毎年性懲りもせずコミケに出る意味
今年も冬コミが無事終わった。
出展者、参加者、スタッフのみなさまお疲れ様でした。そしてありがとうございました。
16時、恒例の手拍子と拍手をもって冬コミが終了。「年の瀬って感じがぜんぜんしないー!」などと言い合いながら片付けをする。帰りにあちこちのサークルに挨拶する。「またね!」「良いお年を!」
インターネット上の関係なので、お互いに住んでる場所はおろか、本名も年齢も知らないし、普段何をしているかも知らない。それでも「コミケに出ていればまた会えるでしょう」くらいのライトな感じで、我々は緩やかに接続されている。
「コミケは青春時代に文化祭に馴染めなかったオタクたちの、手作りの文化祭だ」
という主張を見たことがあって、なんだかいいな、と思った。コミケに出ている人が文化祭に馴染めなかったかどうかはさておき(僕は馴染めなかったけど)楽しめなかった青春のひと場面をやり直している気分になることがある。
何度もコミケに参加していると(自分が出展者でも、一般参加者でも)「素性は知らんけどまた来てるな、あの人」という顔ぶれが段々見えてくる。老夫婦の出展者が毎年参加していて、あるとき片方が来なくなってしまって、「えっまさか……!?」と思ったら翌年けろっと2人揃って出展してたりして。
コミケに参加するたびに、声をかけたり、あるいはかけなかったとしても「おーい元気にやってるかい?」と伝え合ってる感触がある。
もはや、目の前の本が売れるかどうかとは全く別の次元で、ひとつの行事として僕はコミケを楽しんでいる。
また来年も元気にコミケに出て、「おっ新刊出たんですね」なんて言い合いながら手作りの文化祭を楽しみたい。
それでは、良いお年を。
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