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サブマリナー

サブマリナーですが、下手投げ投手じゃなくて、本日は潜水艦乗りのことについて。まあそっちが語源と思いますが…。

日曜日に呉(新広)でliveがあり、ドリンク込みで2500円とのことでしたので、車じゃいけないなとJRの呉線で行きました。
実際にはliveは18時半からなのですが、久々に呉をブラブラしようと思い、15時過ぎの電車で向かいました。
呉駅に着いたのは16時少し前でしたが、天気も良く散歩には最適です。目的もなく、まずは呉駅から東に向かい蔵本通りから堺川の河岸に向かうも、家族連れがチラホラ、穏やかな日曜の夕方です。
弥生橋を渡り、夜の通りに向かいましたが、日曜なので開いているところなどほとんどなく、アーケードのれんが通りを南に下ります。

横道にある福住フライケーキ屋さんの前には10人以上並んでいましたが、近くの「いせ屋」さんは営業終了で、あまり賑わいのない中心部でした。
ここから広方面行のバスにしようかな、とバス停で時刻表を見ましたが、それよりこの辺りにいてもしかたないので、JRで行こうとぶらぶらと駅方面に戻ります。
中央桟橋の看板があったので、線路を渡り港の方に向かいます。

今日は大和ミュージアムの先にある大和波止場公園でイベントがあったそうで(3時終了)、港に向かう人より、そこからの帰りの人なのか、逆方向の車が渋滞していました。

17時頃に大和波止場公園に着いたら丁度夕日が沈む所。さらに松山からのシーパセオも呉港に寄港するところで、なかなか風情があります。シーパセオは7月に石鎚山に登った時に、行きに使ったフェリーでクルーズフェリーと銘打つだけあってとても豪華、快適でしたね。

さて夕日の撮影も終わり、ボチボチJRに向かおうとしていたら、ご存知の人も多いと思いますが、ここに大きな潜水艦があります。海上自衛隊呉史料館 (てつのくじら館)というものですが、ここが「無料」と「17時30分まで入れます」との掲示があり、こりゃ駆け足になるけれど、ちょうどいいかもと入れてもらいました。

私は漫画の中でバロン吉元氏の作品が昔から大変好きで、ビックコミックオリジナルに連載されていた「どん亀野郎」は思い出が深い。この舞台が潜水艦。はみ出し者の南郷艦長がドイツで博打に勝ち手に入れた「ドイツ製Uボート七型C」というオンボロ潜水艦で機雷を避けながら、駆逐艦に追われながら、どちらかというと戦闘よりも、なんで戦争なんかせにゃいけんのか…というえん戦気分満載の潜水艦でした。

バロン吉元氏の展示会より

この「てつのくじら館」は機雷も展示されていたり、駆け足だったがとても興味深かったね。最後にここに展示されている「潜水艦あきしお」の内部に入れるのですが、とても狭い。私のように閉所恐怖症気味のものはとても従事できまいと思う。
その資料館を出たところにおられた館員のおじさん(多分私と同世代)の方に質問させてもらったことを書いておきましょう。

1 潜水艦乗り(サブマリナー)って、通常の駆逐艦とか巡洋艦みたいな船との人事異動ってあるんでしょうか?
→ 3年くらい潜水艦を乗って、1年通常艦に移ることはある。ただ逆はありえない。潜水艦乗務員は特殊な講習、経験が必須なため。

2 艦長さんも潜水艦の艦長になったら、通常艦の艦長にはなれないの?
→ それはある。もちろん乗務員同様に逆はない。潜水艦の艦長は、潜水艦の各種の任務をまんべんなく経験し、ゼネラリスト経験をした上で、同期等の中から選ばれる。海上自衛隊には潜水艦は22隻体制なので、艦長を2年するとすれば、同期とその下の期で10人程度しか艦長になれない狭き門。

3 潜水艦にもお医者さん(医官)が乗り込むと思うが、その人も潜水艦一筋になるのか?
→ 潜水艦に乗る医官は、通常のサブマリナーと同じ訓練ではないが、当然ながら適性を見て、さらに潜水艦乗務員としての訓練を受けた上で乗船するので、これもまた特殊な医官の扱いになる。

結論
潜水艦に乗りたい人は最初から希望した上で、特殊な訓練を受けないと乗れません。どん亀野郎の橘薫砲術長と一緒にいたいと思っても、なかなか厳しいのですな。知恵袋によると防衛大でも

第一条件
1年時に実施されるパイロット適性検査でパイロット適性を得ること
第二条件
2学年進級時、海上要員になること
第三条件
ずっと職域希望調査で「潜水艦」を希望すること

なんだそうですわ。途中から希望しても、同期に比べると1年遅れて履修しなければならない訓練があるので、昇格の際不利になるんだって。

橘薫砲術長

というのを教えてもらって、とても参考になりました。ちなみに立ち話程度なので、少々聞き間違いもあったかもしれませんが、興味深い話でした。
もちろんこの方もサブマリナー、機関の出身だそうなので、どん亀野郎であれば「猪又三太郎」というところなんでしょうが、彼みたいにエキセントリックな所は全くないので、どちらかといえば髭はないけれど熊谷次郎水雷長みたいな、いい人でした。
丁度良い時間になったので、お礼を言って呉駅に向かいました。

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