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受け取った恩は一生忘れない

サンフレッチェの地元での試合は年パスもあるので毎回行っているのですが(ルヴァンは別)、確かに新しいスタジアムということもありますが、毎試合ファン・サポーターが多く来場するのには感慨ひとしおです。
地元紙にもこんな記事がありました。

これ見るとわかりますが、新型コロナで一番大変だったのは2020年でした。ビッグアーチで当初は無観客、その後入場者制限や、私みたいな年パスの指定も1席間を開けて座るような形になり、勿論声出し不可という試合が続きました。
それでも見に行けるようになり、スタジアムの緑のピッチの上を選手が駆け回る姿には、本当に感激しました。
当たり前と思っていたことが全く当たり前ではないことに気が付いたシーズン。もちろん声出しもなかったので、選手がピッチの上で大きな声で指示し合う姿、ベンチからの声も良く聞こえて、これはこれで新鮮に感じたものです。
なんといっても新型コロナで先行きの分からない中、広島まで対戦相手のチームが来てくれたことは何よりもありがたい事でした。
相手があって初めてゲームが出来るというのがこの時一番痛感したことでありました。間違いなくそれから相手チームに対してブーイングはしたこともなく、試合ができるのも相手チームがあってのことと、ひたすら感謝感謝のリスペクトです。

さて、コロナも徐々に落ち着き(終わってはいませんので、結局アフターコロナではなくウィズコロナですが)観客も増えてきましたが、それでもやはりエディオンスタジアムは足の便もあまりよくないので、土日の試合はまあ1万人超えれば上々、平日は5000人超えることはないな…という感じでした。スタジアムを見てもガラガラの席(メイン側もバック側も)で、声出しして応援しても音が拡散する感じで寂しいものでした。

そんなエディスタには、私もバスと徒歩で行っていました。
自宅とエディスタは山を越えるだけの距離なので、そこまで遠くはありませんが、家からバス停まで歩き、バスに乗り、また徒歩でということになるといくら接続が良くても40~50分以上はかかります。
帰りも同様ですが、行き帰りのバスの時間のタイミングがあわなければさらに30分以上はかかりました。
使っているバス路線は夜9時台はないので、ナイトゲームの試合終了後は女房に電話してバス停まで迎えに来て貰っていました。

しかし、平日のゲームとなるとやはり難しい。19時キックオフとしても仕事を早々に片づけて、定時退社として18時前に会社を出て、家に戻り、そこから…だと、たどり着くのはまあ良くて前半の半ば過ぎ。家を出る時に複数点リードされていると「今日はやめとこうかな…」ということもありました。

でも、今のエディオンピースウィングは会社から徒歩で10分程度ですから、土日だろうが平日だろうが大丈夫。行かないなんていう選択肢はなくなりました。
先日の水曜日開催のアルビレックス戦も行きましたが、この試合は久々に当日券発売もあったようですが、それでも2万3千人近く入っていました。やはり街中スタジアムという効果は大きなものがありますね。
アルビレックスのアウェイシートも平日の夜のゲームというのに7割くらいは入って懸命の後押しでした。
連休とって来てるんだろうか?夜車を飛ばして朝までに帰るんだろうか?と心配になりますが、アウェイサポーターもいるからこそ、ホーム側の声援にも力が入る相乗効果。ありがとうアルビサポーター。

本当にこの場所にあることがありがたいし、大勢のファンサポーターの声と手拍子で選手の後押しが出来ること、本当に幸せに感じています。
もちろんエディオンピースウィングがここにあるのは、久保会長の絶大なる力の賜物と思いますが、それだけではなく多くの関係者の方にも感謝感謝です(最後まで宇品にこだわった広島市長、県知事を除く)。

さて先日のヴェルディとの試合終了後ですが、ヴェルディがアウェイアポーター席に挨拶に行き、ロッカーに戻る時(ちょうど加藤がインタビューを受けていた頃)、城福監督がホームサポーターバックスタンド、メインスダンドに挨拶にこられました。これは立派だったし、満場の拍手は森保監督後のなんとかJ2降格を免れたバタバタの時期(横内・ヨンセン)の翌年、それこそ火中の栗を拾いに来て、建て直した城福監督への感謝が込められていたと思います。もちろんこのエディオンピースウィングが出来たのは、間違いなく城福監督の尽力抜きで語れません。

試合前日のインタビューで、「新スタジアムのことはあったけれど、自分は目の前のチームの勝利しかなかった」と言っておられたこと、現場のトップの本当の言葉だと思いました。ありがとう城福監督。「受け取った恩は一生忘れない」を肝に銘じます。

そしてこの試合は、川村選手のサンフレッチェでの最後のゲームになりました。事前の発表はありませんでしたが、いつものように選手が円陣を組んだ辺から場内映像が「川村拓夢」がメインに映されだして、「あれっ」。その後場内を廻る際に「川村」とツーショットや記念撮影をする選手が順に出て、バックスタンド挨拶の時には場内は「やっぱり川村オーストリアに行くんだ」という雰囲気、並びに「行って頑張って来いよ!」という声援に変わったように思います。
ホームサポーターシートに着いた時は、完全に「頑張れ!ありがとう!」という声援でしたね。エディオンピースウィングで送りだせたこと本当に良かった。

川村・大迫・満田が三人で写真撮っていたところもとても良かったです。
順番から行くと満田が最初かなと思っていたけれど、怪我の影響で残っているし、大迫も今季出るかなと覚悟はしていましたが、川村が同期では一番最初に海外移籍になったんだな。
いずれ残る二人も旅立つだろうが、残って欲しいとは思うけれど、選手自身のためには選手寿命から考えて、ここ数年で行くのが良いだろうと思います。
またこういった核になる選手が旅立っても、若手やユースから必ず次の選手が出て来るものと信じています。どんな選手がその空いたポジションを奪いとるのかも楽しみです。
川村拓夢から受け取った恩はサンフレッチェのサポーターは一生忘れないし、彼もまたこのゲームで受け取った恩を一生忘れないと思いますし、いつか必ず紫のユニフォームを着てこのスタジアムで活躍してくれると信じています。。

ヴェルディ戦の後のマリノス戦は少々後味の悪い逆転負け。ボランチに回った満田がここで頑張らねばとアグレッシブになりすぎた感はありましたが、それでも10人でギリギリまで行ったことは評価できると思います。

しかし、昨季は春先に満田が離脱し、それから大変な1か月間がありましたので、レッドの出場停止でまたそんな雲行きではと心配したアウェイ2戦目の柏レイソル戦。

松本と何と加藤のボランチには驚きましたが、途中からトップ下のマルコス・ジュニオールと入れ替わり安定したのは一つの発見でしょう。もちろんサイドからボランチに回った東は相変わらず安定し、信頼度は高い。

試合は1-0での勝利ですが、いつも書くように私はこういう胃がキリキリと痛くなるような辛抱の試合が大好きです。こういう試合ができるならボランチが抜け、怪我人も出る中でしぶとくゲームを作れるような気がします。辛抱を続けることができるチームが栄冠を手にすることができるのです。

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