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「眼中にない」がひきおこすもの

時代なんでしょうね。

「試合前にはバックネット裏で新井監督が「どうかお手柔らかにお願いします」と挨拶に来ると、岡田監督は「おう…お前のとこなんか眼中にないわ!」と笑顔を浮かべ、冗談まじりに強烈な一言を見舞ったのです。周囲にいた球団関係者は思わず爆笑だったようですが、新井監督は相当こたえたようで…。「眼中にないわ…と言われてしまったわ」」

まあ軽口といえばそうでしょうが、「周囲にいた球団関係者」の傲慢な態度が垣間見えます。
先日講演会で聞いた天谷氏の今期の順位ではやはり阪神が一番手とのことですが、勝負事は何があるかわかりませんし、故障が一人二人出るとズッコケることもあります。去年も阪神はズッコケがいながら新戦力がカバーしたといういい形で優勝できましたが、今期もそうなるかどうかはわかりません。

実は今月のETVの「100分de名著」はローティの「偶然性・アイロニー・連帯」です。

3回目は「言語は虐殺さえ引き起こす」でしたが、ルワンダの大虐殺を例に挙げられていました。
最初は部族の違いを示す「ツチ族」「フツ族」により部族の違い、分断が生まれ、その後少数派であるツチ族のことを「ゴキブリ」と表現するのが広がり、「ゴキブリなら退治しても良い」とラジオ放送が拡大して大虐殺になったものです。

岡田監督も軽口で「眼中にないわ」といったのでしょうが、爆笑した球団関係者はその言葉が脳の片隅に入ったのでしょうし、この記事を読むタイガースファンもどこかに残るかもしれません。
シーズンに入って仮にカープに手ひどい負け方をしたら、「あいつらに負けるわけない」という思いで、カープに対しては憎しみを、そしてお得意の自分のチームへの批判が始まるのでしょう。
どうやらお家騒動とか、タイガースお得意の贔屓の引き倒しは、こういった小さなキャンプのコラムから生まれている、ダムの一穴なのだと感じます。
天に向かって唾を吐くとはこういうことですよ植村徹也さん。
タイトル写真はサンスポから拝借しました。

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