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河原でパンをかじりカフェオレは甘い-すずころ日和 サードプレイス-

今日は用事があり、10時に場所についた。
思ったより早く終わり、時計まだ10時40分。

今日は13時にまた別の場所に用事がある。

その間にラーメンを食べよう。


次の予定の場所の近くに、お気に入りのお店がある。そこは平日11〜12時はトッピングがなんと一個無料になる。
昨今、味玉丸っと一個がタダ。
しかもラーメン屋さんなのになぜかシャキシャキのレタスサラダが食べ放題というサービス満点。
もちろん肝心のラーメンも700円ほどで、とても美味しい。
経営は大丈夫なのだろうか?お客としては嬉しいけれど心配もする、そんなありがたいお店。

昨日から行く気満々だったのに心に思っていたのに、あいにく朝に欲張っておかわりしたバナナケーキがまだお腹にいる。

サラダはおろか、ラーメンが食べきれないかも。やはり、空腹感。これも大事。

美味しく食べたいよなあ…

今までならば、それでも開店したばかりのお店に行ってたと思う。
今日は良いお天気。数日の雨と曇りがまるでなかったような晴天。

先ほどのお店でもらったカフェオレもまだある。
パン一個でいい。
途中、格安のパン屋さんで明太チーズフェンデュなる、パリパリのチーズが上に乗ったもちもちパンを手に入れて近くの河原に向かう。
私が住むところにある二つの一級河川のうちの一つ。大きな川。

私のアテもむなしく、川の横に車を停めてみたけれど草がぼうぼう。のびのびで、しかもベンチの影さえない。

反対岸は草も刈られ、ベンチもいくつか見える。橋は100メートルあるかどうか。
陽射しの中歩くのを早々に諦めて、車に戻る。

車内から、河原を見て食べるパン。少し早いお昼ごはん。甘いカフェオレ。

仕事の時みたい。

昼休み、よく車で抜け出した。近くの公園やコンビニの駐車場。

とりあえず職場から離れて一息つく。

これが私にとって必要で。車は囲いだった。小さな避難場所。わたしの空間。
真夏はエアコンをかけたままになるし、何よりまず車内が暑いので諦めたりもするけれど。

もうすぐまた、これが日常になる。

パンをかじり、カフェオレをお供にする。
糖分を欲してしまう仕事中。 

車内からみる外でもホッとする


まだ休んでいるのに、ね。損な性分だね。

市内中心部のココは、車も人も多い。河原も暑いとはいえまだ4月。散歩している人もちらほら。
そんな中、向こうの岸の橋の下に男性が腰を下ろした。
歳の頃はよくはわからないけれど4〜50代だろうか。比較的大柄で、今の時期にしては冬の格好に見える。大きな荷物も持っている。

離れていてよく見えない。
休憩で腰を下ろしたのか、それとも違うのか…。
平日のスーパーは高齢者が多くて、買い物袋を持って歩くご夫婦もいる。
失礼だが明らかに何かをもったぶつぶつと言いながら派手な色で歩く中年の人もいる。
もうすぐお昼、社用車で隣にとめたサラリーマンもいる。

車はひっきりなしに通り、橋の上は常に渋滞しているようだ。

世の中、色々うごいている。

そんな当たり前のことをぼうっと感じてみる。
130円とお手頃な焼きたてパンは十分に美味しくて。
小さめペットボトルの容量は280ミリといつの間にかさら小ぶりになっていて。

お金。

そんな文字も浮かぶ。昼食代は200円未満。
気づくと先ほどの大柄な男性はいなくなっていた。


サードプレイス。

その言葉を知ったのは、つい最近。クロサキナオさんの記事の中。
昔から、家以外で勉強するのが好きだった。
学生の時は図書館、大学時代はマクドナルド。
無料もしくは格安でいられる場所が学習部屋となった。

今はよくスタバに行く。
大好きなコーヒーを飲みながら、最近はどうしてもどうしても欲しくて2度店舗で買うのを辞めたけど、結局諦めなくて買いに行ったマイボトルを持って。これは結局は店舗では売り切れでオンラインで手に入れた。形とお値段でやめていた。でも。

色と輝きがドンピシャで大好き。やはり持つたびに嬉しい。

約束の時間までいつもと違うスタバに行った。
今日のコーヒーはスマトラ。大きな大きな島国に想いを馳せる。
スマトラ沖大地震。あれはいつだったのだろうか。
その言葉が真っ先に思い浮かぶ、地理に疎い私でもわかる場所。

大好きなタンブラーを出すと「あ、コレ手に入れることできたんですね!」とレジのお姉さんが声をかけてくれた。顔をみると、別の色を手に「これのキラキラの青、ないですか?」と一月前に聞いた店員さん。
「もう人気で無いんですよ、余ったら買いたい!って言っていたんですよね」とその時に別のスタッフの方も交えて話した方だった。

「そうなんです、結局オンラインで買いました」
「良かったですね。今日のコーヒーはスマトラです、楽しんでくださいね」

なんだろう、うれしいな。ここに来るのはそれ以来。しかもその時は在庫をきいただけで、帰ったけれど覚えていてくれたんだ。
すごいなあ。ここは、とても混んでいるお店なのに。

迷わずに声をかけてくれた。わたしはどちらかというと「前にどこかで会いました?」と初対面でも何度か言われるくらいよくある印象が薄いタイプでどこにでもいそうな顔。

笑顔で「あの時の人だ」と断言して声にだせた彼女を羨ましくも思う。

手に取るたびに、ワクワクする色

今のサードプレイスはスターバックス。
もちろん、お金はかかる。今日のドリップコーヒーtallはタンブラー値引き20円あって398円。

おかわりコーヒーを買ったとしたらプラス130円。528円の出費となる。

今、休職中。手当をいただいているありがたい身で。家計制の我が家では、私の収入が減った分も気になって今はお小遣いはもらっていない。
もともとの自分の貯金から出している。

贅沢だな、と思う時もある。
本を買ったほうがいいんじゃ?そう思う時も。

それでも。やはり行きたくなる。
家から出て、美味しいコーヒーとホッとする空間。
これを欲している。

そして、そんなときにサードプレイスという言葉を知った。
なるほど、自宅や仕事以外の自分の居場所。

仕事中の昼休み、車は貴重なサードプレイス。
無性に外でボーっとしたいとき、河原や公園は無料のサードプレイス。
そして、ちょっと落ち着いたオシャレな空間と人の気配を欲しているときはスタバが今は有料のサードプレイス。

そろばんを弾くと、真っ先にけずられるラテマネー。
今は必要経費。そう思っている。そして、そのお金を出すことができることで自分は大丈夫。そんな暗示をかけているのかもしれない、とも思う。
見栄というのではなくて、なんだろうか社会で生きている一員なんだと。そう思わせてくれる時間が当初、必要だったんだ。
今は、息抜きとやはり単純に好きだから来ている。
家で入れるドリップしたコーヒーも好き。そしてお店の濃いコーヒーも飲みたい。

第3の居場所を持っている。その安心感を言葉で知った。
私はこれからもちょくちょく来るだろう。

家でも職場でも無い、私の場所。
落ち着けて、それでいて人の中に紛れ込んで目立たなくなる安心感。
美味しいコーヒーとたまにスイーツと共に。

本?パソコン?それともお気に入りのノートとペン?
音楽だけは必ず一緒。

さて、もう約束の時間。
部屋からでよう。

今日も寄ってくださりありがとうございます。
午後もがんばってくださいね。

では。行ってきます。

皐月

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