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欧州一回り

日曜日の夜、以前アップしたライブに行きました。
「津山篤&長野友美トラッドソングスデュオ」の「2ndアルバム「農夫の娘 / La Filha D'un Paisan」レコ発ライブ」であります。

前座の芸能片岡組に出る方が女房の友だちで、こちらは店主が馬頭琴やトンコリを引くとても興味深いもの。
最初の曲は、馬頭琴に手太鼓、笛にギターというもので、聞いていると「あれっどこかで聞いたことあるけど、何だっけ?ピンクフロイド?いやいやジミヘンじゃないのかな」
そうでした。リトル・ウィングなんですが演奏後に「The Corrs」というアイリッシュ・ケルト・フォークのバンドのスタイルだそうで、なかなかいい導入。その後トンコリに持ち替えてアイヌの曲を二曲(歌詞は日本語もありましたが)、口琴もあってとても雰囲気がありました。拍手!

そして津山篤&長野友美トラッドソングスデュオが登場。レコ発ライブとあったように、「農夫の娘」のほぼ全曲やってくれました。順不同ですが、フランス、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、スウェーデン、イタリアのカナダ(ニューファンドランド島)の民謡(トラッドソング)なので、大都市というよりは、田舎あるいは大衆のフォーク。これらアイルランド以外の国はいったことがある国なので、聞きながらその風景が浮かんできました。ということで、広島の加古町のライブハウスで欧州一周旅行が出来たような感じ。
ライブハウスのお客さんは30人くらいで半分くらいは海外からの方でした。「どこから来たの?」の質問にイギリス、フィンランド、アメリカ、ニュージーランドという声があがり、最後に「じゃあユナイテッド・ネイションね」というのも上がり、曲だけでなく観客もそんな感じになりました。

このデュオは津山氏のギターと長野氏の歌声が何といっても素晴らしいが、それを高めるのが津山氏の低音(含むホーメイ)と長野氏の横笛です。「農夫の娘」のCDにもしっかり入っているので、是非聞いてみてください。
ライブは二人だけのデュオなので、CDに加わった様々なメンバーの楽器がありません。でもライブの後にCDを購入し聞きなおしましたが、デュオだけのライブでもその不在を感じません。凄いなあ。でもメンバーがフルで入るともっと凄いんだろうな…と感じた次第。

ライブが終わり「投げ銭」だったので、投げ銭袋に入れて出し、津山氏がCDを売っていたので、1枚購入したら「蜂」の書かれた栞がおまけ。
津山氏に「JAMJAMラジオ聞いて、聞きたかったんですよ」とお伝えしたら「おお、広島でも!大友君が応援してくれているんだ」とのこと、サインしてもらいました(タイトル写真)。

実はトラッドソングスみたいな、いわゆるグローバルミュージック、かつてのワールドミュージックを聞ける番組は随分少なくなりました。
全然ないわけではなく、NHK-FMの「音楽遊覧飛行」のサラーム海上さんの番組もありますが、こちらは色々なアーティストをかけ、一人のものをガッツリ聞けるというわけではないので、色々楽しめる「幕の内弁当」風。
一人のアーティスト、アルバムをがっちり聞ける番組として愛聴していた田中美登里さんの「トランスワールドミュージックウェイズ」も3月で終わってしまったので、今は「大友良英のJAMJAMラジオ」しか引っ掛かりません。まあこの番組でGW前から津山篤&長野友美を3週連続で取り上げていただいたので、今回ライブに行けたのですが…。

radikoプレミアムが出来て、色々な局の番組を聞けるようになったありがたさは痛感しますが、正直なところグローバルミュージックの番組があまり探し出せません。
もちろんもう少し狭いジャンルでのユニークな番組はまだまだあります。地元広島では広島FMの「月曜日の盤」、ラジオ沖縄の「にちようびのグルーブ」なんかはアバンギャルド風のバンドを知るには最適です。

最後に長野さんのサイトも紹介されていたので、是非覗いてみてください。

JAMJAMで大友氏も言っておられましたが、長野さんの声はとてもいい。
何度も書いていますが、私は大げさな歌が大嫌い。やたら声を張り上げるのが苦手なので、オペラとかは全く聞かない。最近の日本の若手歌手も妙にゴスペル風に声を響かせるのがどうも…。
もちろん○○坂みたいな、誰が歌っているのかわからない、高校生の合唱部みたいなのも全く食指が湧きません。
最近の○○坂を除く歌手の皆さんは、歌い方は上手なのかもしれないけれど過度に声を張り上げるのじゃなくて、「ちあきなおみ」氏風に小さな声でもしっかり意図が伝わるように歌うのが、本当に上手なんじゃないでしょうか。
歌手だけでなく、曲も大げさなのは嫌いなのだけどね。だからクイーンやワーグナーは苦手です。

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