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昔はよかったね

来週末は広島の一番の祭りである「胡子講」、この時期から広島ではコートを着るようになると言われているが、やはり今年もそうなりそう。
で会社の地元、榎町の恵比寿神社は一足早く、今週がお祭り。まあ神頼みは沢山の人が縋りたいだろうが、政治に関わる方々はひとしおだろう。

志や理想のない政治屋(や)にとっては保身が全て。
だから広島で大騒動になった河井事件でも、広島県議会、市議会は自らを律することなどできようはずがなかったね。結局のところ総出で政治資金の情報公開は限りなく小さく、見えないようにして「あれは渡した奴、もらったやつが悪い。わしらは関係ない」とシカトする。
金を貰った議員もごねてごねて、今の椅子を放さず、さらにゲロしたんだからバーターでと公民権停止の時期を短くしたいばかり。
もちろん、岸田御大の党本部も「あれは終わったこと」と知らんぷり。でもあの金は税金からの流れだから法律上も倫理上も許されないが、知らんぷりとは岸田御大の政治姿勢がそうだということでしょう。

選挙区の改正も「保身」に関わる重大な問題だから、これからが大波乱だろう。衆院を通した衆議院議長の選挙区も対象だったので、議長という立場なんか関係なしに散々文句を言っていたが、幸か不幸かご自身のパワハラセクハラ問題に続いて「旧」との関係といろいろ問題が出て来ると、ペーパーでのやり取りで、会見などなく、知らん顔。火中の栗の選挙区改正に棹さすようなまねはできなかったな。

政治屋の皆さん、特に与党の皆さんは、問題が露見した時、口では反省とか、対応するようなことを言っていても、あくまで素振り、やったふりだ。お手本は安倍氏の多用した、嘘も方便とのらりくらりと誤魔化して、日にちが経てばお終い。以前は大臣はやめたら責任を果たしたことになるし、議員も離党、それが常道だったが、安倍氏以降は「責任とは開き直ってその地位にしがみくこと」になってしまった。
さらに「選挙で禊をすれば、過去の問題は一切帳消し」となる。

もちろんその一番の原因は政治家そのものが家業(代々の)や稼業(金を稼ぐため)になっていることだ。足場は自分の議席、目線は「選挙の票」しかみてないから、選挙区の国民などどこにも見えていない。だから寺田氏のようにお粗末なボロが次々と出る。瀬戸際大臣も同様だった。
寺田氏は選挙資金管理の元締めの大臣がゆえに「号令かけている人がこれだけお粗末なら、他の政治家はやってもいいだろう」という空気が生まれるのは必然だから、寺田氏はやめざるを得ないだろう。地元の新聞の社説にもここまで書かれてるからね。

寺田氏の女房のビルへの資金還流みたいなものもいかがなものかと思うが、かつて池田時代には平気でやっていたことの延長だったのかもしれん。また故人が捺印したという寺田氏の竹原事務所はそれこそ池田氏時代の本丸だから、「ええがにやっとるだろう」と思っても仕方ないだろうが、それがまたわきの甘さだ。
言ってみれば、かつては許されたええ加減なことが、今は許されなくなっていることに頭が回らなかった地元秘書の頭の固さでもあろう。
そういえば自民党の党役員(党組織運動本部長)にバレるとまずいからと事務局のパソコンを壊した人がいたっけな。あれも多分そのお父さん(元首相)時代にやっていたことが許されなくなって慌てたのだろうと思う。

こういう一同脛に傷を持つ方々は「昔はよかったね」と思うのでありましょう。彼らにおくるのはデューク・エリントンの名曲「Things Ain't What They Used to Be(昔はよかったね)」ですわ。

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