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一喜一憂

この週末は本当にいい天気だった。そんな中、土曜日はサンフレッチェ広島と京都サンガの試合を見に行きました。13時キックオフでスタジアムについたのが30分くらい前ということで、スタジアムグルメのガネーシュさんのサモサを購入し、三角むすび風に昼飯でむしゃむしゃ。この間まではスタジアム飲食できなかったことを考えたら、随分変わってきたように思う。観客もようやく7000人を超えて少しずついい感じになってきている。ガネーシュとはヒンドゥーの像の頭をした神様で、富の神様なのだ。ご利益がありますように。


私は年間パス(バックスタンド指定)を長年愛用しております。最初はバックスタンドの自由席の年パスだったのだが、席取りが煩わしくなって、指定が出た時からは指定を愛用しています。
あまりピッチに近いと全体が見えにくいので、下から18列目の真ん中より少しホーム寄りに座って、毎年10試合くらい行けば元が取れる(?)ので、それくらいは最低応援に行き、アウェイで試合がある時は、出張の日程を合わせて、スケジュールを合わせて1・2試合は見に行っていました。
もちろんV3の時より前からこういう次第なので、もう長いね。

ところが新型コロナで随分と様変わり。初年度の一昨年はご承知の通り、無観客が続き、2月23日のアントラーズとの開幕戦で勝利の美酒に酔ったが、翌週からは無観客どころか試合延期でありました。

再開したのが7月からだったけど、最初は無観客。ようやくエディオンスタジアムで見れたのは7月18日のセレッソ戦だった。この時は勝敗よりも青空の下、緑のピッチの上で選手が戦う姿を見るだけで満足だった。今でも勝敗以前に紫の勇者と相手チームの選手が緑のピッチを駆け回る姿を見るだけで本当に幸せだ。二年前はバックスタンドからメインスタンドを見ると観客が全員マスクをしているのが目に入り、異様な感じがしたものだったが、いつしか全く違和感のない光景だけどね。


結局この2020シーズンはもうスタジアムには行かなかったな。行けなかったという方が正しいと思うけど。試合が減ったこともあり、球団から寄付の依頼もあったので、球団経営もさぞかし苦しかろうと、寄付しました。
さて翌2021シーズンもやはり、少々レギュレーションはゆるくなったものの、結局見に行ったのは8月からで、通して4回しか行かなかった。城福監督の退任の前後に行けなかったのは悔やまれる。

実は今日のタイトル「一喜一憂」というのは、誰もが知っている言葉だが、本当に骨身にしみたのはこのサンフレッチェからの教えだった。
2017年シーズン、この年開幕から大不調で、7月には森保監督が退任ということになった年だ。この年は本当に苦しかったね。退任するまでのリーグ戦は2勝4分け11敗という惨憺たる状況。毎回ため息ばかりの試合に行ってストレスがたまり「もう次回は行くまい」と思いつつ帰路についていたが、懲りずに行った監督退任後のサガン鳥栖戦もまた黒星。

エディスタからの下り道「今シーズンはもう来んぞ」と思ったところに心の奥から聞こえてきたのは。

「お前は勝つという結果を見に来てるのか、チームの戦いを見に来てるんじゃないのか?」というもの。
「本当のサポーターは悪い時に後押しをするのが役割じゃないんか。優勝の美酒、楽しい思いを与えてくれたチームなのに、その歯車が狂いだしたら見捨てるんか。お前は美味しい時だけ応援するんか」という声だった。

これには雷に打たれたような思いだった。その通り「勝てば喜び、負ければ悲しむ」それも「チームと共に」であるべきなのだ。
一喜一憂しちゃいけん、それ以降のホームゲームは全試合に行った。それでもやはり負けたり、分けたりが多く、三試合を残して一敗も出来ない、とうとう崖っぷち。迎えたアウェイのヴィッセル戦だったが、丁度神戸にいる娘の引っ越しの手伝いがあり、「こりゃいかにゃいけん」と片付けも早々に、娘の家の近くのユニバに足を運ぶことができた。もう絶体絶命、絶対に勝ち点3しかないという雰囲気だったので、ギッシリだったアウェイのサポーターズシート(立ち見)のみんなは目の色が変わっていたな。で、結果は

ええ年してるけどオジサンは泣きましたよ。パトリックの決勝ゴール、試合終了の笛、周りの人と抱き合ったのだ。本当に嬉しかった。
その年以降、私は勝ち負けはあるけど、目先の勝負に一喜一憂しない、我慢して長丁場をサポートすることを覚えたように思います。今期もスキッベ監督の来日が遅れたこともあり、当初は結果が出ず、ブーブー言うサポータも見かけたが、今は一人もおるまい。そんなものよ、一喜一憂せず背中を押せばよい。土曜の試合も終盤はチャントのリズムにあわせた手拍子だったが、最後はいつしか拍手で後押し、とても良い雰囲気だった。来月位からは声出しもOKになりそうだが、勝とうが負けようがこういう空気が続くと良いな。

良い時は沢山の人が喜んでくれるが、悪い時こそ支える。本当に愛しているなら当たり前のことなのだが、サンフレッチェの逆境はそれを思い出させてくれた。家族でも会社でもそうでしょう。本当に支えがいるのは悪い時なんです。ガネーシュ様は私たち一人ひとりに真のサポーターなのか、ファンか、支持者なのか?その踏み石を差し出してくれているのだな。

私は無意識に齧り付いたサモサで口の中がアチチになりました。注意も怠りなきようまいりましょう。

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