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書記が日本史やるだけ#66 儒学-1

問題


解説

(1)誤り儒学の中でも,朱子学大義名分論を中心とした学問であり,幕府の保護を受けた。そのうち,京学藤原惺窩により開かれ,門人の林羅山武家諸法度寛永令の草案を作り,息子の林鵞峰とともに『本朝通鑑』を記した。さらにその子である林鳳岡は,徳川綱吉により大学頭に任命され,以降は林家が幕府の政策を補佐してきた。

(2)誤り:その後元禄時代には,木下順庵の弟子である新井白石・室鳩巣・雨森芳洲らが活躍した。中でも新井白石は正徳の治を行い,諸大名の家系図を整理した『藩翰譜』『読史余論』,古代史について書いた『古史通』,回想録『折たく柴の記』など数多くの著書を残した。

(3)正しい:朱子学の流派である南学南村梅軒により開かれ,谷時中・山崎闇斎・野中兼山らが活躍した。中でも山崎闇斎は,朱子学に基づく神道である垂加神道を唱えた。

(4)正しい陽明学は明の王陽明により始められ,日本では中江藤樹・熊沢蕃山・大塩平八郎らが属した。中でも熊沢蕃山は,陽明学に基づく著書『大学或問』で幕政を批判した。

(5)誤り古学は,孔子や孟子の古典に立ち返ろうとした学派であり,聖学・堀川学派・古文辞学派といった流派に分かれた。聖学では,山鹿素行『聖教要録』を記して朱子学を批判した。堀川学派では,伊藤仁斎古義堂を開いた。

(6)正しい古文辞学派では,荻生徂徠は徳川吉宗の諮問に答えて『政談』を記し,蘐園塾を開いた。その門下生である太宰春台は,荻生徂徠の考えを発展させて「経済録」を記した。


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