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One Love

土曜日の昼前、友人の一周忌に行く女房を教会の近くまで送り、その後図書館に本を借りに行きました。
女房は1時からの式の参列して、その後廿日市の墓苑にお詣りしてから帰るということで、時間があえば迎えに来てということでしたので、その間映画に行きました。丁度2時から4時の上映。

いや~、良かったです。もちろんレゲエは好きだけれど、ボブ・マーリーのことはあまり理解していなかったことを思い知らされました。
映画で言えばドキュメントの所も挿入されていますが、基本劇映画で、マーリー役のキングズリー・ベン=アディルが素晴らしい。ボブの歌だけでなく、ベン=アディルも歌っているところもありますし、ジャマイカ訛りの英語もいい感じでした。

もちろん家に帰ってレコードを引っ張り出しました。エクソダスはどこかにいってしまったので、サブスクで聞き、ライブを久々にターンテーブルに。

ライブのアルバムの中に「小倉エージ」さんによる解説が入っていました。その最後の部分

「彼らの音楽性にあって、ロック的なもの、感覚が重要な部分を占めているということを認めないではいられないに違いない。さらに、ロックに限らず新しい黒人音楽の要素、ブルース,ゴスペルなども見い出せるはずである。そして、そのルーツがレゲエであることも,もちろん見逃せないが。しかし、彼らは、レゲエという枠にはめておくには、あまりにもはみ出しすぎるユニークな音楽性、サウンドを持っている。間違いなく、他のレゲエ・グループには見られないことであり、そうしたユニークさ、わけてもロック感覚をふんだんに感じさせていることが、他のグループをさておいて、多くのロック・ミュージシャン、ロック・ファンの関心を集め、人気をひとり占めすることになったのであろう。
さらに、ある意味では、今後のレゲエ・グループのあり方を示唆するものともいえよう。おそらく彼らに続く、新しいレゲエ・グループが相いで登場してくるのに違いない。
そうした革新的な姿勢を見せそれらを実践してきたことから、僕は彼をジャマイカのスライとニック・ネームをつけてきた。が、このアルバムを聞くに及んで、その考えは改められ、”歌”への関わり方から、ジャマイカのボブ・ディランと、呼びたい気にもなってきたのである。ちなみに昨年日本にやってきたレゲエ・グループ、シマロンズにボブ・マーリイのことを尋ねたところ、それに似た答えが返ってきたことにもよる。が、それもやめることにした。ボブ・マーリイは、ボブ・マーリイである。彼こそ間違いなく、ジャマイカの、レゲエの、さらには、新しい時代の音楽のスーパー・スターであり、イノヴェイターのひとりであると、言い切れる。」

解説一小倉エージ

小倉氏はよく掴んでいたのだと思います。この映画を見てレゲエはビートとリズムだと思っていましたが、いや歌詞こそが本質なのだと気が付いた次第。ボブ・ディランの膨大な歌詞集をコロナ期に読んで、なるほど彼は詩人だし、ノーベル文学賞も納得がいきましたが、ボブ・マーリーも同様の詩人でしょう。
もちろん映画でもラスタファリアニズムが沢山引用されていましたので、これも学ばねば。まずは図書館で歌詞集を予約しました。


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