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書記が経済やるだけ#23 AD-AS分析の基本

色々とあるAD-AS分析について,基本事項を確認する。


問題


説明

AD-AS分析では,総需要(AD)総供給(AS)の関係を通して物価と産出量を説明する。


失業率の関係について。フィリップス曲線は,インフレ率と失業率の関係を示したもので,一般には負の相関を示す。


オークンの法則は,GDPと失業率の負の相関を示す。


解答

総需要曲線IS-LMモデル(財市場・貨幣市場)から導出され,物価水準の上昇によりGDPが低下するため,一般には右下がりとなる。


財政支出増加貨幣供給増加により,総需要曲線は右シフトする。


例外として,流動性の罠の場合は総需要曲線は垂直となる。


総供給曲線労働市場均衡から導出される。ここで古典派の場合は,完全雇用均衡が常に存在することから,総需要曲線は垂直となる。


一方でケインズ派では,名目賃金率の下方硬直性により非自発的失業が発生することから,総供給曲線は完全雇用GDPまでは右上がりとなる。


また,期間ごとの違いも考えてみる。まず前回までに示した短期モデルでは,物価水準は固定されていることから,総需要曲線は水平となる。


長期モデルでは完全雇用GDPが固定されていることから,総供給曲線は垂直となる。


短期と長期の間をとったものが中期モデルであり,総供給曲線は右上がりとなる。


その証明について,合理的期待仮説に基づいたものを示す。


フィリップス曲線は,インフレ率対数GDPの関係式で表せる。導出するには実質賃金設定関数により価格設定式を変形していく。


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