アッパーストラクチャートライアド(UST)(書記が音楽やるだけ#39)

テンションコードには複数のコードが含まれており,配置次第でさまざまな響きを作ることができる。今回はその代表例としてアッパーストラクチャートライアド(Upper Structure Triad;UST)について見ていく。


USTの定義

後に扱うスラッシュコードの特別な例として区別するために,USTの定義は「トライコード上のトライアド」であるとする。

(参考:井原恒平「作曲基礎理論: ~専門学校のカリキュラムに基づいて」,マーク・レヴィン「ジャズ・ピアノブック」)

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USTの性質

USTは下にトライトーンを含むコード(ドミナントセブンス)上に別のトライアドを重ねるコードである。これのもとはドミナントセブンスのテンションコードである。

実際に聴いてみると,USTの方が2つのコードが重なっている感が強い,元々テンションでも分離感はあるのだが更に強まった印象である。

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USTには以下のバリエーションが考えられる。

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実際に用いられている例はまだ知らないが,見つけたらピックアップしていく予定である。


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