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図書館問題は消えたのか?

市長選挙、統一地方選挙前は広島市は図書館の移転問題で喧々諤々だったと記憶していますが、今はどうなったのでしょうか?
のど元過ぎればで、丁寧な説明する意思刷らない首長のやりたい放題と、議会のいい加減な放置が目につくのは私だけでしょうか。
果たしてこれが国際平和文化都市という看板に偽りありなのか?

実は先日の「ハマのドン」の上映後の松原監督のご挨拶の中で、市民活動とは何かということを考える質疑がありました。
会場からの質問で「広島では中央図書館の移転問題があり、それに対する反対や問題提起の取り組みとしては良いものだったのに、なかなか広がらず、既成組織を壊すことが出来なかった。やはり藤木氏のような人物が必要なのだろうか?」
というものでした。
松原監督は「地域の固有の課題の解決は市民がいかに関わるかしかない、横浜はドンが中心にいたけれど、どこにでもいるわけではない、小さなドンがいるんです。」
「それと権力に反対するような市民活動は必ず『リスク』があります。それをドンに大きく負担してもらうのではなく、『小さなリスク』を広く負担してもらうことが大事なのでは」

というのには、なるほどでした。政治に関わるとなると「近所の眼」「なに言われるか」「時間的負担が」と山ほど出てきますが、いやそんな大げさなものではなく、小さな負担(リスク)として近所5軒だけポスティングする、とか友だち5人だけ電話するで良いんですね。
ついチラシをバッサリ渡されて、配りきれるのだろうか…なんて言うのが間違いなんでしょう。

それともう一つ藤木氏は保守本流、自民党員で多くの政治家と懇意ですが、結局はカジノ反対で動き、反対派のシンボルになりました。
意外と「獅子身中の虫」ではないですが、「ドン」「小ドン」は外ではなく、今の主流派の中にいるのだろうと思います。

今回中央図書館の問題では、市長だけでなくいい加減な対応をした市会議員が多い中、真摯に対応した自民党の市会議員もいました。彼ももしかしたら「小ドン」の候補かもしれません。
市は今年度中に施設設計に入り、2026年度の開館を目論んでいますが、まあ1~2年は遅れるのが常套ですから、4年後の選挙の議論にまだ間に合います。今年市長選挙がありましたので、次回は4年後です。中央図書館問題を真摯に取り組む「小ドン」を育てながら、5選目になる現市長は多選非難で出馬を躊躇することを想定しましょう。
今回の中央図書館移転問題の本質は、非民主的な進め方を選んだ現市長の政治姿勢、聞く耳をもたない役人と、問題意識に欠ける市会議員にあり、未来の為にも「小ドン」を中心とした刷新は絶対に必要だと思いました。

さて、図書館がらみで今朝の地元紙の三面の下に小さく出ていた記事がこちら。

よくわからないので、他の新聞を探ると東京新聞にありました。

以前の記憶ですが、確かその頃でも広島市立図書館の非正規率は全国を上回っていたから、もしかしたら最新だと4人に3人どころではなく、8割、9割に達するんじゃないのかな?
首長や議会は箱モノは好きですが、中身には全く関心がないのでしょうね。いやローコストオペレーションと外注すればよいと思っているのでしょう。

それに対して厳しく指摘しない地元紙も地元紙ですが…。
とはいえその腰が引けている地元紙も良い記事を先日書いていました。お隣の山口の話なんですが。それがこちら

箱じゃないですよ、こちらは小学校の廃校舎ですからね。
記事にあるように「13万冊の蔵書数は広島市の中区図書館8万冊を上回り、大竹市立図書館145000冊に迫る」とあります。

開設された吉見さんは
「こんな本があるんだと世界を広げ学ぶ場であってほしい」

明日香さんは
「本には人の思いや歴史がつまっている。人口が減る中、かつて読まれていた本を未来に向けた地域や社会のアーカイブとして残していきたい」

そもそも司書の方は、本が好きということだけでなく、資格として図書館はどうあるべきか、社会における役割は何かということを学び、そういう志を大事に仕事に向き合っていると思います。
次代につなげるというのが明日香さんも言われていますが、果たしてコストばかり見て非正規割合が膨れ上がっている現状は、次代にという要請にこたえることができるのでしょうか。やはり安定した職場がないとそれは絵空事、きれいごととして済まされていくのではないでしょうか。

本日のタイトル写真は山口市中央図書館の入り口。感想は後日

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