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sperm whale

先日のETV特集でやったこちら「うずまきファミリーと"子育て村"」。感心しました。

この伊那谷には何か独特な地域のような印象を受けました。

私のご先祖は伊那谷から流れる天竜川の河口近くの磐田。少しでもこういった要素が体内にあるといいなぁ。
番組に主催の宇津親子(宇津なのでうずまき)の夫(父)の写真家「宇津隆」氏の「マッコウの海 小笠原」という写真集の話があり、これは見たいと図書館に予約して借りました。
あとがきにはなるほどという箇所。勝手に引用します。

「はるかに広い世界、 到底知ることもできない世界を生きているマッコウクジラに、僕は、自然そして地球という存在の奥深さを思い知らされる。この思いは自分を超えた存在を“畏れ” “敬う”という崇拝のようなものかもしれない。 そして、それはネイティブの人たちが自然や神に対して抱く信仰と近いもののような気がする。
僕はよく昔の人のように風景や生物を眺めてみたくなる。
かつて人は、自分が生きている土地のことしか知らなかったはずである。流れ着いたヤシの実や人工物を見て、はるか遠い陸地や異文化の存在に思いを馳せたのだろう。 クジラや鳥、カメなど “渡り” をする生物のことも、他の場所ではどうしているかを知らなかった。生物は時期が来たらいつも通りやってくるだけなのだ。 そしてクジラが泳ぎ去った海のかなたに “想像もつかない広がり” を感じていたのだろう。 きっと彼らには、その広がりに“生かされている” という思いがあったに違いない。 今、僕たちの世界はいろいろなことが説明され、“狭く” なってしまったような気がする。“生かされて いる” “ゆだねている” という思いの代わりに、“知っている” “分 かっている”という感覚が身に付いてしまったような気がする。人の長い歴史の中で、 この心の変化が “進化” であったようには僕には思えない。
ひとりの小さな人間として自然と向き合うということの意味を、僕は改めてマッコウクジラに教えられたような気がする。」

まさにうずまきファミリーは自然と人間は何か、人と人はどう繋がるかを頭でなく、身体でわかろうとしている。

この写真集には本当に驚かされました。小笠原とはいえ、人間の近くにこんな自然(鯨)がダイナミックにいるとは。あとがきも素晴らしいですが、ぜひ写真をご覧ください。またタイトルの「sperm whale」はマッコウクジラの英語名。spermは精子ですが、かつてマッコウクジラの頭部にある鯨蝋が精子(精液)だと思ってそう付けられたようです。

また図書館に写真集を借りに行ったら「石田徹也」のムックもあり、一緒に借りました。彼は以前日曜美術館で知りました。

番組を見て静岡県立美術館の展示会行ったんですよね。

彼は焼津の出身なんですが、彼は宇津氏とは違い、すごく息苦しい今の社会を風刺的に描いています。

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