書記の読書記録2024.8.24『よくわかる法哲学・法思想[第2版] (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)』『図説人体寄生虫学』
1
深田三徳,濱 真一郎(編集)『よくわかる法哲学・法思想[第2版] (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)』のレビュー
レビュー
法を知る上で基盤となる法哲学・法思想について,歴史を簡単に振り返った後に実際の問題を1つずつ概観する。
もくじ
はじめに
第1部 法思想・法哲学の歴史
introduction 法思想・法哲学の歴史
Ⅰ 近代以前の法思想・法哲学
1 古代ギリシア・ローマの法思想・法哲学
2 正義論の体系化:アリストテレス
Column 「正義」という言葉
3 中世の神学的自然法論:トマス・アクィナス
4 近世の法思想・法哲学
Column 『君主論』
Ⅱ 近代以降の法思想・法哲学
1 近代自然法論の特徴と機能
2 万人の万人に対する闘争:ホッブズ
Column ホッブズの人間観
3 自然権と抵抗権:ロック
Column ロックの近代憲法への影響
4 生命・自由・幸福追求の権利:ジェファーソン
Column 近代自然法論とアメリカ独立宣言
5 一般意志と民主主義という難問:ルソー
Column 矛盾の思想家:ルソー
6 人間の尊厳と人格的自律:カント
Column カントの道徳律
7 家族・市民社会・国家:ヘーゲル
8 最大幸福の原理:ベンサム
9分析法学と歴史法学:オースティンとメイン
10 歴史法学と概念法学:サヴィニーとプフタ
11 国家と法の階級性:マルクス
Column マルクスの「法」
12 概念法学,機械的法学への批判:エールリッヒ,ホームズ
13 価値相対主義法哲学:ラートブルフ
14 イデオロギー批判と民主主義:ケルゼン
Ⅲ 日本の法思想・法哲学
1 日本の法思想・法哲学の特徴
2 第二次世界大戦後の法思想・法哲学
第2部 現代の法哲学・法理論
introduction 現代の法哲学・法理論
Ⅰ 法概念論:法とは何か
1 法とは何か:実定法と自然法
2 悪法も法か:法と正義の関係
3 再生自然法論とラートブルフ
4 現代自然法論:「人間の尊厳」時代の自然法論
5 フラーの手続的自然法
6法実証主義:ドイツとイギリスの対比
7ケルゼンの法実証主義と法の段階構造論
8 H.L.A.ハートの分析的法実証主義の法理論⑴:ルール体系としての法
9 H.L.A.ハートの分析的法実証主義の法理論⑵:「法と道徳分離論」とその継承
10 ドゥオーキンの法実証主義批判:統合性としての法
11 ポストモダンの法理論⑴:批判法学
Column リベラル・リーガリズムのイデオロギー
12 ポストモダンの法理論⑵:法システム論
13 マルクス主義法学
14 法の三類型モデル⑴:法システムの4側面
15 法の三類型モデル⑵:自立型法・管理型法・自治型法
16 法と強制の関連
17 法の究極にあるもの
Ⅱ 法と道徳・倫理
1 法の外面性と道徳の内面性
2 道徳・倫理の多様性
3 法の多様性と道徳との関連
4 不道徳な行為は罰せられるべきか:J.S.ミルの危害防止原理
5 法的パターナリズム
6 善きサマリア人の法は必要か:救助行為と法
Ⅲ 正義の探求
1 法と正義の問題
2 正義観念の多様性⑴:多様な正義観念の整理
3 正義観念の多様性⑵:手続的正義と実質的正義の適切な関係
4 正義観念の多様性⑶:実質的正義と価値の客観性・相対性
5 広島の原爆投下は正しかったか
6 功利主義の現代的形態⑴:ヘア
Column 最善の結果となる選択
7 功利主義の現代的形態⑵:シンガー
Column 胎児の利益
8 平等主義的リベラリズム⑴:ロールズの正義論
9 平等主義的リベラリズム⑵:ロールズの国際正義論
10 最小国家論:ノージック
11 古典的自由主義:ハイエク
12 国家の民営化は可能か
13 討議倫理学:ハーバーマス
14 共同体論のリベラリズム批判
15 フェミニズム
16 多文化主義の問題
17 正義問題への消極的アプローチ
18 現代正義論と法律学の関連
Column 立法学と法政策学
19 正義論における人権の位置
20 人権は普遍的な原理か
Ⅳ 法的思考・司法的裁定
1 法的思考と司法的裁定
2 概念法学とその批判
3 ルール懐疑主義とは
4 H.L.A.ハートの司法的裁量論
5 R.ドゥオーキンの原理論法・正解テーゼ
6 法と経済学
7 法律学における「議論」
8 日本における法解釈論争
9 法解釈における利益衡量論
10 憲法判断の方法
11 司法的裁定と判例の役割
Column
◯H.L.A.ハート以後の法実証主義の動向
2―Ⅰ―9「H.L.A.ハートの分析的法実証主義の法理論⑵」
◯国際法は法か
2―Ⅰ―16「法と強制の関連」
◯パターナリズムの拒絶と自己責任
2―Ⅱ―5「法的パターナリズム」
◯概念法学のイメージ
2―Ⅳ―2「概念法学とその批判」
◯ドゥオーキンの司法的裁定論
2―Ⅳ―5「R.ドゥオーキンの原理論法・正解テーゼ」
◯裁判官をモデルに法的思考を語ってよいのだろうか?
2―Ⅳ―9「法解釈における利益衡量論」
第3部 現代の諸問題
introduction 現代の諸問題
Ⅰ 国内社会の問題
1 新しい権利の問題:権利とは何か
2 自然の権利・動物の権利
3 積極的差別是正措置
4 犯罪と死刑制度
5 司法改革の理念としての「法の支配」
6 憲法改正問題とその限界
Ⅱ 国際社会の問題
1 戦後処理や体制変革に伴う問題
2 大量虐殺を裁く
Column ①ボスニア・コソボ②ルワンダ
3 人権の普遍性と文化相対主義
4 人間の安全保障の問題
5 グローバル・ジャスティス:南北問題
Column センの潜在能力アプローチ
6 国際社会における「法の支配」
Ⅲ 生命倫理などの問題
1 科学技術の発展と新しい問題
2 人工妊娠中絶をめぐる対立と対話
3 代理出産の規制根拠
4 遺伝子診断と法
5 臓器移植と法
6 安楽死と尊厳死
7 クローン人間やヒトES細胞の研究は規制されるべきか
設問(Question)
西洋の法哲学・法思想に関する主要人物一覧/法哲学・法思想の基本図書案内/
人名索引/事項索引
2
日本寄生虫学会 「図説人体寄生虫学」編集委員会『図説人体寄生虫学』のレビュー
レビュー
寄生虫に関する写真が豊富な教科書,まず見た目から覚える場合に必須。
もくじ
【総論】
寄生虫学の定義/分類・命名法/生殖および発育/進化と適応/宿主の反応と免疫/病原性と病態/新興・再興感染症/歴史など
【各論】
第1部 人体寄生原虫学
第2部 人体寄生蠕虫学
I. 線形動物
II. 扁形動物 A. 吸虫類/B. 条虫類
第3部 衛生動物学
第4部 総まとめ事項および検査法
本記事のもくじはこちら:
学習に必要な本を買います。一覧→ https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/1XI8RCAQIKR94?ref_=wl_share