?といった記事もあっても良いかな…という気持ちもあります。
自分の得意とするところではありませんが!

最後に、本当に長くなってしまいましたが、もし、ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、本当にありがたいことです。
分かりづらかったり、理論や理屈が破綻してるところがあるかも知れません。
そのときは、Twitter(X)や配信で聞いて貰ったり、破綻部分はこっそりと教えてくださると嬉しいです。

この記事がパネポンのプレイや考え方の一助となってくれるならば、パネラー冥利に尽きます。

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