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南の旅~摂津編

お付き合い頂きました「南の旅」の最終回です。

三ノ宮のバスターミナルに着いたのは5時半。ここは今回の南の旅の最終地「摂津の国」ということになります。
神戸で合流する娘は看護師で本日は夜勤明けということなので、この時間はまだ病院でお仕事中。合流するのは家に帰って一休みした後、昼のランチでということになっているので、それまで半日はフリータイムです。

三ノ宮BT

とはいえ、先ずは腹ごしらえですが、日曜の早朝でもあり開いているところがあまりない。結局、駅の近くのチェーン店に

納豆、目玉焼き朝食

なんかあまり雰囲気も良くないのですが、どんぶりを持ってガッカリ、どんぶりの外にお米が付いていますわ、どうなっとるんかいな。

さてやはり早朝ということで、まずは湊山温泉に行くことにしました。三宮から地下鉄で大倉山迄行き、

駅を降りてから大倉山の公園を通り抜け、六甲に向かって15分くらい。
朝の涼しい時間なので散歩には快適です。
途中「六道の辻」というところがあり、ハッとしました。地図の「現在地」の上にあたる所です。タイトル写真は住宅地図のPの辺から撮影したものです。

有名なのは京都の「六道の辻」ですが、六道といえば仏教の「地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道」で、この6つのいずれかへの分岐点なんですね。
そのうちの一つ⑪の番地がある所のマンション名が「エル・アプリール」とあり、これはイタリア語で「開く」という意味らしい。するとこのマンションの前の道に、天道あるいは地獄(失礼)への入り口が開いているのかもしれませんね。
私が選んだ道は左上に行く道でしたが、これが人間道であることを祈りつつ、また昨日行った薬王寺と最御崎寺のご利益があることを念じつつ歩くと、「湊山温泉」に無事到着しました。

ここは朝5時からやっている、平清盛のご縁のある温泉ということで、ありがたく夜行バスで草臥れた体を湯につけました。
6時半頃ですが、男風呂は常連客で一杯。湯船は手前から「ぬるい」「ふつう」「あつい」とあり、この「あつい」は本当に熱かった。出てしばらく水風呂に浸からないとどうにもならないくらいでしたが、なんか夜行バスの疲れが吹っ飛んだ感じです。
ここには2階に「喫泉」という休憩室兼図書室があるのですが、横になるほどでもないので、フルーツ牛乳を飲んでしばらく休憩で再始動です。

近くにあった喫茶店でコーヒーを飲んで、本日のオークスの検討しつつ一休み。

ブラブラと歩きながら再び大倉山まで戻ると、近くに湊川神社があることを思い出しました。
私は夕方6時半にBS-TBSでやっている「水戸黄門」を見るのが好きで、丁度今は「水戸黄門」の第一部、つまり東野英治郎が黄門さまをやった回をやっているのですね、この東野英治郎が実に良い。格さん助さんも強烈に強い設定ではなく、強い程度の設定に抑えているので、善人側(当日の準主役クラス)も結構死にますし、格さん(杉良太郎)、助さん(横内正)も黄門さまに結構文句を言うし、悪人も切り殺します。昨今はみねうちにしていましたけどね。
実は先週の回「第19話 どっこい生きてた湊川」では

「道端の草に埋もれていた楠木正成の墓を見つけた老公主従。建て直そうと頼んだ石屋は博打狂い。一行は石屋に変身。それが功を奏したのか、石屋にもどる決意をした職人。」

で黄門さま一同が、石屋の弟子(昨年末に亡くなった佐藤蛾次郎)に叱られて川の外れに倒れていた石を起こそうとしたらその石に「忠臣楠木正成公の墓所」と書かれていました。それを見た黄門さまは雷に打たれたようにショックを受け、蛾次郎の師匠・大師匠らと共に再建するという話でありました。

そこで本当にあるのかな?と神社に行くと、ありました。

湊川神社の立派な社殿ではなく、入り口に近いところにつつましく「大楠公墓所」があり、「嗚呼忠臣楠木子之墓」ならびに平櫛田中作の「光圀公像」もありました。
実際はテレビドラマとは違い、水戸徳川家が建碑を依頼され、佐々宗清(助さん)が当地を現場の指揮をして、光圀公が揮毫したこの碑が立てられたということのようです。
なるほどと、納得しつつ今度は東に向いてぶらぶらと花隈駅まで歩きます。

先ほど「摂津の国」と書きましたが、花隈にいまは石垣しか残っていませんが「花隈城」があります。ここは荒木村重の城で、彼は織田信長に謀反を起こし、その後家族や一族郎党が殺されたにもかかわらず、毛利に逃げ、その後は茶人として生きたという、まあ信じがたいご仁ですが。まあ今回の南の旅の締めくくりとしてご挨拶に伺いました。

なんと花隈城の上の公園では若い衆がモルックをやっていました。テレビとかでは見たことがありますが、実際は初めて、これはあまり体力もいらないので、男女差もなさそう。仲よくやっていましたね。荒木村重は女子供を見捨て(自分は逃げて)、織田信長に皆殺しされましたが、彼がモルックを見たらどう思っていたでしょうか。

城から山陽線のガードをくぐり元町商店街に入ると、えらい警備員がいます。サミット?と思いましたが、いやいや本日オークスがあるので、元町のJRAのウインズの警備と誘導でした。とりあえず喫茶店で熟考した馬券を購入。今回は桜花賞馬が強いのはハッキリしているので、桜花賞上位組とは勝負がついていると見て、距離適性がありそうな二頭を選択。

ウインズを出たら南京町です。日和佐のホステルで話をした台湾のおばあさんとはお茶と珈琲の話になり、お茶ならやっぱり「阿里山茶だね」と言われたのが頭にあり、最後のお茶の購入は天仁茗茶さんで阿里山茶の100gです。

以前も書きましたが台湾の珈琲をテーマにした「初めての珈琲」というなかなかいい映画がありましたが、台湾もやはりコーヒーベルトにあり、この阿里山もまたコーヒー豆の産地とか。おばあさんによると「阿里山以外にも美味しいところがあるけれど、結局沢山採れないので、台湾国内でも出回らないのよ」とのことでした。

さて、ようやく娘と合流し、どこかに食べに行こうかと思いましたが、日曜の昼間、暑いし、待つのも嫌だなということになり、どこかでパンでも買って新幹線で食べようということになりました。
ちなみに私は広島までですが、入れ違いで女房が博多に行って、月曜は女房と娘はハウステンボスに行く予定なので、娘はそのまま新幹線で博多に向かいます。

で、娘がここが美味しいと連れて行ってくれた(家からも10分かからん位)の店が「Pane Ho Maretta」。広島行きの新幹線の中で頂きましたが、いや、実に美味しい。ここは堅いパン好きには絶対ですわ。

娘と話しながら1時間半くらいで広島駅に到着、娘と別れ山陽本線で西広島に。日曜の昼の3時頃というのに人はガラガラ、電車もほとんど乗客はいませんでした、神戸との違いに何とも…。

そうだ、一番の神戸と広島の違いは「マスク」です。着用率ですね、神戸(地下鉄・繁華街)ではマスク着用は30%程度(あごマスク含む)。広島は95%位か。ちなみに日和佐のホステル(ほぼ外人)は0%でした。

今回の最後の乗り物は西広島駅から自宅近くまでの「ボンバス」。いや~、かなり乗り物に乗ったサミット逃避の「南の旅」でありました。

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