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私の敬愛する先輩

高校の敬愛する大先輩は地学の研究家、名誉教授です。
地元紙に日本活断層学会での発表のことが書いてありました。中身は「高速増殖原型炉『もんじゅ』敷地に達する白木-丹生断層の断層変位地形 」(中田高・渡辺満久)

これは地元の福井新聞、また原発の立地する福島民報や全国紙等にも色々掲載されています。

この中田先生は、不肖私の先輩にあたるのですが、私の自宅のある己斐には己斐断層というのがあり、それが家から200m位のところを走っているので、そのことを先輩に伺ったところ
「活断層は場所が特定されているのだから、そこは必ずずれる線上なので、その上には構築物は避けるべきだが、そこから離れているなら通常の地震、揺れの対策をしっかり取っておけばよい」
と活断層のことをいろいろ教えていただいたこともあります。

先生は阪神淡路大震災の時も淡路島にいち早く入り、活断層を発見、活断層地震であることを発見した方であります。
今回の発表も、ちゃんと調査をして、活断層の線上に危険な構造物がないことを確認、その周囲であれば十分な地震対策をしてあることをはっきりと公表すればよいだけなのですが、だいたい電力会社はこういうことに対しては一ミリも対応しませんね。

いまや東京電力を始めとした電力会社の発表についてそのまま信じている人などいないでしょう。それは長年の隠ぺい体質のツケですから仕方ないことなのに、電力会社自身が「そう思わないようにしよう」と自らを偽っているとしか思えません。
だとしたらこのような問題に対しては、自ら速やかに調査し、それを公表するというのが、信頼を回復する基本だと思います。

こちらはタイトル写真左側の「200万分の1 日本列島活断層図」です。1999年の学会発表のものですから25年前、確かに滋賀から福井にかけて沢山の活断層があることが分かります。
先輩(先生)は
「活断層がある所は必ずずれるから、その場所に田んぼを作ると水が漏れるし、家を建てると必ず壊れる。だから長年何もない場所は活断層があると考えることもできる。しかし道路や公共施設等を作る場合は何もない場所を買収してその上に作るのが楽だから、結果的に活断層の上にそれらが出来る場合が多い。阪神淡路大震災の活断層上にもそれが多く見られた」
と指摘していました。そこからどれだけ進んでいるのでしょうか。

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