見出し画像

言語、民族、歌

金曜の夜NHKのBSでやっていた「新日本風土記」を見た。なかなか良いテーマでした。

ウチナンチューの言葉をどう伝えるかも大きな課題だと感じたが、丁度図書館で借りて読んでいたのが「あなたの知らない、世界の希少言語」。これからも新たに色々と知ったこともありました。

この本には沖縄語はでていないが、日本では「アイヌ語」と「八丈語」があった。八丈語?と思ったが、今は八丈島と青ヶ島に残っている言葉。こう紹介されています。

「それは標準的な日本語ではない。八丈語は、日本語の非常に特殊な方言であるとも言えるし、あるいは日琉語族に属する独立した小さな言語であるとも言える。かつて使われていた上代東国方言を今に伝える最後の言語であり、独特な語彙があること、古い要素を数多く残していることが特徴だ。」

てあり、ググると八丈島の教育委員会のサイトがあった。

知らなかったな。

更に驚いたのは「済州語」である。韓国の済州島の言葉だが本には

「大半の韓国人は、たとえ半島最南端の出身者であっても済州語を理解するのは非常に難しい」
とある。そしてなんと言っても驚いたのは、なんと言語マップにはこの済州語を話すコミュニティの場所として大阪に印があるのだ。
そう、済州島の出身者の海外最大のコミュニティは大阪、生野区のコリアタウンにあり、そこでは韓国語でなく済州語も盛んに使われているのだな、聞き比べてみたいものだ。
タイトル写真はその済州島の象徴「トルハルバン(おじいさん石)」です。

そして本見ていくと、ギリシャ語を祖とする言語島の項で、聞いたことのある地名が目に入った。それはウクライナのマリウポリ、そうロシアに侵略された街だ。本にはこうある。
「マリウポリは、ウクライナにおけるギリシャ語とギリシャ文化の中心地だ。アナドル村では、今も純粋なギリシャ語ポントス方言が話されている。マリウポリ近郊に住むウルム人はギリシャ正教徒で、クリミア・タタール語の方言、ウルム語を話す」

クリミア・タタール語はトルコ語系で、トルコ系民族の言葉だから、マウリポリってウクライナ人とロシア人が混在と思っていたが、いやいやギリシャ系、トルコ系とモザイクだから、民族問題としても複雑なのだ。トルコのエルドアン大統領が関与してるのは、近隣国だからというわけではなく、トルコ系住民もまた対象だからなのだと、この本みてわかりました。
言語って大事だな。

さて冒頭は沖縄の歌の番組でもあったが、この本の中に沢山ある「へー」の中に「グリコ語」というのがあった。もちろんひっかたのは「江崎グリコ?」と単純に思ったわけですが、実はグリコはグリースだからギリシア系の言語。だけど話されているのはイタリアの靴の底辺りの二か所、確かに近い場所だし、移民や交流もあったろうなと思われる場所です。
そのグリコ語は消滅していくんだろうなとも思われるのですが、なんとここはグリコ語の音楽が結構人気があるんだそうです。言語、歌、民族の繋がりすごい。で、そのバンドと思われるのがこちら、イタリア語のようだがよくわかりません、でもギリシア風の音律もあり洒落てるのはよくわかるね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?