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天産物の時間 人工物の時間

先日送られきたのはクラウドの返礼であります。
とてもきれいな色合いのバッグ、私好みの色の上にアフリカっぽいのが良い。

これはタイトル写真にもあるように「バイオガス&植林プロジェクト」のもの

主催のドゥサベさんはピースキャンドルで大変お世話になった方、結婚されてブルンジに行かれ、時々SNSで様子を存じ上げるのだが、このプロジェクトをスタートされたのを知り、わずかながら協力したのである。
サイトを見ていただければわかるが、コロナで出国もままならず、リターンがこの時期になったとのこと。
私は最初はこのバイオガスの方に興味があったが、途中からは植樹の方が興味津々。経過方向には「木を切るのは一瞬だけれども、大きく成長するには時間がかかることを実感」とありますが、私も「もりメイト研修」で実際に作業をしてその大事さと時間軸の長さを痛感。頑張って欲しい。

そういえば先日広島の林業の経営者と食事をする機会があった。高校の随分後輩なのだが、某団体の後輩でもあり、その某団体の「太鼓同好会」の後輩でもあるので、随分偉そうにしちゃったかも…ごめんね。

彼は山の持ち主だから、当然木の持ち主。ここの仕事はその木の管理なのだが、伐採して良い樹を決めること、良い樹を育てること、次代の苗木を植えること、また山の森林の管理ができるように林道とか環境をつくることだろう。伐採作業、搬出、加工以降は専門の業者がおられるそうです。
彼によると「ウッドショックとかあり、国内材のニーズが高まっているように報道され、それは一部事実だが、60cmくらいの杉って、山で売買するとこは1本1000円程度で、値段が下がったまま上がらない。もちろん伐採、搬出、加工で値段は上がるが、それでも建材業者は建設業者から値段が叩かれるので、中間の加工もより安い外材を選択せざるを得ない。」

「ある程度の成木が育つには50年とか、それ以上かかる。その間植樹からお金はかかり続けるわけだし、50年も山を維持するには、現在の引き渡し価格では合わない。となると、山を放棄する人が出るのは理解できる。」

「まあ今みたいに急激な円安になると、外材の値段が上がるし、ロシア材も結構国内に入ってきていたので、経済制裁で入らなくなると、国産材にはプラスかも?と思うが、じゃあ1本1000円が昔みたいに数千円になるかといえば、建築業者が認めないだろう…」

林業は結構解決困難な環境にあるのだな、ということを深く理解。互いに経営者でもあるので、気がついたのは共に日銭を稼がないと、今日、明日生きていけないことは共通。でも先のことは私のところ辺りは、せいぜい5年、10年のことを考えて経営すればよいが、彼は50年、100年という長いの時間軸で考えなければならないということだ。木は生き物だから「天産物」、私の扱っているものは「人工物」だ。その違いがあるから同じ経営とはいえ、同軸では考えられないし、考えてはいけないのだな。

随分前にベストセラーになった「ゾウの時間 ネズミの時間」というのがあった。あれは生き物の大きさで時間の流れるスピード、時間観念が異なるというものだったが、企業は規模でなく扱う対象によって時間観念が違うのだろう。でも経営者は人間だからその寿命、時間は大差はない。ここを間違うといけないなと納得。


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