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盛りを過ぎた大人が未来を台無しにする権利はない

今週ETVで斎藤幸平氏の「マルクス」を見ました。後半は来週とか。

斎藤氏の視点はとても面白いのはマルクスを哲学者と置いて考えるところ。なるほど資本論は資本主義批判の本で、決して経済的な視点ではなく、人類としてどう生きるかという哲学としてとらえねばならないというもの。
氏が研究しているMEGAからは今の資本主義の矛盾についても言及しているということで、氏の本は読んでいるがこの番組はとても平易で分かりやすい。

結局「哲学」だから、なぜ社会に利潤が必要なのか、成長が必要なのか、いやそれが目的になっている社会の未来はあるのか、ということになるのですが…

今の高齢者、少子化の問題は、生まれてくる子どもがにとって幸せな未来を期待して育っていけるのか?の視点ではないですね。
スウェーデンの社会運動家グレタ・トゥーンベリ氏が「大人が私の未来を台無しにしようとしている」と言うのと同じで、今の少子化問題は、生まれてくる子どもを将来の社会保障の資金源として、また将来の労働力として必要だから産めよ増やせよ、という考えが透けて見える(あるいは露骨に指摘されている)から、生まれてくる子どもたちの未来という視点が完全に欠如しているのです。グレタが言うことと全く同じなのです。
それに抗弁できない、今からしか発想できないのが大人であり、これこそ資本主義にどっぷり浸かった社会が持つ矛盾なのだろうとも思います。

斎藤氏は「3.5%の人が非暴力で本気で立ち上がれば社会は変わる」と言われましたが、これはエリカ・チェノウェス教授の理論ですね。

3.5%しかないと思うのか、3.5%あればと思うのか、大きな違いです。直近の政党支持率では立憲20%、自民17%、維新10%、共産党7%、れいわ新選組5%、公明3%、国民民主党3%、無党派層は28%

なんだ、与党は20%もあるという見方をするだろうけれど、野党は非暴力で立ち上がれば変わる3.5%ゾーンをはるかに超えているではないですか。
気分はTake It Easyですわ。


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