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書記が物理やるだけ#273 水素分子イオンの解法(共有結合の概要)

今回から共有結合を含む構造について計算していく。


問題



説明

以降,原子単位系を採用することで数式の記述量を減らしていく。


共有結合とは原子間での電子対の共有をともなう化学結合であり,化学の基本をなすものである。ここで,オクテット則とは原子の最外殻電子の数が8個あると化合物やイオンが安定に存在するという経験則である。


計算においては,ボルン–オッペンハイマー近似を採用していく。


解答

SI単位系から原子単位系への変換では,電気素量 e,電子質量 meおよび作用量子 ħが1となるようにする。これにより,ハミルトニアンや波動関数などをより簡便に示すことができる。


水素分子イオンは,原子核2個と電子1個を持つ分子である。ここでLCAO-MO近似と変分法を用いることで,エネルギーを求めていく。


あとは係数を求めれば,波動関数を示すことができる。


ここで,各エネルギーについて詳細に評価していく。


これより結合性軌道と反結合性軌道を示すことができる。


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