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今日の1枚(2022/12/12)

世界は美しいモノにあふれている。

今日の1枚は、Sybillaのバッグ。

私がモノを題材にすることは珍しい。

服にせよ、靴にせよ、バッグにせよ、装うことにあまり執着がないから。

見苦しくない程度にはきれいにしていたいと思うけれど、ファッションについて確たるポリシーはない。

ではなぜこのバッグを取り上げたか…。

10年以上前、素敵なマダムと知り合った。

姿かたちも美しいけれど、なによりも私を惹きつけたのは、その人の優しい包み込むような笑顔だった。

彼女が言ったのだ、「貴女には絶対Sybillaが似合う」と。

勧められるまま、聞いたこともなかったSybillaのワンピースを買った。

気に入って何度も着て、ずいぶんくたびれたけれど、ずっと捨てずに持っている。(私の得意技は断捨離)

なぜって、…それが形見のようになってしまったから。

Sybillaは、若くして逝ってしまった彼女と私を今も繋いでいる。

久しぶりに新調したバッグ、Sybillaを選んだのは、あの花のような笑顔にもう一度会いたい…、そんな切なる願いの現れかもしれない。

黒かピンクか迷いに迷ったSybillaのバッグ


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