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百聞は一見に如かず(お祭り編)

私は生まれも育ちも広島なので、いわゆる伝統のお祭りというのはあまり身近にはありません。それは原爆により、かつてあった祭りが消え去った(町も住民も壊滅になり伝承できず)ことが大きな要因かもしれません。
宮島や県内でも広島から遠いところにはそういった祭りがありますが、身近ではないのでなかなか触れる機会はありません。

以前も書きましたが東京で就職した時に、東京の同期の友だちから誘われて「品川神社」の神輿を担いだことがあり、神輿ってあんなに重たいのか、肩が壊れるんじゃないか、という身をもって経験したことは大きなものでした。
その後、家族と阿波踊りに行く機会があり、行くまでは「東洋のリオのカーニバル」とか言われていたのが「眉唾」と思っておりましたが、一見して仰天。もう20年以上前なのですが、その頃は今みたいな桟敷が何十万ということもなく、またメイン会場の前後は十重二十重というような人垣でもなく、目の前で見ることが出来ました。常連の連の踊りは足から指の先まで一糸乱れず、形も美しくもう芸術品でした。多分テレビでは見たことがあったと思いますが、あの祭りの空気感で初めて阿波踊りの素晴らしさを知りました。

その後、あまり大きな祭りは行くことはないのですが、地域の小さなお祭りは時期が合えば除くようにしていますし、やはりその祭りの背景にある地域と神とのつながりを垣間見て続く祭りは単なるイベントではないと痛感します。
とはいえ祭りは30年も続ければ地域に定着するものだと思います。ただ、そこに地域と神という関りがなければ、やはりイベントにしか過ぎないでしょう。広島でもフラワーフェスティバルというのがありますが、そこには神がいませんから単なるイベント。だからG7サミットがあると簡単に日程変更する程度のものなのです。

さて、先週京都の祇園祭に行ってきました。と言っても祇園祭がメインではなく、日曜日に神戸の娘の所に用事があり、車で行かなければならないこともあり、前の日(土曜日)に入ることにしたなかで、神戸市内をどこか行くよりも、丁度祇園祭の宵々山だったので、一度見てみようと女房と娘と行ったものです。
とはいえ、暑いし人出も凄いということで、昼前に神戸に到着したのでまずは元町の鰻やさんで、うなぎを頂きました(私はうな重、女房は鰻茶、娘は鰻丼)。精をつけて花隈から阪急で十三経由で烏丸まで。大体1時間くらいでしたが、そこまで混んでなく座っていくことが出来ました。
烏丸でホームから出るとすごい人でに、こりゃ大変かも…。地上に上がると「暑い」「人」「カオス」という感じでしょうか、山鉾も四条通り並んでいて、「ああ、これかあ~」というので大きさにも驚きました。

少し西に下り、南への道を入ると町内というか、ブロックごとに山があります。山鉾があれば、その受付の会所で飾りを展示し、粽などのおくだしものの売り場では沢山の町内の人が関わってることがわかりました。

この日は宵々山だったので、山鉾には全部の飾り物はつけられておらず、緞帳も汚れないように透明のビニールでカバーがついていましたし、もちろん日中だったので提灯に灯も入れられていませんでしたが、百聞は一見に如かず、凄いもんだなあ~と感銘を受けました。

今回私は綾傘鉾で手拭いを購入

女房は郭巨山で粽を

娘は保昌山で粽をそれぞれ購入しました。

帰りはまた阪急で帰ろうと思いましたが、烏丸の人通りの混みようから、こりゃ座れないだろうと、河原町まで保昌山から鴨川に裏通りを伝っていきました。

鴨川まで出たら松原橋だったので、仏光寺通まで上り、高水敷まで降りて四条大橋までブラブラと納涼床を横目に見ながら歩きます。

阪急の河原町駅で梅田行きの特急に座って、やれやれと思ったところ「阪急神戸線で人身事故で現在不通」とのアナウンス。十三手前で普通だけ運転再開と聞きましたが時間がかかりそうなので、梅田まで行って阪神で西元町に行くことにしました。
ついでに阪神百貨店でお袋に頼まれていた土産を購入し、阪神に乗りましたが、この日は甲子園で中日戦、もう7時頃だったので野球に行く人はあまり乗っていませんでしたが、なるほどこういう雰囲気ね…

これも甲子園の野球の神様のお祭りでしょうか。
まあ駆け足でしたが、暑い中味わって神戸に戻りました。娘と別れ花隈に停めていた車でホテルに移動しましたが、さすがにくたびれました。

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