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The Cell まとめノート #24(最終回) "The Innate and Adaptive Immune Systems"

Chapter24 "The Innate and Adaptive Immune Systems"のまとめ。

何が書いてあるか

24-1 "THE INNATE IMMUNE SYSTEM"

免疫とは,生体内で病原体などの非自己物質やがん細胞などの異常な細胞や異物を認識して殺滅することにより,生体を病気から保護する機構であり,大きく自然免疫獲得免疫に分けられる。

・上皮表面は,密着結合の形成,ディフェンシンの分泌などにより,病原体から保護されている。

・自然免疫応答は,病原体関連分子パターンPAMPs)と呼ばれる微生物分子の特徴的なパターンを,パターン認識受容体PRRs)が認識することでなされる。

・ウイルスに感染した細胞は,I型インターフェロンIFNαおよびIFNβ)を産生・分泌することで,ウイルスの複製を阻害する一連の複合的な宿主細胞応答を誘導したり,ナチュラルキラーNK細胞の殺傷活性を高めたりする。

NK細胞は,MHCクラスI分子を提示する正常細胞には攻撃せず,提示しない感染細胞を攻撃する。

樹状細胞は,PRRsが微生物やその生成物を拾い上げ貪食することで活性化され,T細胞に抗原提示をする。


24-2 "OVERVIEW OF THE ADAPTIVE IMMUNE SYSTEM"

獲得免疫リンパ球が主体となって行われ,大きくB細胞を介した抗体反応T細胞を介した反応に分けられる。

・リンパ球は骨髄で産生され,(T細胞は胸腺を経て)全身に運ばれリンパ節などで発達する。

・B細胞とT細胞の細胞の中には,長期間体内に残存する記憶細胞になるものがあり,同じ感染に対して適応できるようになる(免疫記憶)。

・自己分子に反応するリンパ球は有害であり,さまざまな機構で不活性化される。(免疫寛容)。


24-3 "B CELLS AND IMMUNOGLOBULINS"

・各B細胞クローンは,固有の抗原結合部位を持つイムノグロブリンIg)分子を作る。

・はじめIg分子は細胞膜に挿入され,抗原に対するB細胞受容体BCR)として機能しており,BCRに抗原が結合すると,B細胞が活性化して増殖し抗体を分泌する形質細胞へと分化する。

・典型的なIg分子は4本のポリペプチド鎖で構成されており,2本の重鎖と2本の軽鎖で構成されている。

・Igには,重鎖の違いにより複数のクラス(IgAIgDIgEIgGIgM)がある。

・軽鎖および重鎖は多数のIgドメインから構成されていて,超可変領域(可変ドメインのアミノ酸配列の変動)が抗原結合部位を決める。

・骨髄におけるB細胞の発生の間,抗原刺激の前に,V(D)J遺伝子再構成が生じる。

・Igは,末梢リンパ系器官での抗原刺激後,活性化誘導シチジンデアミナーゼAID)や体細胞超変異クラススイッチのプロセスによって,さらに多様化される。


24-4 "T CELLS AND MHC PROTEINS"

・T細胞には主に3つの機能的に異なるクラスがある:感染細胞を直接殺滅する細胞傷害性T細胞;獲得免疫反応を仲介するヘルパーT細胞;他の免疫細胞を抑制する調節性T細胞

・T細胞はT細胞受容体TCR)を発現しており,抗原提示細胞APC)および標的細胞の表面上でMHCタンパク質と関連して表示される外来タンパク質のペプチド断片を認識する。

クラスIMHCタンパク質感染細胞が病原体を分解して,そのペプチド断片をMHCタンパク質を介して提示する。相手はCD8を発現している細胞傷害性T細胞である。

クラスⅡMHCタンパク質抗原提示細胞が貪食により病原体を分解して,そのペプチド断片をMHCタンパク質を介して提示する。相手はCD4を発現しているヘルパーT細胞または調節性T細胞である。

胸腺におけるT細胞の発生過程では,自己MHCタンパク質を認識するTCRを発現するT細胞の選択(正の選択)と,自己抗原を認識するTCRを発現するT細胞の除去(負の選択)が行われる。

・ナイーブT細胞からエフェクターT細胞の産生するには,活性化された樹状細胞からの複数のシグナル(インターフェロンなど)が必要である。


ノート

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(終)


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